TPP(環太平洋戦略的経済連携協定)参加の是非、日本の農作物の安全性など、“食べものの安全”について考えさせられることの多い昨今。

こんな今だからこそ観ておきたい、世界中の“種”を支配しようとする巨大多国籍企業・モンサントの実態に迫ったドキュメンタリー『モンサントの不自然な食べもの』が、本日(9月1日)公開しました。
このモンサントという企業、農業に関わりのない人にはあまり馴染みのない名前かもしれませんが、アメリカで1901年に創業されて以来、世界46ヶ国に進出している多国籍バイオ化学メーカーです。

遺伝子組み換え作物(GMO)の種子の90%の世界シェアを持ち、枯れ葉剤、牛成長ホルモン、除草剤ラウンドアップなどの開発でも知られている企業なのです。



モンサントは、除草剤に対する耐性を持つ大豆、ラウンドアップ・レディ大豆を遺伝子組み換えで開発し、除草剤とセットでその大豆の種子を販売しています。さらには、そのGMO種子の特許を取得し、食料生産全体を支配しようとしているのです。

この作品の監督を務めるフランス人ジャーナリストのマリー=モニク・ロバンは、インターネットを駆使して情報を収集し、アメリカ、インド、パラグアイなどの各地で、モンサントの研究や製品と何らかの形で関わりのある人びとにインタビューを重ね、巨大企業の黒い噂に迫って行きます。



生きていくために、誰もが口にする農作物や、家畜の飼料となる穀物の生産現場で何が起こっているのか…。“食の安全”について興味のある方にはぜひ観ておいて欲しいドキュメンタリー作品です。

『モンサントの不自然な食べもの』
(108分/フランス=カナダ=ドイツ/2008年)
原題:Le monde selon Monsanto
公開:2012年9月1日
配給:アップリンク
劇場:渋谷アップリンクほか
監督:マリー=モニク・ロバン
出演:ヴァンダナ・シヴァ

text by 松村 知恵美
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2001年より映画情報サイトの編集者に。2004年より編集チーフとなるも、映画の仕事にも関わらず、多忙のため映画を観に行けない環境に見切りをつけ、現在はライター、WEBディレクターとしても活動中。映画ライターと名乗りつつも、エンターテインメント全般、iPad、iPhoneなど様々な分野にもつい手を出してしまう雑食派。映画・エンターテインメント全般おまかせください!
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