2006年に出版された『あなたの子どもには自然が足りない』の著者、リチャード・ルーブによって生まれた言葉「自然欠乏障害」。
太陽とともに目覚め、日が沈んだら眠る。緑のなかで土を踏みしめ、季節を感じながら生きる......。そんな、昔の人が当たり前のように行っていたことが、現代の人たちとっては難しいことになりつつあります。
夜遅くまで煌々と照明がついた建物のなかで昼夜関係なく過ごし、外に出れば土ではなくアスファルト......。この200年ほどで、人間の生活と自然は次第に離れつつあります。そのために不調が出ると考えられているのです。
自然欠乏症チェックここで、「自然欠乏症」について確認できるチェックシートをピックアップ。当てはまるものが少ないほど、自然と離れてしまっている状態にあるようです。
1、日の出と日没を意識して生活している(日の出前に起床し、日没から4時間以内に消灯している)
2、木材など自然素材の住宅に住んでいる
3、静寂さや、自然の音などを感じやすい場所で活動している
4、自然の香りを実感しやすい環境で活動している
5、綿や麻、絹など自然素材の衣服を着ていることが多い
6、携帯電話やパソコンに接することは少ない
7、長時間の自転車運転や電車通勤(通学)をしていない
8、主に自然食を摂取し、化学薬品は摂取していない
9、飲料物は、自然水や有機栽培でつくられたものである
10、電気毛布や電子レンジ、電化製品は用いていない
11、日常的に森林浴、海水浴、日光浴などをしている
12、化学薬品を塗布または吸入していない
(『食べもので「体の不調」を治す本』39、40ページより引用)
とくに都会に住んでいる人にとっては、日々自然と触れ合うのは難しいことかもしれません。でも週末に公園に行って森林浴を楽しんだり、テレビを消して静寂を味わってみたりと、意外とできることはあるもの。無理のない程度に、少しずつ取り入れるのもいいかもしれませんね。
misty-dawn via Shutterstock