女性に不足しがちな鉄は、血の材料となって全身に酸素を運んだり、美肌にかかせないコラーゲンの材料となったりと、重要なはたらきをしています。にもかかわらず、カラダに吸収されにくく、月経や妊娠、出産などで出ていくぶんが多いというから困ったものです。
効果的に鉄を摂るなら「ヘム鉄」そんな鉄をふくむ食べものといえば、ほうれん草やひじき、プルーン、レバー、肉、魚などいろいろあります。「ほうれん草やプルーンのほうがヘルシーでカロリーも低いのでは?」と思うかもしれませんが、ムダなく効率よくとりたいなら断然レバーや肉!なのだとか。
「鉄をとるなら非ヘム鉄よりもヘム鉄がおすすめです」とは栄養カウンセラーの定真理子先生の言葉。鉄には、レバーや肉、魚にふくまれる動物性由来のヘム鉄、ほうれん草やプルーンなどに含まれる植物性由来の非ヘム鉄のふたつにわかれます。
吸収率の面からみると、ヘム鉄が10〜30%であるのにたいし、非ヘム鉄はなんと5パーセント以下! とても吸収しにくいことがわかりますよね。
非ヘム鉄でカラダがサビる!?さらに非ヘム鉄が吸収されるのには、胃酸やビタミンCの助けがかかせません。しかもこのとき、活性酸素を発生させ胃の粘膜を荒らしてしまうのです。病院でもらった鉄剤をのむと気持ちがわるくなる、というのは、じつはこのせいなのだとか。活性酸素が増えるというのは、エイジングが気になる30〜40代女性にとってもちょっと気になりますよね。
しかも玄米に含まれる食物繊維やお茶にふくまれるタンニンは鉄の吸収をじゃましますので、いっしょに摂取する人はさらに低くなります。玄米と野菜の組みあわせはヘルシーな部分もありますが、鉄の吸収という意味では、残念ながらあまりいいとはいえないようです......。
レバーや肉、魚から摂取!レバーや肉、魚にふくまれる鉄は胃酸やビタミンCの助けもいらないうえ、玄米やコーヒーを食べたり飲んだりしても問題ありません。食材のチョイスひとつで摂れるメリットデメリットがこれだけあるのは驚きです。
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