歯科医・福島一隆さんの著書『あご筋をほぐせば健康になる!』(アスコム)によると、日本人のなんと約9割が下あごの位置がずれている、つまりかみ合わせが悪い状態であるといいます。
かみ合わせが多少悪くても日常生活にさほど困ることはありませんが、正しく動いていないため、当然、どこかに負担ががかかってきます。それが上あごと下あごを閉じたり、開いたりするときに動く、あごの筋肉。
本来、バランスよく働くはずだった筋肉が、下あごがずれることで偏った使われ方をするようになると、使われ過ぎた筋肉はかたくなります。「あごの筋肉をほぐす」という習慣はほとんどありませんから、あごの筋肉はどんどんこりかたまってしまいます。
(『あご筋をほぐせば健康になる!』p30より引用)
猫背の人が腰痛、肩こりといったトラブルを抱えやすいように、あごの筋肉がこることも、不調につながっていくことが考えられます。
あご筋を手軽にマッサージ&ストレッチそこで、あご筋をほぐすためのメソッドを紹介。
あご筋マッサージ1 側頭筋をほぐすマッサージ
1.側頭部を手のひら全体で包み込みます。
2.奥歯をグッとかみしめます。そのとき、盛り上がったり動いたりするところが側頭筋です。
3.側頭筋の上を、指を少しずつずらしながら押していき、痛いところやコリコリとしこりになっているところを探します。
4.痛い箇所やしこりを見つけたら、指の腹で円を描くように押し回しながらもみほぐします。
あご筋マッサージ2 咬筋をほぐすマッサージ
1.左右のほおに手のひらをあて、あごのラインまでほおを包み込みます。
2.奥歯をギュッと噛んだときに盛り上がったり、動いたりする部分の筋肉が、咬筋です。
3.咬筋の上を、少しずつ指を押しずらしながら、痛いところやコリコリとしこりになっているところを探します。
4.痛い箇所やしこりを見つけたら、指の腹で円を描くように押しすべらせながらもみほぐします。
あご筋ストレッチ 口を開けるストレッチ
1.あごを前に突き出すように出します。
2.そのままゆっくりと口を開き、ムリのない程度に口を大きく、開けられるだけ開けます。
3.両側の耳のあたりにある外側突筋(ピンクの部分)が伸びているのをイメージしながら、この状態で1〜2秒キープします。
4.ゆっくりと口を閉じ、あごを戻します。
(『あご筋をほぐせば健康になる!』 p116−118、122−127より引用)
あご筋ストレッチは10〜20回行うのが効果的。定期的に行うことでプチ不調もやわらいでいくというからうれしいですよね。
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