4月4日(土)は、今年の注目度ナンバーワンの天体ショー「皆既月食」が起こります!
月食とは、月が地球の影に入りこんで、満月なのに暗くなったり、欠けているように見えたりする現象のこと。今回は、欠けはじめから欠け終わりまでを日本全国で見られるという好条件です。
21時にアラーム設定を! 月食のタイムスケジュール月の出や月の入りの時刻は地域によって違うものですが、月食の時刻は日本中どこでも同じ。また、特別な準備は必要なく、時間になったら空を見上げるだけでOK。月が見える場所ならば、月食の一部始終を肉眼で楽しめるのがうれしいですね。当日のタイムスケジュールは次のとおりです。
・月食のタイムスケジュール
・部分食の始まり/19時15分
・皆既食の始まり/20時54分
・食の最大/21時00分
・皆既食の終わり/21時06分
・部分食の終わり/22時45分
部分食がはじまるころは、月は東南東の低めの位置にいるので、ちょっと見づらいと感じるかもしれませんが、食が進むにつれて月は見やすい位置に昇ってきますからご安心を。
ひとつ気をつけたいのは、皆既食の時間です。20時54分から21時06分までの12分間という短さで、うっかりしていると見逃してしまいそう。食の最大が21時なので、スマートフォンのスケジュールアプリなどを活用して、4月4日21時にアラームを設定しておくといいかもしれません。
カメラレンズを通して「ターコイズフリンジ」を見てみよう!双眼鏡や望遠鏡を持っている人は、月の欠け際の色にも注目してみましょう。よーく見てみると、欠け際が青い帯状に見えるはず。これは「ターコイズフリンジ」や「ブルーベルト」「ブルーバンド」などと呼ばれている現象。
端を発したのは2008年2月、NASAのSCIENCE NEWSで「turquoise eclipse」と紹介された記事ですが、当時は日本でまったく話題にのぼりませんでした。それが、昨年10月の皆既月食のあたりから注目されるようになってきたのです。
青い色のなかでも、セルリアンやコバルトではなく、なぜターコイズなのでしょう? それはたぶん、斑点や網目状の筋があるターコイズ(トルコ石)の表面と、月面の青い帯状部分は、どちらも模様が浮かびあがっているように見えるところが似ているから、なのかもしれませんね。
う~ん、月面のターコイズフリンジをこの目で見てみたい! でも、双眼鏡や望遠鏡を持ってないし......という人は、デジタルカメラやスマートフォンのカメラで月の撮影にチャレンジしてみてはどうでしょう。
月を撮影するコツは、
・めいいっぱいズームに
・フラッシュはオフ
・三脚を使うか、しっかり脇をしめてカメラを固定
・手ブレを防ぐためタイマー機能で撮影
プロが撮影した天体写真のようにはいきませんが、コツをおさえるだけでそこそこの画像が撮れるはず。その画像にターコイズフリンジを確認できるかもしれませんよ。
肉眼では、月の欠け際はぼんやりとしか見えないので、ターコイズフリンジをとらえるのは難しいでしょう。けれど、知識をたずさえて見ると、いつもとは違って見えることがあります。「そういわれてみれば、青く見えなくもないかも......」なんて。私も自分の目で、確かめてみようと思います。
eclipse via Shutterstock