その理由は、シワの原因は外気の乾燥だけではないということ。薬膳料理研究家の山田奈美さんはこういいます。
年齢とともにとれにくいしわが表れるのは、次第にからだを潤す体液が減ってくるから。貧血気味のひとも、全身を潤す力が弱くなります。
(『月刊クーヨン増刊 いいね 9号』P16より引用)
顔の皮膚の下を流れる血や体液が滞っていると、新陳代謝が落ちます。年齢を重ねるたびに少しづつ増えてくるシワは、そういった肌の奥深くで起きている老化が原因のようです。
そこで山田さんがおススメしている、滞りがちな体液や血液を補ってくれる食材を、同書よりいくつかピックアップします。
・体液を補う食材:
豆腐、ごま、アスパラガス、おくら、きゅうり、冬瓜、トマト、れんこん など
・血をつくる食材:
黒豆、黒ごま、枝豆、しめじ、にんじん、ほうれん草、よもぎ、プルーン など
夏は汗で体液が消耗される体液を補う食材を見てみると、アスパラガス、おくら、きゅうり、冬瓜、トマトなど、夏に食べられる野菜が目立ちます。冬という字がつく冬瓜も「冬まで保存できる」という意味で、夏収穫される野菜です。
これらズラッとならぶ夏の食材を見てたら、「夏というのは体液を損なう季節なのかしら」という疑問が。するとこんな文が目に入ってきました。
中国漢方医学では大量の発汗は体液を消耗するだけでなく、汗とともに体の中の気(エネルギー)が漏れ出る、と考えております。
(岡田厚生堂薬局より引用)
ただでさえ、年齢を重ねると体液が不足するというのに、汗でも体液を消耗されるということ。ということは湿度の高い夏は、要注意。体の外側が原因ではなく内側の問題でシワになりやすいということです。
汗をかくこれからの季節は、消耗されやすい体液を補ってくれる食材や、血をつくる食材を上手に取り入れながら新陳代謝をあげ、からだのなかから潤すことでシワ対策にしたいと思います。
[月刊クーヨン増刊 いいね 9号 , 40代からは漢方でやせる。若くなる , 岡田厚生堂薬局]
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