頭のなかは真っ白、軽いパニック状態です。そんな日は、慌てて身支度を整えて、なんとかオフィスにたどりついても、1日中気持ちが不安定。ミスを連発、なんてことになりがちです。
そんな不調のスパイラルを避けるためにも、朝寝坊をしたとき、まっさきにやるべきことが、順天堂大学医学部教授の小林弘幸先生の著書『なぜ、「これ」は健康にいいのか?』(サンマーク出版)にありました。
出かける時間を遅らせてでも、歯を磨いて
やるべきこととは「ゆっくり歯を磨くこと」。焦っていると、歯を磨く時間すら惜しくなりそうですが、小林先生によると、歯を磨く約2分を取るか取らないかで、1日の流れが変わるのだそうです。ポイントは「ゆっくり」という部分。
このわずかな時間、出かけるタイミングを遅らせてでも、一度ゆっくりとした行動を意識するのです。それだけで呼吸が安定し、自律神経が安定し、冷静な物事の判断ができるようになります。
(『なぜ、「これ」は健康にいいのか?』p109より引用)
なぜそんなことが? と思いますが、自律神経を整える意味でとても重要なのだそう。そして、この段階で自律神経を整えておかないと、1日中不調が続くのだとも。
いったん安定さを欠いた自律神経というのは、やっかいなことになかなか戻りが利きません。不安定なままスタートしてしまうと、1日中不安定な状態が続いてしまいます。
(『なぜ、「これ」は健康にいいのか?』p109より引用)
もちろん寝坊は避けたいことですし、それによって迷惑をかけることになる相手には真摯に謝るべきですが、もし朝寝坊してしまった場合は、すでに起きてしまったことについて、くよくよ考えるより、その後に何をするべきかに考えを切り替える。ゆっくり歯を磨きながら、気持ちを整える。
たった2分で、1日の流れが変わるのであれば、慌てる前に、まず実践してみたいと思います。
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