精油のある暮らしを楽しむ人が多くなりました。そんななか、旅の道中で出会ったのが、ちょっと珍しい日向夏(ひゅうがなつ)の和精油。

日本の香り「日向夏」

日向夏は、3月〜5月に最盛期を迎える宮崎県原産の柑橘。日向夏のほかにも「ニューサマーオレンジ」や「小夏」など生産地によって異なった呼び名があるそうですが、ほどよい酸味と甘み、さわやかな香りが特徴で、宮崎県では「宮崎の宝」とも称されるほど親しまれているそうです。

私が手に取った和精油は、さわやかでありながら、なんとも優しく上品な香り。

日向夏精油

 3ml/1,500円 5ml/1,980円(税込)

また、使用している日向夏は、無農薬栽培のものを使用し、水蒸気蒸留法で作られているため光毒性の心配もありません。

日向夏精油一本(3ml)を作るためには日向夏が80〜90個、場合によってはそれ以上の量が必要だそう。自然の恵みを大切に、ありがたく使わせていただこう、という気持ちになりますね。

ストレスを軽減しリラックスをもたらす香り

日向夏の精油は新陳代謝を良くする働きがあるため、不安や不眠の解消、抗うつ、リラックス作用やストレスを軽減する作用があり、消化不良など消化器系の疲れにも効果的。天候や気圧の変化などで、疲れやストレスを感じやすいこの時期にも活用したい精油です。

日向夏精油のほかにも、日向夏のせっけんや美容オイル、香水などがラインナップされています。

生活のあらゆる場面で精油を使っていますが、レモンやオレンジとはまた違う、日向夏独特の深みあるマイルドな香りに癒されています。とても使いやすい香りなので、普段は香水などをつけないうちの主人も、少量を髪になじませたりして、香りを楽しんでいるようです。

和精油づくりのきっかけ 日向夏精油を作る赤崎さん

日向夏精油を作る赤崎さんは、なんと40代で一念発起。仕事をしながらアロマを学び、日向夏や自然の良さをみんなに広めたいという想いで精油作りを始めて、いまに至ります。

「小さい頃から自分は体が弱かったことと、娘もぜんそく持ちだったこともあり、体や心を癒してくれる自然のものが大好きでした。その流れで、パートタイムの仕事をしながらアロマテラピーを学ぶようになって、 大好きな日向夏の精油がどこにもない!ということに気がついたんです。それが、日向夏精油作りのきっかけ。50代を目前に新たな道を切り拓くのは不安も大きかったのは事実ですが、宮崎の宝である日向夏の良さを多くの人にも知ってもらいたい、そして何らかのかたちで社会に貢献していきたいという強い想いがあって、息子と一緒に会社を立ち上げました。いまでもまだまだ不安はありますが、夢やワクワクする気持ちのほうが大きくなっています」

ご自身で手書きされたという商品パッケージの絵柄は、赤崎さんの人柄のように清楚で優しいタッチで描かれています。やりたいことを始めるのに年齢なんて関係ない。不安を乗り越えてチャレンジするその姿勢に、大きな勇気をいただきました。

イラスト/赤崎聡子 写真(商品・人物)/米田将史

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