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物語の世界が浮かび上がってきたような、古本アート
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物語の世界が浮かび上がってきたような、古本アート

2015-10-21 21:00
    「消費」から「再利用」へと、人々の関心がサスティナブルへと動きつつある昨今。商業から離れたアートの世界にも、リサイクルの波を感じることがあります。なかでも、注目したいのが次のふたりのアーティストです。

    古本を使って作る「Book Sculptures(本の彫刻)」

    ひとりは、古本を利用したオブジェを作るイギリスのSu Blackwell(スー・ブラックウェル)。静かでありながら強烈な引力を持つ作品が魅力的です。

    (c)Colin Crisford/「Treasure Island」

    (c)Yeshen Venema/「To Kill a Mockingbird」

    © Yeshen Venema/「The Lighthouse Keeper's Cottage」

    (c)Yeshen Venema/「The Snow Goose」

    (c)Yeshen Venema/「The Ice Maiden」

    本の厚みをそのまま使って表現した波や、小高い丘。その上に生える木々や草花。本の森、文字の森に迷い込み、捕らわれた経験がよみがえるような気持ちになります。

    メタルと木と苔で作るオブジェ

    もうひとりは木やメタル、おが屑、そして苔を使ったオブジェを制作するÉmeric Chantier(エムリック・シャンティエ)です。

    (c)Emeric Chantier/「GREEN CAR」

    (c)Emeric Chantier/「GREEN HEART」

    苔に覆われた銃口から伸びた緑や、苔の生えた心臓、胎児。その場だけ時が止まったように見える作品には、人の喜怒哀楽を越えた悟りを感じる一方、逆に内なる怒りを感じるようにも思います。

    (c)Emeric Chantier/「FOETUS」

    (c)Emeric Chantier/「FOETUS」

    エムリック・シャンティエ自身、エコロジーを意識した作品であると述べています。

    「(私のオブジェは、)『自然と人間との関係』に関するものです。私たちの起源を直視し、生命の源である《母なる自然》にエコロジカルな意識を持つこと、私が個人的に強い関心を持つことでもありますが、みなが意識しなければならないことだとも思います」

    ふたりの作品はどちらも、リサイクルしたものを使うことで、作品のメッセージがよりクリアに密に表現されているようです。

    もしかしたら、時を経ることで、素材はそれ自体が物語を背負うのかもしれない......と考えたりしています。

    RSSブログ情報:http://www.mylohas.net/2015/10/049895art.html
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