沖縄で暮らし始めてからの5年間を綴った本です。
いざ読み返すと、「今」と「5年前」との気持ちの変化に自分でも「おお」となります。日々をルーチンで暮らしているとわかりづらいけれど、かくじつに変化はしている、ということをひしひしと感じました。
この本を編集した祥伝社の松田裕子さんは、311のとき、当時営んでいた逗子の喫茶店「coya」でお客さんとしていらしていたとか。松田さんが本をつくるにあたって沖縄に来たときにそれを聞いてびっくりしたのでした。夫は覚えていたらしく、「あのときの妊婦さん!?」と驚いていました。
夫は「大きな揺れをcoyaで経験した」という方とは、なんというか同じ宇宙船に乗っていたような気持ちになるようです。それは、よくわかります。
311を経験した人はみんな、それぞれ思うことが少なからずあって、そのときの状況や心境に於いては掴めるくらいリアルに感じることができます。
もうすぐ、3月11日。
「ふう」というため息とともに、未来を見つめて。