その中身には、持ち主のリアルな生活がつまっています。
今回は、この春にニューヨークの音楽学校を卒業し、シンガーとしての道を歩み始めた女性のスマホをのぞいてみました。
NYで大きな夢を追うシンガーのスマホの中身前嶋利菜(まえじま・りな)さん
職業:シンガーアクター/ダンサー
ニューヨーク在住歴:2年
東京藝術大学で声楽を専攻し、卒業後は2種類の奨学金を受けてニューヨークへ。アメリカでミュージカル俳優として成功する、と大きな夢を胸に抱く利菜さん。
好奇心旺盛に日々切磋琢磨している27歳のスマホの中身は...。
――いちばんよく使うアプリは?
FacebookのMessenger。ルームメイトたちなど、グループで連絡するときはとくに便利です。LINEは日本人としかつながっていないので、Messengerは外国人との連絡ツールとして使っています。
――暇つぶし用のアプリは何か使ってる?
Facebook。1日5、6回は開いているけど、10分以上見ることはないです。あまり長く見ない分、ちょこちょこチェック。新しいショーやイベントに関する投稿はとくに気になります。
あとは通知を元に、自分の投稿へのリアクションを確認します。スマホは、エクスペリアを使っていますが通知のアイコンが気になるので、それを消すためにも開きます。投稿へのコメントには返信する方です。
――ホームスクリーンはどんな画像にしてる?
ポートワシントンパークの写真にしています。自宅から20分くらいの公園です。ブロードウェイボディを目指して(笑)ルーメイトと朝、ランニングしにいく場所です。
トータル1時間半くらい走ります。小さい灯台があって景色が良く、気持ち良いんですよ。途中で岩場に降りて岩から顔を出したり、おもしろいポーズで写真を撮って遊んだり。帰りは必ず周りのゴミを拾って帰る、というのが私たちのルールです。
――朝イチでチェックするアプリは?
メール、Messenger、テキスト(ショートメッセージ)など、連絡関係を確認します。届いているメールは舞台情報やオーディション情報についてのものがほとんど。さっと斜め読みしてスケジュールを決めます。
――寝る前にベッドでチェックするアプリはある?
寝られなくなるので、スマホは見ないようにしています。
――音楽を聴くアプリと、いまいちばん聴いている曲を教えて。
「Light radio」。公園を散歩していて、気持ち良くて何か聴きたいな、というときはラジオを聞いています。WQXRというクラシックチャンネルがお気に入り。
地下鉄で移動中に音楽は聴きません。ニューヨークの地下鉄はうるさすぎてイヤフォンしても音が聞こえないし、聴いていて乗り過ごしたことが何度かあるから。
――天気や時計で登録している都市は?
マンハッタンと東京(出身地)。
――いちばんお気に入りのアプリは?
「SPACE ALC」の翻訳。ネット上の辞書のなかではいちばん好きです。例文が多くて、表現の勉強になるんです。日本で英語論文を書く授業のときに先生に勧められて以来使っています。
――FaceTimeは使う?
スマホでは使わないです。PCでSkypeを使うことが多いです。主に東京にいる母親と2週間に1回話しています。学生時代は週に1回はSkypeしていましたが、いまは仕事が忙しくなったので間が空くようになりました。
――お気に入りのInstagramのアカウントを教えて。
Laura Benantiさん(@laurabenanti)が投稿した写真 - 2016 9月 29 1:21午後 PDT
とくにお気に入りというのはないんですが、友だちと、あとはミュージカル「She Loves Me」の主役を演じたローラ・ベナンティなどのアーティストをフォローしています。
じつはインスタを始めたのが最近。こんな大物とつながれるのかと驚いて、その興奮でシエラ・ボーゲスやクリスティン・チェノウェスなども思わずフォローしました。
彼女たちはすごくファン、というより、私と歌い方が似ているので勉強になるアーティスト。レパートリーが自分と被るので参考にしています。
――最近一番ウケたメッセージは?
Sassy(生意気でクール)なルームメイトの彼(彼女?)からのメッセージは、いつもビッチで笑えます。たとえば、オーディションに通らなかった、と残念な報告をしても、「利菜は僕(私)ほどセクシーじゃないからね!」といつも上から目線で...思わずクスッとしちゃいます。
――スケジュール管理はどうやって?
スマホは使わず、手書き派です。手帳に書くことで、ある程度頭に入ります。とくに時間軸で書ける手帳が便利で好きです。
じつは、スマホをあえて見ないようにしている、という利菜さん。
「スマホは連絡など、最低限のことで使用しています。ゲームも入っていません。小さい画面を見るのがとにかく嫌で。地下鉄でも、Wi-Fiの状況にイライラしてしまうので、スマホは見たくないんです。本は電子書籍ではなく、紙のものしか読みません」
周りの友だちより使ってないかな、とも語ってくれました。
お気に入りは映画の舞台になったカフェ取材で訪れたのは、利菜さんお気に入りの「Café Lalo(カフェラロ)」。
ロマンティックコメディの金字塔、映画『ユー・ガット・メール』で主演のメグ・ライアンとトム・ハンクスが待ち合わせをするシーンの舞台になったカフェです。
街路樹の緑と出窓からの光が気持ちよい店内は、フレンチテイストのインテリア。
世界の国々をテーマにした「インターナショナル・ブランチ」が看板メニューです。利菜さんはフランスのキッシュをチョイス。
スクリーンショットの撮り方を知ったのもスマホを購入してから数週間後だった、という利菜さん。
「もしスマホが使えなくなったら、焦りはするけど、なんとかなります」という、自称「アナログ派」な利菜さんでした。
>>スマホの中身はいまの自分。27歳NY在住リクルーターの場合
撮影/神田朝子
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