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今の若い子だったら歯科矯正というのは当たり前ですよね。
審美歯科というものもよく目にするようになり、自然な笑顔のために歯科矯正をするのが普通という国もあります。
歯科矯正とは20歳前後までがピークで、それ以降の年齢がやろうとしてももうなかなか歯が動かない、思ったほどきれいにならないと言われ、高校時代とかに口内に器具をいれている人は、今ではそれほど驚かなくなったけど、私の時代はなかなかそういう人はいませんでした。
歯並びに対してそれほど注目されていなかった時代ですから。
やろうとすればかなりの金額がかかる、している人も少ない、しかもアイドルたちの八重歯が可愛い、と歯並びが多少悪くても受け入れられていた時代でした。
今では歯並びが悪いと口内環境に影響し、歯ブラシが届きにくいことから歯周病のリスクを心配して、小さい頃に歯科矯正をしようという動きが当たり前になってきましたね。
小さい時に硬いものを食べず、柔らかいものばかり食べているとあごが小さくなり、これから出てこようとしている歯の分のスペースが確保されないと、歯並びは悪くなります。
時代、と言ってしまえばそうかもしれません。しかし学生の頃はなんとも思っていなかった自分の歯並びが、社会に出るにつれ、コンプレックスになり、口を開けて笑うことが嫌になった私の体験談です。
大きい前歯が可愛い
まだ永久歯が生えない頃は自分の歯並びがどうなるかなんて、全く想像もつきませんよね。
親の歯並びをまじまじ見たこともないし、大きくなればきっと綺麗に歯が並ぶものだと、なんの心配もしませんでした。
今では歯磨きに対していろいろな情報がありますけれども、私の小学生時代はいちご味の歯磨きペーストでしゃかしゃかと磨くくらい。
起きたら磨く、けれども夜歯磨きをするという習慣はなかったような気がします。
あの味のついた歯磨き、嫌いなんですよ。
でも親は子供だからといって、それを買ってくる。
「これ、やるとげーーってなる。」と言ってもわからない。
子供はいちご味と誰もが疑いませんでした。
どちらかというと私はあごが華奢なタイプです。
体も小さいからあまり気にしませんでした。逆に、あごが張っている女の子が男の子にからかわれて泣いているのを見て、華奢なあごでよかった、と思ったものです。
今ならばわかります。
これから出ようとする歯たちが自分のスペースを確保しようとして、スペースがない歯はしかたなく重なったり、出っ張ったりして出たのはこの華奢なあごが原因の1つだってことを。
大きな前歯が2本、その後ろに小さい歯が、申し訳ないように重なって出てしまいました。
ぱっと見、ビーバーか、リスです。
リスがドングリを食べるその姿をテレビで見て「ああ、可愛い!」と、よく思ったものです。
愛くるしいその姿に自分を重ねて見ていました。
現に近所のおばさん達は、「前歯が大きくて、可愛いわね。」とまで言ってくれたのですから、この歯並びを否定する人は誰もいませんでした。