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小学校3年生くらいのことだったと思います。
私は、クラスでかわいいと評判の女の子と一緒に廊下を歩いていました。
すると、廊下の向こうから一年年上の女の子がボールを持って「わーっ」と声をあげながら私たちのほうへ向かって走ってきました。
私と友達は二人で「キャーッ」と言って頭を抱えたのですが、その人がボールを持ってそのまま走ってくると私にこう言いました。
「あんたに向かって走ってきたんじゃないわよ。ブス!こっちのかわいい子に用事があるの!」
その先輩は学校でも評判のとても意地悪な先輩だったので、今になって冷静に考えてみれば、きっと誰にでもブス!と言っていたに違いないのです。
でもそのときの私にとっては、ものすごくショックでした。
鏡で顔を見たらきっと青ざめていたと思います。
確かに友達はクラスで一番かわいい子でした。でもそのときから私の頭の中には、
「私ってブスなんだ...…」
というこの言葉が焼きついてしまったのです。
弱いものいじめをするクラスメイト
そして小学校4年生に上がったときのことです。
今度は同じクラスメイトで運動がとてもよくできる、他の子と新しく友達になりました。
私たちはいつも二人でドッジボールなどチームを組むと、必ず相手チームを負かしていたのです。
そのうち他のクラスメイトで番長格の女の子が、その私の友達を仲間はずれにするようになりました。
「いつもドッジボールでみんなを負かして威張ってる。生意気。」
そう言われて私の友達はみんなから仲間はずれにされてしまいました。
いつもひとりぼっちでドッジボールをしてもらえない友達はとてもかわいそうでした。
私は3年生の時に、「ブス!」と言われて以来、自分に自信が持てなくなっていたので、そんな風にいじめられている友達を見ているのはとても胸が痛みました。
それで私は毎日その子を家に呼んで、放課後は一緒に遊ぶことにしました。
すると今度は、私たち二人が仲間はずれになってしまいました。
番長格の女の子は健康優良児で成績も優秀。
クラスの友達は全員その子についていってしまったのです。
私たち二人はクラスで孤立してしまいました。
今思えば、番長格の女の子は自分が勝てないことで悔しい思いをしていたので、私たちを仲間はずれにして自分の思い通りにできるようにしたかっただけなのですが、群集心理というものをそのときに見た気がしました。
クラスメイトは自分が仲間はずれになるのが嫌で、みんなその番長格の女の子に同調して、彼女には取り巻きがたくさん出来て行きました。