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吃音で悩んでいる方の中には、吃音が恥ずかしくて、隠し続けている方が少なくないと思います。吃音は外見からでは分からないし、本人が隠そうと思えば不可能ではないからです。
私も、不完全ながらも今まで吃音を誤魔化して過ごしてきました。隠すことで自分が普通の人に紛れて楽しく会話をしている気分になれるし、何より友人などに自分が吃音だということを知られるのが恥ずかしかったからです。
しかし、吃音を隠すあまり、相談する相手が一人もいないという状況は、必要以上に心に負担がかかっています。そのことに気付かされた話をしようと思います。
吃音による劣等感
吃音、どもり、それが私の悩みになったのは小学生の頃です。今思い返せば、まだ幼いながらに自分は会話が得意ではないという感情を持っていたように思いますが、特に友人に「言葉がつっかえるよね」と指摘されたことから、私は吃音を意識するようになりました。
自分でも言葉がつっかえることは分かっていましたが、いざ友人に指摘されると途端にとても恥ずかしくなったのです。
自分は人とは違う、変、そう思うと言いようのない劣等感に襲われました。
幸い、小学生の頃の私は活発で友達もそれなりに多くて明るいキャラクターだったので、吃音が原因でいじめられたり悪口を言われたりすることはありませんでした。
小学生の頃は、自分の吃音を理解しながらも、まだ思考が追いつかないせいかそんなに卑屈になることはありませんでした。
しかし、中学生になる頃には自分とみんなの違いを意識するようになり、自分がみんなと違って上手く喋れないということを、はっきりコンプレックスだと認識しました。