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「早く彼氏ができると良いね」

「どうして可愛いのに彼氏作らないの?」

「将来はどんなお母さんになるのかな」

「みなさんは将来、男の人と結婚して子供を産んで……」

そんな当たり前の言葉が、痛くて苦しくてたまらない青春を過ごしてきました。

私はレズビアン、女性同性愛者です。

小学校から私立の女子校に12年間通い、女の子に囲まれた生活を送ってきました。

生活してきた環境のせいで、私はいつからか自分が同性愛者であることを、ひどく恥じて恨むようになりました。

どんな風に偏見と戦ってきたのか、レズビアンであることでどんな苦労をしたのか、それをどんな風に変えていったのか、お話ししたいと思います。

「友達じゃなくて恋人みたい」

小学校で私立の女子校に入り、私は気がついたときは女社会の中で生きていました。

周りの子はジャニーズやかっこいい男の先生に夢中で、お化粧やおしゃれに興味がありましたが私は彼女たちとはなじめず、いつも一人で本を読んでいるような子供でした。

当然友達は少なく、少しだけいじめられていた時期もありましたが、あるとき一人の女の子と仲良くなって、私の世界は大きく変わりました。

授業中、その友達からこっそり届いた手紙には、こう書いてありました。

「だいすき! ともだちじゃなくて、こいびとみたいだよね、わたしたち。」

私が、自分が女性同性愛者だと自覚したのはこのときだったと思います。

友達じゃなくて、恋人みたい。

彼女のその言葉が私は嬉しくてたまりませんでした。

当時私は小学生。付き合ったりキスをするようなことは彼女とはありませんでしたが、それこそ恋人のようになんでも話し、いつも一緒にいる女の子が私にできたことが嬉しくてたまりませんでした。

その頃からもうすでに、私は男性に対してほとんど興味がなかったように思います。

しかしそういった男性に対する興味のなさが、周りの子達には奇異に映ったようです。

それが、私が自分のセクシュアリティに対してコンプレックスを持った最初のきっかけでした。

その当時仲が良かったその女の子は、中学に上がると同時に学校を移りました。

しばらくして彼女から、「彼氏ができたよ」とメールが届いたとき、私は訳も分からず泣いてしまったのを覚えています。

女の子に恋した中学生時代と両親の無理解

中学に上がり、編入で入ってきた一人の女の子がいました。

彼女は女の子でありながら中性的で、美しくかっこいい女の子でした。 スポーツもできましたし、何よりもその顔立ちがとても素敵だったのです。

入学式の翌日に、私は彼女を好きになりました。

たまたま席が近くなり、私たちは良い友達になりました。 学年が上がってもずっと仲良しで、たくさんの趣味と時間を共有しました。

あるとき、彼女が言ったのです。

「私はあなたが好き。キスしたいって思ったことがある。」

私も彼女が大好きでした。 女の子が好きだと、私はすでに自覚していましたから、思ってもみない彼女の告白に驚きと喜びを覚えました。

彼女と手をつなぐことや、そっと抱きつきながら話すことは、本当に幸せで、安心できました。

初めて女の子の恋人ができ、自分が同性愛者であることに対してのコンプレックスが薄れ始めたころです。

私の父と母が、どこからか私と彼女が恋人同士であるということを聞きつけ、私をしかりつけました。

「どうして女の子なの?」

「気持ち悪い」

「気の迷いだよ」

「今すぐ別れなさい」

たくさんの心ない言葉をぶつけられました。

特に父は烈火のごとく怒り、私に対して、「生きている価値もない!」と毎日のように顔を見れば怒鳴りつけました。

当時の父と母の私への対応は、本当にひどいものでした。

気持ち悪いものを扱うような発言をされることもありました。

テレビに性同一性障害を告白した芸能人が出ていれば、揶揄られ、からかわれることもありました。

私は父と母を尊敬していましたし、普段は優しい両親がここまで血相を変えて怒ったことをうけて、私は女の子を好きであることを恥じ、苦しむようになりました。

お父さんとお母さんがこんなに言うんだから、女の子を好きになることは悪いことなんだ、と、いつしか思うようになりました。

やがてようやく自分を受け入れてくれると思ったその女の子にもよそよそしい態度をとり、ひどいことを言ってしまい、私たちは離れることになりました。

学校の保健の授業では、「将来設計」として男性と結婚して子供を産むことを当たり前のように教わります

周りの女の子たちは、塾の男の子がかっこいいとか、芸能人の誰がかっこいいとか、そういう話題で盛り上がります。

全くそんな話についていけず、男性と結婚し子供を作ることなど想像もできなかった私は苦しみました。

男の子と付き合ってみた高校時代


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