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嫌われるインテリがこれから生きていく方法(その3)〜『自分のアタマで考えよう』〜 のつづきです。
ということで、普通のインテリが世の中で嫌われないようにするには、「超」インテリたちのいうことを鵜呑みにせず、自分の周りの実社会を観察し、自分で考えなければなりません。
たとえば、私たちは、「アメリカ」のことをほとんど知りません。
日本のインテリはアメリカの青いとこしか知らない
この間ここで紹介しましたが、
[S] 今回全米が真っ赤な選挙マップを見て呆然とした人はこれをご覧ください。
クリントンやオバマの民主党(青)は人口の多いところが支持するけど、その他国土の大部分は共和党(赤)が強いです。アメリカに住んでる日本人でせっせとアメリカの様子を伝えてくれている人たち(つまりインテリ)は、ほぼ民主党の強いところ、つまり地図でいう僅かな青いところに住んでいる事でしょう。ぶっちゃけ、私たちからは青いアメリカしか見えません。
でもアメリカの大部分は、日本の地方や田舎と一緒で、外国人なんかまったく知らない、外国語も全然できない、外国に滅多に行かない人たちです。ハワイに行く時まじめに外国旅行と思ったりする人たちです。アメリカは広くて経済規模も世界一ですから、自国に止まっていてなんの不自由もありません。アメリカ人の大半は、日本人と同じようなもんなのです。
私たちがアメリカについて気にしているような話題など、大半のアメリカ人にとってはまったく関係のない話です。TPPだろうが核兵器容認だろうが。
シリコンバレーも全然オープンじゃない
そして日本から見たアメリカといえば、シリコンバレーですが、そのシリコンバレーだって全然オープンじゃありません。
こういった記事に、自然とにじみ出ます。
Trumpの勝利でシリコンバレーの投資家たちは頭がおかしくなっている(カリフォルニアの分離独立を主張!) | TechCrunch Japan
Trumpのような人の勝利は、能力主義とオープン性と合理性を(良かれ悪しかれ)誇りとしてきたシリコンバレーの文化と相容れない。これってつまり、「能力主義とオープン性と合理性」を誇りにするような、要はインテリだけが受け入れられるっていう、実はアメリカ全体からすれば、めちゃめちゃ特殊な人材の集まりなんです。
昔シリコンバレーにいた人が、シリコンバレーは野球場みたいなもんだと行っていました。選ばれた選手があるルールに従って競い合ってると。そういった選手たちとそれを支える人(その人はアパートの大家さんを例にしてました)で構成された「村」なんです。
日本人はシリコンバレーの情報をとてもよく知っていますが、それは「アメリカ」ではありません。
ちなみに、アメリカに行ったことある人に、マクドナルドなどのファーストフードで、白人の店員を見たことがあるか聞いてみるといいと思います。多分ほとんどないと思います。
私はあります。アメリカに住んでいる時、アメリカの知人にアメリカの国内旅行の本をもらい、それを見て「国内旅行」したら、アメリカの片田舎で、そしたらファーストフードの店員が白人だらけで、そりゃもうびっくりしました。っていうか、一応観光地なのに、アジア人なんてほとんどいなくて、自分たちすっごい目立ちました。これが「アメリカ」なんだと気づいた瞬間でした。
グローバルな視野を持って、世界中の人と交流せよって言われますけど、そうやってせっせと世界中の人と交流している人は、十中八九グローバルな視野を持って、世界中の人と交流しようという考えの人と付き合っています。それがアメリカ人だろうが何人だろうが。本当にいろんな人と付き合いたいと思うなら、日本の田舎の高齢者とも付き合うべきです。全然考え方違いますから。
アメリカはとっくに世界の警察ではなくなってる。
そんなわけですから、アメリカ人の大半にとって、「世界の警察」とか多分かなりどうでも良かったことです。昔飛ぶ鳥落とす勢いだった頃は、それもいっかとか思ってたかもしれませんが、そしたら911テロされたわけです。「警察やってたらその仕打ちかよ」と思いしらされたのです。それから後は、アメリカは次第に内向きになっていますし、実際それが現実的な落とし所だと思います。強いアメリカが世界の警察するのは、単純な安定が得られますが、やっぱりおかしいのです。
日本にもたらさせるアメリカの情報がいかに「インテリメガネ」に通されているか感じられるでしょうか。インテリがインテリの情報を鵜呑みにするとき、インテリはインテリでなくなります。インテリでないインテリは社会で嫌われます。インテリって大変なんです。
(つづく)
《ワンポイントミライ》(?)
ミライ: 「インテリ」「インテリ」うるさいわ!!
フツクロウ: ミライや??
ミライ: いやだって、「インテリ」が げしゅたるとほうかい しますよ。こんなに連呼されたら。
フツクロウ: ww
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