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やっぱりすごいことだったんですね。
『君の名は。』が中国で成し遂げた革命とその意味について
間抜けなことに『君の名は。』は見てないので、中国で流行ってると聞いた時も、「へー」だったんですが、この記事読んで大変だと気づきました。
ちなみに『君の名は。』は見てませんが、AbemaTVの『言の葉の庭』で言葉が消えた放送は見ました。最初のモノローグは入ってたので、かなり長い間、そういう映画だと思ってみてました
さて、中国で『君の名は。』が大ヒットしてしまったため、これからは政府の介入が厳しくなるのではないか、政府まで動いてしまうような影響があるのではないかという記事だったのですが、事態はさらにすごいのではないでしょうか。
私たち日本人の感覚がアジアの人々と結構似ているというのは、私たちにとっては自然な感覚になってきています。youtubeやニコ動にアップされるアジアの人たちの動画、特にボーカロイド関係のものを見ていると、本当に似た感性を持ってるし、大好きな動画もあるし。
あるいは、『中国嫁日記』とか見てても、もうなんか普通の日常だし。
ニュースを見ていると、日中関係といえば、なにやら政治や国境の話ばかりが取り上げられて、どうにもギスギスしているのですが、私の中ではもうずっと前からそっちの方が「浮いて」ます。
今回の『君の名は。』のヒットはその象徴ではないかと思います。
『君の名は。』は、私たち日本人にとっても、エポックメイキングです。長い間ジブリが大ヒット映画を量産し続けて、いったいその次はなにが来るのかは、私たち日本人も不安を抱えていました。そこについに出てきた『君の名は。』。ああこれからも日本は素晴らしい作品を作り続けていくのかもしれないと一息つけたのではないでしょうか。
その『君の名は。』が中国でも大ヒットしたのです。
『ドラえもん』とか『おしん』とかじゃないですよ。日本の感性の最先端が受けたのです。
ニコ動に投稿されてるアジア圏作の動画たち見てて、私たち日本人の感性の土俵で、普通に面白いし、古くないどころかむしろ負けそうと思うこともあるくらいです。
今回それが、客観的に数字とともに示されたのです。
もうはっきりしているのです。日本国民も中国国民も同じ感性で同じ映画に同じように感動する同じような人間なのです。ネットの力が大きいと思います。お互い、まだ制約はありますが、同じものを見られるようになった末、同じようなものを追い求めてきた結果なのです。
国家という20世紀の仕組みが、今、どんどん鬱陶しくなっています。ヨーロッパの難民の問題などをみれば、国家という境界が、まだ重要な役割をしていることは確かですが、一方で制約が過剰で、市民たちの自由な交流を阻害しています。
つまり、政府は少しずつその影響力を減らしていくべき時がきています。もちろん政府はそれを良しとしません。誰でも自分たちを縮小していくのは嫌なものです。
でも、今は大きすぎる中、穏やかに小さくなれるのか、はたまた激しいぶつかり合いがあるのか。
いずれにせよ、同じ映画を一緒に「新しい」と感じるのは、つまり共感しあえるということです。
なんかわざわざ壁を作っているようにしか見えない外交。早く市民感覚に追いついて欲しいです。
《ワンポイントミライ》
ミライ あちらの事情がよくわかりませんけど、口コミで一気に広がったとあるんですが、でも、初日から12億円とか、えと、公開前から口コミで広がったんでしょうか。
フツクロウ どうなんじゃろうの。
ミライ これ、中国から日本への旅行者増えたりするんでしょうか。いわゆる聖地巡礼目的で。
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