最近エンゲル係数が急上昇しているという話題が頻繁に取り上げられています。
エンゲル係数、29年ぶり高水準 食生活の変化が影響か:朝日新聞デジタル
消費支出のうち食費が占める割合を示す「エンゲル係数」が急伸している。総務省の家計調査によると、2016年(2人以上世帯)は25・8%と前年から0・8ポイント上昇し、29年ぶりの高水準になった。かつて学校で、低下することが「豊かさを測る尺度の一つ」と教わった係数がなぜ今、上昇しているのか。エンゲル係数が急上昇しているのは、すでに去年始まっていて、去年は +1.0%。今回の +0.8% よりひどかったのです! それ以前もじわじわ上昇傾向でした。
エンゲル係数の推移をグラフ化してみる(家計調査報告(家計収支編))(2017年)(最新)
というのはわかっていたのですが、ここでは取り上げませんでした。エンゲル係数というのが、何を反映する指数なのかいまいちよくわからないからです。ですから、1年急に上昇したからといって、なにが「未来の普通」なのか考えるのは困難です。
しかし、2年連続急上昇ということで、これは今後頻繁に取り上げられることになるでしょう。何を反映するのかよく分からない指数なので、いろんな人が自分の都合のいい解釈でいろいろ言うことでしょうし、国会でも大いに取り上げられるのではないでしょうか。
そんな中、私自身がとても感じていることがあります。
それは、スーパーの中食を売る面積が急拡大しているということです。
鮮魚のとことか、魚そのものとか刺身とかの置かれている面積がぎゅっと減ってきてて、代わりに寿司とかの面積がぐわっと増えてます。そうすると、生魚はありきたりのものが並んでて、別にいっかとなって、買う機会がぐっと減り、最近は生協の冷凍の魚を食べる機会が増えています。スーパーに並ぶのがありきたりなら、冷凍のが便利という悪循環。
と、まあ個人的な残念はともかく、中食が増えていると思います。それは高齢者が増えているからということかもしれません。単に高齢者は他の消費が減るためエンゲル係数が高くなる傾向にあるだけでなく、高齢者は中食が多くなって食事への消費そのものも増えているのかもしれません。中食が多くなっているのは、高齢者だけではないかもしれません。
その辺はよくわかりませんが、中食が勢いづいているとは思います。毎日コンビニ弁当だと飽きるかもしれませんが、スーパーの広大な中食スペースを見るに、端から順番に買っていけば、一巡するのに軽く1ヶ月はかかりそうです。標準的な家庭のメニューのレパートリーくらい、あるいはそれ以上の多様性があるように見えます。
そしたら、うちで料理するより、こっちのがって流れになっているのではないでしょうか。
中食がどれくらい増えているのか、中食が増えたからといって、それがエンゲル係数にどれくらい影響するのか、それが本当に貧困につながっているのか、その辺の分析は専門家の分析を待たなければなりませんが、個人的にはまあ中食がブレークスルーしてそこに消費が向けられた効果が大きいのではないかなあと感じています。
《ワンポイントミライ》(?)
ミライ: 今回も盛大に上がりましたね。
フツクロウ: ちょっとびっくりじゃの。
ミライ: 去年はうーんよく分からんとしか言えなかったですけど、これだけ上がったら、いろんな経済統計と照らし合わせれば、主要因わかりそうですよね。
フツクロウ: まあ去年と今年で要因は違うかもしれんがの。