岡田斗司夫プレミアムブロマガ 2017/12/30
おはよう! 岡田斗司夫です。
今回は、2015/12/06配信「劇場版ガルパンのすごさとM-1で見たお笑いラグナロク2015」の内容をご紹介します。
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2015/12/06の内容一覧
- 本日のお題
- これまでの『M1』の歴史と漫才の「黄昏」
- 審査員方式の問題
- 『M1』で面白かったコンビとその評価
- 単独ライブの客と「新しさ」を求める客の違い、ウーマンラッシュアワー村本の批評
- 『ガールズ&パンツァー』は戦車界の『マッドマックス』
- 限定予告と告知
- 『響け! ユーフォニアム』はチャイルドポルノだけど、なんか問題ある?
- 質疑応答/自殺未遂をした友達をどうしたら
- 質疑応答/ハゲの戦略について
- 質疑応答/西崎義展と鈴木敏夫はどちらが悪党?
- 質疑応答/面白い配信者は?
- 質疑応答/水木しげる先生について
- 質疑応答/親がカルトにはまったので家出します
- 質疑応答/カルトとの妥協とカルトの「迷惑度」
- 男子会を作りたい
- 次回告知
『響け! ユーフォニアム』はチャイルドポルノだけど、なんか問題ある?
『響け! ユーフォニアム』事件ですね。
いわゆる童顔、巨乳の女の子が出てくるアニメがチャイルドポルノだというふうに言われて『響け! ユーフォニアム』っていうのは、そんなアニメじゃないからこそ反論がすごかったっていうのがあったんですけども、それを語ってみたいと思います。
内容的にはちゃんとした良いアニメなんだけど、絵柄的にそういうふうに見えてしまう。
海外の人から見たら、こういうのがチャイルドポルノといううに言われるんですよっていうのにたいして、日本の『響け! ユーフォニアム』を見たことがある人が、アニメというものをちゃんと見て支持している人たちから、いや、そういうものじゃない、見てから語れっていうふうにという反論があるんですね。
ただ、この視点で行くと、いつまで経ってもぶつかるんですね。
今、コメントにもあったけど、ドラマがちゃんとある。
ドラマがちゃんとあるからといって、チャイルドポルノだという批判はなくならないんですよ。
じゃどういうふうにこれを考えるかというと、まず僕の個人的な立場でいうとですね、『響け! ユーフォニアム』はチャイルドポルノじゃないんですよ。
でもこれをチャイルドポルノじゃないと説明するというか、言うのはわりと大変だぞと。まず、童顔で巨乳ということだけで、童顔で巨乳というのは僕らにとっては歌舞伎であんな縁取りのメイクをしてるからといって、あんな顔の人間がいますってことじゃないんですね。あれは、怒っているとかそういうものの表現なんですけども、それを表現として認めさせるっていうのは、かなりしんどいことなんですよね。
たとえば、アフリカの蛮族っていうのは変なんですけど、ここらへんに角みたいなのをつけて、ちんちんみたいなところにカポッてかぶせるやつがあるじゃないですか。あれはあれで彼らにとっては立派な文化かもしれないんですけども、よその地球の人から見たら、それおまえらちょっと面白すぎだよと。いくらオレたちはちゃんとって言っても、全員、いやーでもちんちんにでっかいのをつけている面白いやつっていうふうに見られちゃいますよね。
では、彼らがおちんちんの上につけているペニスケースみたいなやつをちゃんと文化として認めさせるには、一度俺たちがやってることは面白いかもしれないけど、よその国からしたら変かもしれないけど、この「けど」っていう部分、一度受け取ったうえで「けど」っていうのを返すしかないんですね。
『響け! ユーフォニアム』に関してもですね、チャイルドポルノだっていうのを受け止めるのが、本当はいいはいいんですよ。
次に、チャイルドポルノだったら、なんか問題あるの? って、返すのが僕は筋だと思う。
チャイルドポルノっていうのは、チャイルドポルノっていうのがあるから、子どもに対する性犯罪が終わらないんだというのに関して、それは違うでしょって。たとえば、ハリウッドさんはガンアクションをいっぱい作ってますよね。
ガンアクションがいっぱいあるから、テロがなくならないんですか?
そうじゃないでしょ。
ガンアクションというのがあっても、人が人を殴っている映画を山ほど作っていても、それがテロと関係ないと思っているから、あなたたちはそれを量産してるんですよね。
結局、どっちかなんですよ。
本当言えば。
ガンアクションがあるから、たぶん世の中に銃器を使ったテロっていうのがなくならないし、暴力で解決しようとする人はなくならない、これは本当なんですよ。
暴力でものごとを解決しようとする人がなくならないし、テロが起きてもいいから、僕らは面白いものがある世界が好きなんですよ。
ここが本当のことですね。
同様に、チャイルドポルノによって子供の被害者がなくならなくても、僕らはロリコンアニメというか、巨乳童顔の女の子のアニメがある世界のほうが好きだっていうのが本当のところなんですよ。
でも、その本当のことを言っちゃうとすべてが台無しになる、揚げ足をすごい取られやすいですよね。
でも、本当はそこがベースのはずなんですよね。
さっきのアクション映画で言えば、アクション映画があるから暴力事件がなくならない、テロがなくならない、暴力でものごとを解決する人がなくならない。
でも、そうとは限らないじゃんとちゃんと言えることが必要。
それによって生きる勇気がもらえたとか何事にも負けない強い意志をもらえたとか、何事にも負けない強い意志のおかげでライフル乱射する奴がいるんじゃないかっていうツッコミがあっても、それを言うのと同じようにチャイルドポルノがある世界っていうのをなんか一回、肯定するしかないんですけど、これを一回でも肯定しちゃうと、果てしないイヤな戦いに巻き込まれそうなので、あんまり正面切ってやる人がいないんですよね。
日本のアニメ評論やってる人とか、アニメ評論と社会評論というのを、同時にやろうという人がですね、チャイルドポルノなんだけども、そこに、問題はあるのでしょうか。と、日本が、チャイルドポルノである、いわゆるロリコンアニメの量産をやめたとしても、世界で、チャイルドポルノの被害は増えませんし、性犯罪の、被害は増えませんよと言っても、たぶん、そんなに注目は集まらないし、たぶん、勝ち目はないと思うんですね。
さっきもいった、アクション映画との関連みたいなところから、じわじわと理解を得るのがいいだろうし、逆に言えば、『響け! ユーフォニアム』のような一見、童顔巨乳で中身がしっかりしたドラマっていうのをどんどん作っていって、それであれはチャイルドポルノじゃないって見た人が増えることぐらいしか実際は味方の増やし方も、勝ち目しかない。
(続きはアーカイブサイトでご覧ください)
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