岡田斗司夫プレミアムブロマガ 2018/07/31

おはよう! 岡田斗司夫です。

今回は、2015/01/04配信「年初め!戦闘思考力を磨いてお悩み解決!ズバっとSP」の内容をご紹介します。
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2015/01/04の内容一覧

質疑/京大法学部へ進むべきか、アニメを作るべきか

 カズキさん、18歳、浪人生。

「将来、何もなりたくなく、ただ行きたいというだけの理由で、京都大学の法学部へ進学すべく勉強をしていました。ですが最近、以前のような気持ちでペンを取ることが出来ないのです。幼い頃に夢見た、アニメ業界で働きたいという思いが心を染めています。これは逃げなのかもしれません。私はどうしたらよいのでしょうか? このままでは、どちらも不本意に終わってしまいそうで、怖いです」

 あのね、まぁまぁ、逃げだと思うよ。結論から言うと(笑)。
 どの辺が逃げか? っていうと、文章に現れてんだ。
 はい、ここ注目ね。
 「ですが最近、以前のような気持ちでペンを取ることができないのです」って、あのね、勉強することを、ペンを取るって言う人はいないよ(笑)。
 ペンを取るというのは小説家とか、そういう執筆業やってる人であって、勉強することができないって言えばいいじゃん。
 勉強することができないって言えばいいのに、ペンを取ることができないってことは、その、なんだろうな、いわゆる表現に酔ってる状態なんだよ。
 つまり、この悩みをできることが嬉しくてしょうがないっていうのかな。
 この悩みが嫌じゃないってことを示してると思うんだよね。

(中略)

 べつに僕、意地悪で言ってるんじゃなくて、文体というか文章っていうのには、その人間の本音が、本音の一部というのかな。心の温度とか、心のあり様・状態みたいなのが現れるんだよ。
 だから、ケンカ腰の口調とか、あと皮肉っぽい口調というのがあるじゃん。同じように、人間っていうのは文章書いた時にも、口調っていうふうなものから、その人の問題点というのがちょっとわかる場合があってさ。
 この「ペンを取る」とか「思いが心を染める」っていうのから、カズキ君はこの悩みが決して嫌じゃないというのがわかるんだ。
 で、「どうしたらよいのでしょうか?」というのに関しては、じゃー、やってみようか。

 カズキ君が悩んでる選択肢はこうだよね?
 京大法学部にするか、アニメ業界に行くか。
 この選択肢で悩んでるわけだ。
 まぁ、じゃあ、どうなるのか? と言ったら、アニメ業界、京大法学部っていっても、これ、じつは進路で悩んでるんじゃないんだ。
 これ、プロセスなんだよ。
 わかるかな?
 つまり、京大法学部に行く人は、京大法学部に行きたいんじゃなくて、「弁護士になりたい」とか「検事になりたい」とか、そういうなりたいゴールがあって、そのプロセスで京大法学部、行くんだ。
 医者になりたい人が医学部に行くのとまったく同じ。
 運転免許欲しい人が、自動車運転したい人が自動車学校行くのと、まったく同じなんだよ。
 京大法学部というのは、プロセスなんだ。
 それに対して、アニメ業界で働きたいの、これはゴールだよね?
 どちらかというと「アニメ作りたい」って言ってるわけだよ。
 で、法学部のほうはプロセスであって、法学部に行ったからといって何をしたいというわけでもない。
 カズキ君の、悩みの根本はそこだよね。
 べつに何もしたいことがないので、取り敢えず、京都大学の法学部、目指してる。
 京都大学の法学部っていう、具体的なことを書いてるということは、それぐらいの偏差値があったり、もしくは塾の先生に「これだったら、狙えるよ」と言われて、最大限狙って有利そうなところ、やってるんだと思う。
 だから、何のために行くのかわかんなくて悩んじゃう。
 でも、「自分のしたいことをしろ」っていうふうに、だいたい君ぐらいの年齢だったら、親から散々言われるわけだよね。「本当にしたいこと、何なのか?」とか「自分のやりたいことをやれよ」と。
 そしたら、毎日、せっかく努力するぐらいだったら、こっちのほうへ行きたいというふうに考えるわけだ。
 ところが問題があってだな、こちらのほうは努力すれば可能なんだよ。
 で、こっちのほうは運と才能が必要なんだ。
 つまり、こっちのほうは今やってる、君が今むなしいと感じてる、毎日毎日の繰り返しの努力をやれば、基本的に目指せるモノ。
 ただし、それはプロセスでしかなくて、京大の法学部行ったからといって、4年経ったら、もしくは6年経ったら卒業して、また次の目標見つけなきゃいけない。
 でも、積み上げたら、やること、可能。
 ところがここは、どんなに積み上げても、同級生に庵野秀明がいたら、夢破れてマンガ家になるかもわかんないんだよな(笑)。
 ま、島本和彦ってやつがいるんだけど、そいつに関してはWikipediaをよく調べてくれたまえ。

 運と才能、特に才能だったら、まだ、まだ努力すれば、何とかなるんだけどもさ。
 運はもう、本当にどうしようもないよ。
 なので、この努力すればOKで、努力ができる、つまり京大の法学部を目指せてるということは、君は努力、コツコツ努力をすることが、カズキ君、得意だと思うんだ。
 それをこちら側のほうに振り向けるのは、僕だったら、リスクが高すぎるからやらないけどね。
 で、オマケにこいつはプロセスにしか過ぎないんだから、もうあの、ニコ生見てる人は、もう、だいたい気が付いてると思うけども(笑)。
 当たり前なんだけど、カズキ君がいるわけじゃん。
 で、カズキ君はどっちに行こうか悩んでるんだけども、簡単だよ。
 こういう経路で行けば、いいだけだ。
 京大法学部に入って、首席で卒業したら、アニメ業界に入るスキ、いくらでもあるよ。

(中略)

 で、それが思い付かないことのほうが問題なんだ。あのさ、逃げたいんだよ、君は。
 まぁ、ぶっちゃけ言っちゃって、悪いけどさ、勉強するのがしんどくて、逃げたくなってるんだわ。

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