岡田斗司夫プレミアムブロマガ 2018/10/31
おはよう! 岡田斗司夫です。
今回は、2018/10/14配信「Googleに就職するとは、どういうことか?Googleがほしい人材とは何か?」の内容をご紹介します。
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2018/10/14の内容一覧
- かつて流行った変な入社試験問題
- 映画『インターンシップ』からわかるGoogleの採用事情
- 死ぬほどオシャレなGoogle本社
- スクールバスの中にゴルフボールはいくつ入る?
- 富士山を動かすにはどうするかを尋ねたマイクロソフト
- Apple愛を試すAppleの入社試験
- 特定の問題を解かせることで人間の能力を仕分けできるか?
- 世界中の企業で変な入試問題が出されるようになった理由
- 次第に就職現場から消えていったとんち問題
- なぜGoogleは手厚い福利厚生を敷くのか?
- Google「20%ルール」の本当の意味
- 見えてきたGoogleの欠点
- GoogleやAppleが本当に求めているもの
映画『インターンシップ』からわかるGoogleの採用事情
今日のテーマは「Googleへの就職」というものです。
今、Amazonプライムで、199円でレンタルできる『インターンシップ』というの映画を、みんな見たことあるかな? 2013年のハリウッド映画です。
(パネルを見せる)
この『インターンシップ』というのは、何がすごいかというと、Google本社でロケをしているんですね。ラストシーンには、本物のGoogleの社長まで出てきて出演者と絡むという演出まであります(笑)。
これ、どういうことかというと、映画用にある程度はデフォルメしてはいるものの、かなり事実に忠実にGoogleに入社する時に出される問題や、どんなことが行われるかを再現しているんですよ。
まあ、お話自体は甘々の「サマーキャンプ・ムービー」なんですけど。
言っちゃえば、『グーニーズ』とかと同じなんですよ。「中学生とか高校生が、ひと夏のキャンプに行ったら、なんか成長して帰ってきちゃったよ。人生も恋も学校も全部ハッピーだ!」というような、見たところで、何も落ち込むことのない映画です。
なので、みなさんも、僕の放送を見終わった後で、まだ気持ちがスッキリしなかったら、Amazonで200円くらいで見れる『インターンシップ』という映画を見てください。そんな、今晩、適当に笑って寝れるくらいの、なんでもない映画です。
ただし、Googleに入社することに関する基礎知識だけは山のように付くんですけどね(笑)。
では、どんなお話かというと。
主人公の2人はもともとは腕時計のセールスマンだったんですよ。それも、かなり敏腕のセールスマン。だけど、「腕時計なんて、もう誰もしない」ということで、勤めていた会社が商売を畳んじゃうんですね。
「俺達をクビにしないでくれ! 俺達はまだまだ腕時計を売ってみせる!」と頼み込んでも、社長からは「もうダメだよ。腕時計なんて年寄りしか使わない」と言われる。もちろん2人は「いや、若いやつはそうかもしれないけど!」って食い下がるんですけど。
社長は、もう、呆れたような感じで、たった1人残っていた社員であるヨボヨボの経理の婆さんに「婆さん、今何時だ?」と言うと、婆さんはスマホを出して、「3時40分よ」って言うんですよ(笑)。
結果、「見ろ、腕時計なんか、もう誰も使わない」ということで、結局クビになっちゃうんですね。
(パネルを見せる)
これが主人公のビリーとニックです。このデカい方がビリーで、この小さい方の金髪がニックです。
失業した2人が「俺達どうしよう?」と思いながら、Googleで求人情報を探していると、「あれ? ひょっとして」とひらめくんですよ。
試しに「Google 仕事 面接」みたいに検索窓に打ち込んだら、いろんなページがガーッとヒットして、「Googleって面接してくれるんだ!」ということがわかるんです。
だけど、採用条件をよく読んでみると「理科系を専攻している大学生でなければいけない」という条件があったんです。
ということで、ビリーはさっそく「通信販売で入れる大学」というのを見つけて、2人で申し込んで、即Googleの面接を受ける、と。
こんな話なんですね。
具体的なシーンを紹介すると、例えばこんなシーンがあります。
(パネルを見せる)
これ、ビリーとニックが変な帽子を被ってますよね? これと同じ帽子を、ここにいる全員が被ってるんですけども。
これ、何かというとですね、Googleで入社試験を受けるインターンたちは、「新しくGoogleに入った者」という意味で「Noogler」(ニューグラー)と呼ばれて、全員こんな帽子を被らされるそうです。
何のためにこんなことをしているのかというと、インターンで若い子供みたいなやつらがバーっと入ってくる時に、誰が誰だかわかるようにするためなんですね。
僕も、8月にサンフランシスコ行った時に、Googleの本社を見学してきたので、こういう仕組みが必要な理由もわかるんですよ。
Google本社って、本当に「代々木アニメーション学院の近くのコンビニ」みたいなんですよね。
とにかく、みんな若いし、アメリカなんだけど、みんなちょっと幼い顔をしてるんですよ。だから、本当にこんな帽子でも被らない限り、学生と社員の見分けがつかないんです。
なので「気持ちはわかるわ」と思います。
さて、ビリーとニックはGoogleの入社試験を受けることになるんですけども、そこで「パソコン面接」というのを受けることになります。
そして、そのパソコン面接で、2人は変な質問を受けるんですね。それが、Googleの有名な「ミキサー問題」です。
「あなたの体が5セント玉くらいの大きさに縮んで、ミキサーの中に放り込まれました。体は縮みましたが、密度は変わりません。60秒後にミキサーの刃が動き始めます。どうしますか?」というやつですね。
ここで行われたパソコン面接というのは、ビリーもニックも経験したことがなかった面接形式ですね。
これは2013年に公開された映画だから、スマホも普及してるんですけども。
パソコンのカメラがありますよね。あれで、お互いの顔が見えるように、いわゆるSkypeの映像通話みたいな形で面接をするんです。
で、「5セント玉くらいの大きさに縮んで、ミキサーの中に放り込まれた。どうする?」ということを聞かれるわけなんです。
これ、何のためにやるのかというと、こういった質問に対して喋りっぱなしで答えなければいけないんですよね。「じっくり考えた上で、1つの答えを出す」という回答ではなく、思考プロセスそのものをすべて計られるんです。
例えば、こういう問題を出された時に、やっぱり「5セント玉くらいのサイズということは、厚みもそれくらいだろうし、ミキサーの刃はちょっと浮いたところにあるはずだから、ミキサーの底で伏せていれば、刃がぐるぐる周っても平気だろう」みたいに考えちゃうんですけど。
そう答えると「でも、それだったら君の体は段々、刃の方に引き寄せられるよ?」とか、「底に近い部分でミキサーの刃が周ってたらどうするの?」みたいなことを言われて、安直なとんち的な回答が出来ないように追い込まれていくんですね。
では、ビリーとニックは、これに対してどう答えたのか?
2人がミキサー問題に対して出した回答は、この「そのまま寝てればいい」だったんですね。
もちろん、ビリーが「そのまま寝てればいいよ」と言うと、Googleの面接官は「それじゃあダメだ。ミキサーは永遠に止まらないよ。どうするの?」と聞いてくるんです。
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