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岡田斗司夫プレミアムブロマガ「ロシアでは絶対この人にガイドを頼もう!ボンさんが教えてくれるロシアの栄光と闇」
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岡田斗司夫プレミアムブロマガ「ロシアでは絶対この人にガイドを頼もう!ボンさんが教えてくれるロシアの栄光と闇」

2019-04-09 07:00

    岡田斗司夫プレミアムブロマガ 2019/04/09

    おはよう! 岡田斗司夫です。

    今回は、2019/03/17配信「国家のピンチにすぐ脱ぐプーチン大統領!月着陸を信じないロシア愛国ガイド・ボンさんの巻」の内容をご紹介します。
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    2019/03/17の内容一覧


    「ロシア人」ガイドのボンさん

     さて、2月末に行ってきたロシア旅行なんだけど、やっぱり一番面白かったのが、この現地ガイドの「ボンさん」なんだよ。
    (パネルを見せる)
     前回「ドンさん」って言っちゃったけど、これ、ボンさんね。ボンさんです。


    岡田:タオルくん、どう?

    タオルくん:うーん、岡田もボンさんも、服装、超ダサいよね。

    岡田:ああ、うるさいなあ。あのね、寒いんだよ、とにかく。


     見て。俺ね、ロシア人のボンさんに「アナタ、手袋と帽子なくて大丈夫デスカ?」って言われたんだけど。
     いや、普段、そんなこと考えないじゃん? 別に日本に住んでたら。でも、本当に手袋と帽子なかったらメチャクチャ寒いんだよ。

     この写真では、後ろの背景がよくわかんないんだけども、「ノヴォデヴィッチ修道院」で撮った写真です。
     このノヴォデヴィッチ修道院の説明をする時に「ココはピョートル大帝の最初の奥さんが入っていた修道院デス」というふうに、ボンさんに説明されました。

     僕、それ聞いて、ちょっとビックリして「ピョートル大帝の「最初の奥さん」ということは……?」って言ったら、ボンさんが「ソウデス。ピョートルさんには、もう1人奥さんがいマシタ」って。
     「でも、ロシア正教って、基本的にはカソリックみたいなもんでしょう? だから離婚できないでしょ? 次の奥さん貰うには、前の奥さんが死んでからのはずなのに、なんで奥さんが修道院に入ることになったんですか?」とボンさんに聞くと、なんか、ボンさんもちょっと言いにくそうに「ソノ通りデス。ピョートル大帝のお父さんも1人目の奥さんが死んでから、次の奥さんを貰いました」と。
     「じゃあ、皇帝の奥さんが修道院に入るのは変じゃないですか?」と聞くと、「うーん、大変良い質問デス。ウーン……」というふうに、ボンさんは考え込んじゃった。

     ボンさんね、実はすごい愛国家なんだよ。
     ロシアという国が大好きで、ロシアの国の過去にあった歴史というのをメチャクチャ誇りにしているんだけど。
     その代り、ロシアに都合が悪かったり、ちょっと「あ、これはマズいな」と思ってる、いわゆる「黒歴史」みたいなものに関しては、ボンさんね、いつもちょっと口籠っちゃうんだよね。

     実はピョートル大帝の最初の奥さんのエルドキアという人は、貴族の娘だったんだけど、全然美人じゃなかったんだ。
     肖像画も残っているんだけど、「皇帝お付きの画家が、本当に気を使って描いてこれか」というような、まあ、あんまり綺麗な人じゃなかったんだよね。
     その結果、ピョートル大帝は、仕事先の村の居酒屋で働いていた女中のマルタっていう女の子が気に入っちゃって、このマルタと結婚したくなった、と。しかし、カソリックでは絶対に離婚は認められない、と。
     そこまで聞いて、僕はボンさんに「なるほど、わかりました!」と。ボンさんも「ハイ、ソウデス。離婚は出来ないけど、修道院に入るということは「キリストと結婚する」ということになる。なので、それ以外の結婚契約は無効になるのデース」っていうふうに教えてくれました。
     「ああ、つまり、若い村娘に惚れたので、古女房を無理やり尼寺に入れたってことですね?」と俺が言うと、「「尼寺「ではアリマセン。」修道院」デス!」というふうにボンさんは大真面目に返したんだけど(笑)。

     「でも、コレは修道院側にもメリットがあるのデース。貴族が離婚したい時、妻を修道院に送る」……って、ボンさん、ここでハッキリ認めちゃったんだけどね。
     離婚したい時は妻を修道院に送る。その時に、見返りとして、貴族は修道院に大変なお金を寄付したり、領地を与えたり、奴隷というのを渡したりする。修道院の建物を新しく建て替えたり、農地を与えたりする。
     このノヴォデヴィッチ修道院というのが、21世紀の今まで残れたのも、そういう貴族からの贈り物が絶えなかったから、なんだそうですけど。
     「絶えなかったから」ということは、そんなことがしょっちゅうあったんだなと思ったんですけど。まあ、あんまりこの辺に突っ込むと、またボンさんは「それは難しい問題デース……」と言うんだけど。
     「いや、難しくはねえだろ」って思うんだけど(笑)。

     物知りなんだよ、ボンさん。すっごい物知りだから、次々と面白いことを教えてくれるんです。
     しかし、同時にすごい愛国者なので、時々、変なことを言い出すんだよね。

     このノヴォデヴィッチ修道院、お墓でも有名なんだよ。
     「このノヴォデヴィッチ修道院には、宇宙飛行士のお墓もアリマース!」って、俺に教えてくれて。「え? もしかしてガガーリンですか?」って、俺、ビックリしたんだけど。
     「イイエ、ガガーリンさんは国家の英雄なので、赤の広場に埋葬されてマース。ここにお墓があるのは、チトフです」って教えてくれた。
     ゲルマン・チトフというのはガガーリンに次いで歴史上2番目に宇宙に上がった宇宙飛行士だよね。

     「ガガーリンさんは1961年4月に……」って、こういう数字が、あの人、スラスラ出てくるんだよ。
     「1961年4月に人類として初めて宇宙に行きました!」って。こういうふうに、「ソ連は偉かったんだ!」って言う時のボンさんの圧がすごいんだよ(笑)。

     「その後、アメリカが宇宙に行ったのはいつデスカ? 1961年、アメリカは行けませんデシタ。1ヶ月後の1961年5月、アメリカはアラン・シェパードさんを打ち上げました。でも、それはガガーリンと同じ宇宙ではナイ。ガガーリンはちゃんと地球の周りを回った!」そうですね。衛星軌道を回りましたね。
     「そう! ガガーリンはちゃんと回った! でも、アラン・シェパード違う! 上がって行って、落ちただけ!」ああ、確かに「弾道飛行」でしたね。大丈夫、俺、それ知ってますから。それどこか、このニコ生のゼミを見てる人はみんな知ってますから、大丈夫ですって言いたかったんですけど。
     「ガガーリンさんはちゃんと衛星軌道を回りました。でも、シェパードさんは回ってない。ロケットで打ち上げて降りて来ただけです。次の人も同じ、ガス・グリソムさんも落ちて来ただけ。結局、アメリカがジョン・グレンさんで地球の軌道をちゃんと回れたのは、ガガーリンの翌年、1962年です!」という、こんなふうに、すごい誇りを持って、当時のソ連がいかにアメリカよりも優れてきたかを語るんです。

     「知ってマスカ? その当時、ソ連とアメリカは大変な競争をしていました。宇宙競争デス。宇宙競争では、ソ連はアメリカにずっと勝ち続けてマシタ。最初の人工衛星を打ち上げたのは? ソ連デス。最初に犬を打ち上げたのは? ソ連デス。最初に宇宙に行った人間は? ソ連人デス。最初に女性を宇宙に送ったのは? ソ連デス。最初に宇宙遊泳をしたのは? ソ連人デス」って、矢継ぎ早に僕の方に、ガーッと来て(笑)。
     「ソ連は3人も乗れる宇宙船ボスフォートを1964年に打ち上げマシタ。アメリカはどうデスカ? アメリカは、その翌年の1965年、やっと2人乗りの小さな小さな宇宙船ジェミニを打ち上げマシタ。わかりマスカ? そんなアメリカが……」って、ここでボンさんが言い出したんです。
     「そんなアメリカが、どうやって4年後の1969年に月まで行けるでショウカ? 行けマセン。不思議過ぎマス。宇宙開発ではソ連が常に勝ってイタ。それを4年間で、たった4年でひっくり返すなんて、変だと思いマセンカ?」って。
     ボンさん、モスクワ大学に案内してくれる車の中で、ついに僕に向かって「陰謀論」を言い出したんだけども。
     「不思議な噂がアリマス。これ、ロシアでは信じている人、とても多い。アメリカが、あの当時の科学力で、月に行けるはずがナイ。行けるなら、なぜ、その後50年も誰も行ってないのデスカ? 今はでも小さな探査機が月に行くのがやっとデス。そんな遠い遠い月に、ソ連でも行けなかった月に、50年前のアメリカが行けたなんて、信じられマセン! 実はアメリカは月に行ってナイ! あれは映画会社が作った偽映像デース!」っていうふうに。
     いやいや、ボンさん、それはマズいっすよ。あなた観光ガイドだから、ロシアやソ連について言っていることは、それはまあ俺は信じるんだけども。
     でも「アメリカは嘘つきだ」って言うのは、それはマズいと思ったんですけど(笑)。

     まあまあ、僕もそこまで返すんじゃなくて、「いやあ、アメリカもね、一生懸命追いつこうと宇宙開発をしてて、途中途中、ステップステップで、色々やってたんですよ」って言ったんですけど。
     「じゃあ、説明してクダサイ。どうやってあの当時の貧弱なアメリカのロケットの力で、アメリカは月に行ったんデスカ?」と言う。
     僕は一応、それなりにアメリカの宇宙開発を、当時から一緒に観てたので、まあまあ「ロシアのコラブルロケットになんとか追いつこうと、フォン・ブラウンチームが、レッドストーン、タイタン、サターン1B 、サターンV型というふうにロケットブースターを開発してたんですよ」みたいなことを言おうとするんだけども、もう全然納得しないんですよ。

     ボンさん納得してくれなくて、「アメリカはあなたの国に原子爆弾を落としマシタ! 広島に落としマシタ! 長崎に落としマシタ! そんな国デス! 信じてはイケナイ! 危険デス! 彼らは、またいつ、日本やロシアに原爆や水爆を落とすかわかりマセンヨ!」と言われたんですよ。
     俺、そこで「一度やったことは、必ずもう一度やりマス!」って言われて、「ああそうか」とわかったんです。
     ボンさんってね、すごくいい人なんだけど、基本的にやっぱり「ロシア人」なんですよ(笑)。「安全」という言葉が存在しないロシアの人なんです。
     「愛国者だから宇宙開発でロシアが負けたのが嫌」とか、そういうことではなくて、「アメリカが本当に自分たちよりも強い力、例えば月まで行ける力を持っているんだとしたら、その時にソ連を攻めていたはずだ」と。
     「でも、そんなことしてない。彼らは結局、ベトナム戦争に負けて撤退してしまった。そら見たことか。アメリカが月まで行ける科学力を持っていたんだったら、あの時にソ連を攻めていたはずだ!」という、ロシア人のこの発想というのがベースにあるんですよね。
     「なので、力あるものが自分たちを攻めてくるんじゃないのかという可能性をいつも意識しているんだな」ということで、すごく納得したんですよ。

     ボンさんについては、後半のニコ生岡田斗司夫ゼミの全長版でも登場します。
     愛国者ボンさんさえ呆れ果てたスターリンのモスクワ改造計画。あと、白鳥の湖を前にして、ボンさんが涙ぐんだ思い出の話などをするので、楽しみにしてください。

    (続きはアーカイブサイトでご覧ください)

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