岡田斗司夫プレミアムブロマガ 2019/04/19
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今日はニコ生「アニメ・マンガ夜話」から、3月26日分放送のハイライトをお届けします。
とことんマニアックに『ガンダム』を語ります
というわけで、ここからしばらくは、ガンダム講座を見てもらいます。
このガンダム講座自体は、皆さんも大嫌いかもしれない録画なんです(笑)。もう本当に、2年以上前から続けていたガンダム講座をしていて、その録画映像をこれから毎週放送していってもらいます。
で、毎回毎回、その回の見どころを、このように(生放送で)伝えようと思います。
ただ、最初に断っておかなきゃいけないんだけど、これから皆さんに見せるガンダム講座の第1話は、かなりマニアックです。
いつも日曜にやってる岡田斗司夫ゼミでは、出来るだけ一般の人にわかるように話してるんだけど、このガンダム講座に関しては「もう、わからない人にはわからなくてもいいや!」と思って話してるんだよ、本当に(笑)。
だから、今のうちに謝っておきます。かなりわからない話をします。ごめんなさい。
どれくらいわからない話をするかというと、今日の話の中に『ガンダム』は出てきません。というか、『ガンダム』を作った会社である“サンライズ”も、そのサンライズの前身である“日本サンライズ”も登場しません。おまけに、『ガンダム』の監督である富野由悠季も、ほとんど登場しません(笑)。
今日、話すのは「ホワイトベースの色が何だったのか?」という話とか、本当に、ガンダムが作られるかなり前からの話です。
(模型を見せながら)
これは“ホワイトベース”という『ガンダム』に出てくる宇宙戦艦なんですけど。まあ、これはバンダイの商品で白く塗ってるんだけども。
今回の講座の中で、「このホワイトベースやガンダムの色は、元々の設定では銀色だった」という話があるんだけど。それがどういう経緯で今の白色になって行ったのか? というか、元々のイメージは本当は何だったのか?
僕自身が、昔、富野さん本人から聞いたのは「ガンダムは銀色だ。なぜかというと“試作機”だからだ。試作機をわざわざ塗装するような真似はしないよ」と。
「とりあえず組み上げて、それが動くかどうかのテストというのをサイド7でやってたんだから、あの段階で色を塗る必要なんか一切ない。だから、銀色なんだ」という話をしてくれたのを、僕は覚えてるんだけど。つまり、「無塗装のジュラルミンの色だ」っていうふうに富野さんは言ってたんです。
これは「富野さんの脳内では、ガンダムはどういうイメージだったのか?」という話なんだけど。
ただ、講義が始まって3分目くらいのところで、僕は「1979年のアニメなのに、もうすでにわからないことがいっぱいある」って言っています。
これは「ガンダムの本当の色が何色なのかわからない」という意味ではなくて、「あの当時の富野さんが、ガンダムの色をどうしたかったのか? その時点で本当は何を望んでいたのかというのは、今になったら逆に段々わからなくなってきている」という意味です。
それは、僕が聞いた「あの時、富野さんは確かにこう言っていた」という話や、「後に富野さんはインタビューでこういうふうに言っている」という話、「でも、別の人はこんなふうに証言している」っていう話が、もう全部、矛盾しているからなんだよね。
なので、この講座全般のスタイルは「本当はどうだっのか?」という“真相”を究明するようなタイプの講座ではなく、「いろんな、発言や資料があって面白い」という歴史モノに近いです。
「どんな異論があったんだろう?」とか「どんな見方ができるんだろう?」という話を聞いていった結果、受け取る人がそれぞれの“自分なりのガンダム史”というのを作れたら一番面白い、と。俺、自分だけの解釈のガンダムっていうのがあることが一番面白いって思ってるんですけど。そういうスタンスで話すことにしています。
この記事は【岡田斗司夫アーカイブ】から選りすぐって、ハイライトをお届けしました。
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