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およそ30年近い昔になりましたので若い世代の投資家は記憶にない出来事になってきたのかも知れませんが、米国ではブラックマンデーが1987年10月14日に起きたとされます。
なぜブラックマンデーが起きたのか、規模はどの程度だったのかを簡単にレビューしておくと、世界各国の財政赤字と貿易赤字の拡大傾向が見られる中で1985年のプラザ合意後のドル安を打開するためのドル金利引き上げ観測が広がっていたこと、旧西ドイツの金利高め誘導を米財務長官が批判したことから起きた株価下落でコンピュータのプログラム売買で負の連鎖が起きたことがその要因として掲げられています。
現在ではサーキットブレーカーの作動でそうした負の連鎖は避けられると見られますが、大統領選後のオバマ政権や韓国の朴大統領のレームダック状態の中で中国経済も急速な悪化などに端を発した為替変動が生じることによって株式相場が乱高下し国際協調体制が働かない場合にはやや大きな変動があり得ます。
12月には米国の利上げ観測が高まっていますので、時期としては米大統領選後の11月後半あたりが波乱相場に向かう可能性があります。
但し、日本は仮に世界が混乱に陥った場合は財政出動など打つ手が残っていますので、波乱相場はむしろチャンスと考えられます。
日銀によるTOPIX型、225型ETFの買い支えなども効果をもたらすと見られますので、大きく下押した場合は投資のチャンスとして前向きに捉えておきたいと思います。
ところでブラックマンデーでは1日でNYダウは22.6%下落し、日経平均も14.9%もの下落を見せたという話です。現状の相場水準ではこれらを当てはめればNYダウは3,860ドル安、日経平均は2500円幅の下落が考えられますので、一応今月一杯は警戒しておくべきかと思います。
今日の格言:「大地震と株の暴落と暴騰は忘れた頃にやってくる」
(炎)
(情報提供を目的にしており内容を保証したわけではありません。投資に関しては御自身の責任と判断で願います。万が一、事実と異なる内容により、読者の皆様が損失を被っても筆者および発行者は一切の責任を負いません。)