昨日の米国大統領選挙は劇的な大逆転の結果となりました。
大方の予想を覆してのトランプ氏の勝利は、それだけ米国社会における格差拡大が不満を蓄積していたこと、資本主義の負の部分が増幅していたことを感じさせます。双方が獲得した選挙区を見ると違いが一目瞭然です。
英国はEUを離脱し、欧州主要国でもナショナリズムが拡大しつつあります。フィリピンでは異端と言われるドゥテルテ氏が大統領となるなど、世界規模での大きな思想的転換を感じざるを得ません。
資本主義は資本家による搾取のシステムを内包しています。どのように変化していくのかは分かりませんが、低成長の中で従来型の資本主義の在り方が修正されていくことを考えねばならないのでしょう。
低成長どころか急速な高齢化が進む斜陽の日本に於いては、今後の生活の在り方なども含めて既存のシステムを大きく転換する、いや、させられることを意識しておかねばいけないと感じた次第です。
さて、10月20日のメルマガで以下のように書きましたが、米大統領選が済んだとはいえ、なかなか判断の難しい投資環境が続きます。
~以下、引用~
ところで、もう1か月以上にも渡り、割安&業績期待銘柄への投資が(細々とですが)続いています。この夏頃までは放置されていた(または売られていた)銘柄群で、先週まではファンドのショートカバーもあるのか?などと考えていましたが、円資産での投資先に困った(利回りが欲しい)投資家の参入があるようです。
調べてみると財務面の余裕があり、且つ配当性向の上げ余地のある銘柄が多いと感じます。
加えて、間近となった米大統領選を横目で見ながらも?新興国通貨が9月中旬をボトムに対米ドルで買われつつあります。もう次へ向けた投資が始まっているのか?
~引用終わり~
これを書いた頃は「しまった!・・・豪ドルなどの外貨商品を早く買っておけば良かった!」と悔しがっていた頃でした(苦笑)。
何せ9月の円高時には「もう円高は最後だ」と周りに言い回っていたくらいですから、自分が海外投資を増やしていなかったのが残念で・・・。分かったようなことを書きながら、自分では書いている通りに実践できていない情けなさがあります(汗)
いずれにしても中長期投資では外貨建てを増やし、日本株式の中長期投資では(もちろん割安と判断出来るものの中で)お楽しみの高配当&優待銘柄と、余裕の範囲で成長期待銘柄を中心にした運用を続けていく予定です。
特に外貨建て投資では(短期の為替動向を読むのは不可能と考えて)積み立て感覚で出来る投資を心掛け、日本株投資では決めた通りの投資をした後には余り値動きを気にせず放置気味にしています。予期せぬ情報が出ていないかなどのチェックはしますが、デイトレを出来る訳でもないし、日々の上下動を見ていてもキリが無いですから(苦笑)
余談ですが、先日はオリックスが自社株買いを発表してくれたため取得簿価を超えてくれました(笑)。昨年年初から配当&優待を目的に保有していますが、今年の優待品ではジャムの詰め合わせが良かったです(^^)
それにしてもリース会社の株価は不思議と安いまま放置されています。この金利下なら着実に利益を出せているはずなのですが何故か株価に反映されないと感じます。
リーマンショック後の2009年春には「オリックスは運転資金の調達もままならず倒産するかもしれない」と言った噂がまことしやかに流され、現在の分割後の株価換算で200円割れまで売り込まれましたが「まさかこの会社が数十億円程度の資金調達を出来ない訳が無い」と考えて投資し、数か月後に3倍くらいで売却した当時を思い出しました。今ではそのまた3倍近くになっていますが、7年前の出来事に隔世の感があります。
2007年夏に海外ファンドの支払い停止のニュースを受けて株式市場が暴落したときには自身のポートフォリオも相当のダメージを受け、その後の戻りで慌てて守りのポジションに作り直したこともありました。そしてその後のリーマンショックに繋がる訳ですが、あれからもう9年が経ったのですね。
一昨年秋の日銀による2度目の緩和以降は乱高下が一層激しくなり、頭の中で判断基準を整理し直す必要もあったりで・・・随分と慎重になりました。
投資でも色々な経験をさせてもらいました。今はもう売りでも買いでも慌てず、どんな銘柄選定においても値動きであっても一呼吸置いて見る余裕が出来ました(苦笑)
(街のコンサルタント)
(情報提供を目的にしており内容を保証したわけではありません。投資に関しては御自身の責任と判断で願います。また、当該情報は執筆時点での取材及び調査に基づいております。配信時点と状況が変化している可能性があります。)