さて、昨年はIR法案(統合型リゾート法案、俗称カジノ法)の基本法がやっと成立しました。これも面白いことになりそうです。
2014年の10月と同年末にもカジノを題材に書きましたが、大型縦割り利権を揺さぶる法案ですから様々な隠れたモノが表面化してくることを期待しています(^^)。今のところは国交省主管として動いていますが、結果としてどの省庁が中心になっていくのか?各省庁の利権と利権のぶつかり合いで族議員や各自治体、ついでに裏社会の皆さまも関与して?総出で作られる法案になりそうです。何せ主導権を握れれば胴元として「絶対に!?」儲かるはずの利権ですから(笑)
税収増はもちろんのこと地域の経済効果や雇用増にも期待出来ますから、まずは収益が海外に流出しないよう、大半が日本国内に還流される仕組みを整えることも忘れないでいただきたいと思います。
株式市場の視点では、カジノの設置などが具体的になってくれば体力のあるパチンコ機器メーカーによるカジノグッズメーカーの買収や、海外カジノ関連企業とのM&Aなどが水面下で進んでいくものと思われます。
今回は財務省が頑張った?縦割り省益の巨大レガシーを潰し、且つ改革するためには一気に基本法を成立させねばならなかったはずで、まずは成功と言えるのでは(^^)。
それにしても・・・と。いつまでも「ギャンブル依存症がどうの」などと言う堂々巡りのネタを理由にして、どうやって自分達の利権(または票)に結びつけるか?・・・という偽計を模索している連中には任せられません。
本気でそれを言うなら既存の公営ギャンブルはどうなんだ?と言うことです。不透明な省庁利権の存在自体を問題視すべきだし、ギャンブル依存症を懸念するならまずは公営ギャンブルへの対処から議論し直せねばならないはずですが誰も突っ込んだ議論をしません。何せ議論に参加する全員が既存利権に関係しているのですから偽善と二枚舌の応酬になっています(苦笑)。
要はIRを進めることと並行して対策を検討すべき事柄であり、やる、やらないと言う話と混同させるから国民も(情報も少ないため)混乱する訳です。日本に限らず「何でも政局利用」では進歩がありませんね。
そんな中で九州の市長による(遊び程度の)賭けマージャンがニュースになっています(呆)。数万円程度の掛け金が動く麻雀なんて何十年も前から学生レベルでもやられています。何を今さら綺麗事を・・・と。それより平日の日中に市長が友人と麻雀を楽しめるほど平和ボケでズルズルの痴呆行政の在り方が問題であり、緊張感ある行政に改める議論へとマスメディアが誘導しなければならないはずです。
その一方で、過労で自殺までしてしまう人達がいます。電通は話題となっていますが、その関連企業では依然として長時間のサービス残業が続いているとの話も聞きます。
既得権を謳歌するジジーが公務を放りだして日中から麻雀をし、既得権の無い若者が疲労困憊して自殺にまで至る社会。政治資金集めに奔走し、選挙の得票数を予想するばかりでは何のために議員バッジを付けているのか?由々しき事態であることを早く認識しなければいけません。
この平和ボケ日本でIR法案がどのように進むのか興味を持って見ています。
縦割りそのままの中途半端な設計になるようなら、またぞろ詐欺や裏社会の収益ネタになるだけです。酷い設計にならなければ良いのですが・・・。
医療問題も農業問題も労働問題も・・・全てが縦割り利権の弊害とそこに巣食うゴキブリによって国民が被害者となっています。厚労行政も農水行政も国がやらねばならない仕事は少なく、本当はもっともっと地方に権限移譲が出来るはずですが、族議員が国家予算(血税)の私物化を謀るため阻害されています。
IR法が整合性のとれた新法として整備されるよう、関連する省庁利権の解消も並行して進むこと、それにより国民が期待する真の構造改革が進むよう期待しています。
世界的にも最も安定している日本の現政権。今やらずして何時やるのか?
(街のコンサルタント)
(情報提供を目的にしており内容を保証したわけではありません。投資に関しては御自身の責任と判断で願います。また、当該情報は執筆時点での取材及び調査に基づいております。配信時点と状況が変化している可能性があります。)
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