また、225銘柄のうち半分以上の銘柄は2014年から2015年にかけての高値を抜けないままに推移しており、それは業績の低迷を背景にしたものです。
三越伊勢丹(3099)はその典型です。中国人観光客の爆買い人気で高まった評価が剥落し業績の低迷が株価を押し下げています。こうした事例はほとんどの株価低落銘柄に当てはまります。
老舗企業とは言っても業績を毎期高めていくのは至難の業です。東芝などもそうした業績向上へのあせりが悲惨な結果を生んでしまったと言えなくもありません。
こうした事例は水面下でどのような優良銘柄にも起きている可能性があります。
企業組織の内部に巣食うシロアリのような業績悪化の要因が投資家は見抜いているのかも知れません。
225銘柄には確かに優れた内容の銘柄もありますが、実際には山あり谷ありの振幅の激しい銘柄もあってマクロ景気に左右される点においては中小型株指数と何ら変わるものではありません。
アベノミクス相場の初期の主役は225採用銘柄だったと思いますが、現在は主役が225採用銘柄よりもマザーズ、JASDAQ、東証2部の銘柄にどちらかと言うとシフトしてしまっているように感じられます。
これもまた、時流が流動性重視やマクロ経済の向上に移った場合には変化する可能性もあります。
当面はまだまだ出遅れ感の強い銘柄を中心にした相場展開が続くと見られます。
個別の銘柄でPER、PBR、配当利回りの評価3点セットを根底にしたポートフォリオ構築を行うか技術指向の企業の成長性を重点的に発掘していくか、やり方は分かれます。
3月のIPOはラッシュですが、後半は特に集中して参ります。
本来、225採用銘柄に向かうはずの資金がIPO市場に寄り道しているなら、引き続きIPO銘柄への関心も高まるものと考えられます。
(炎)
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