有料メルマガ・石川臨太郎の「生涯パートナー銘柄の研究」の過去配信ライブラリ「銘柄研究」「コラム」のうち、コラムの一部を掲載いたします。
自立した投資家、石川臨太郎のコンテンツをお楽しみ下さい。
なお、内容は執筆当時の背景に基づいており、現在の状況と必ずしも一致しないことを予めご了承下さい。
=コラム「精神的な余裕を持ち続けるために冷静に投資規模を把握しておく」=
(有料メルマガ第178回・2012/5/29配信号)
※2012年5月現在の内容です。留意してお読み下さい。
【前略】
日食は太陽の光が月に遮られて起こる現象ですが、相場市場で起こるショック安は、投資家の恐怖(=月に該当)が太陽の光(=需要=投資家の欲望)を遮って起きる現象です。
似ているのは月が移動して太陽の光が戻ると日食が終了することと、投資家の恐怖が去って光(=需要=投資家の欲望)が戻り、企業の本質的な価値が株価に反映されるようになる(=株価が上がってくる)ところです。
リーマン・ショックや東日本大震災+原発事故などによるショック安によって、投資家の株に対する需要が消え去って、企業の株価がその企業の本来の資産価値や、利益を上げて儲け続ける事業価値よりもとても大きく下がっているならば、余裕資金で黙って買っておけば、経済環境や投資環境が普通の状態に戻ったときは、過去のショック安後にはいつも起こったように需要が戻り、株価も適正な評価まで戻ってくる。
冷静な頭で考えたなら、そう馬鹿げた予想ではないと思います。確かに冷静な状態で考えれば、そう思えても、株価がドンドン下がっていく状況で冷静さを保つことは、なかなか難しいことだと感じます。
余裕資金で投資しているなら冷静さを保てても、借金によるレバレッジ投資を行なっていれば、企業の本質価値がどんなに高かろうとも、実際に株価が変動すれば、市場でつけた株価によって追い証を要求され、市場から強制退場を命じられ、借金だけが残ることもありえます。そのような目に合った投資家も多いことでしょう。今回も同じことが起こる可能性も充分考えられます。
株式投資は投資家間の経済戦争ともいえますが、本当の軍事力のぶつかり合いである国家間などの武力行使の戦争とは違って、よほど無理な投資行動をとっていなければ、軽傷を負うことはあっても、破綻するような大きな痛手を受けることは、少ないと考えています。
株式投資をすることで破産するなどということは、無謀な投資をしていたということに他ならないと考えます。何が無謀な投資で、何が無謀な投資でないかは、各投資家の資産背景や収入の状況によって違うので、一概に決め付けるわけにはいきません。
常に冷静に、『現在の自分にとって無謀な投資とは何か』をチェックして、リスクを管理していくことが投資という経済戦争で生き残るためには必要不可欠だと思っています。
100億円の金融資産を持っている人が、一銘柄に1億円投資したとしても、無謀な投資とは言わないと思います。しかし1000万円しか金融資産を持っていない投資家がトヨタのような優良企業だとしても800万円も900万円も、集中投資をしたならば、かなり無謀な投資だといえるかもしれません。トヨタの株価にしても大きく変動しています。1000万円しか金融資産を持っていない投資家にとっては800万円の株が300万円以下になれば、つまり金融資産が500万円も減れば、かなり大きな痛手です。
しかしサラリーマンのようにサラリーという安定収入を確保できていれば、実生活が破綻してしまうことはないでしょう。
投資家という株式市場で闘う兵士は、株式市場というバトルフィールド(=戦場)で生き延びることが大事です。経済戦争でも大きく資産を失えば、実生活への影響は避けられません。
そのためには無理をしないで、余裕資金で株式投資をすることが大切です。どんなに確実に儲かりそうな予感がしても、相場に絶対はありません。実生活、社会生活までをも破綻させてしまうような、自分の経済的実力をオーバーするような過大な投資は行なわないことが大事なのです。
大きなショック安が起きるたびに、欲に引きずられて過大な投資を行なわない克己心を養うことも、とても大切なことだと強く感じます。きちんとリスクを管理している投資ならば、一時的に投資額が減少してしまっても、投資家の恐怖が去って需要が戻して株価も上がってくるまで耐え忍ぶことができます。余裕資金の一部を使って大底で投資株数を増やすことが可能ならば、資産を増やすチャンスともなります。
【後略】
経済的独立ワクワク!サポーター 石川臨太郎
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また、コラムでは、「海外発のリスクオフが起きた時に、探鉱のカナリアのように大きく下落する日本株についていつも思うことと、このような時に下げないで株価が上がる業績のサプライズ的な伸びを見せる企業への投資の有利さを述べたいと思います。」と題し、外部環境の分析をした上で、付和雷同しないでホールドする手法を昨年9月の研究銘柄で確認しています。
さらに、先般来筆者が注目しているある商材に関する調査を元に、分散投資と集中投資の戦略を選択する考え方についても詳しく書いています。
不安定な外部環境で考えられる投資行動へのヒント満載です。
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