■相川伸夫ピックアップ銘柄フォロー
※10月8日(月)執筆時点
・山王(3441)2016年12月19日配信
株価560円⇒1315円(+135%)
・テノックス(1905)17年2月20日配信
株価815円⇒987円(+21%)
・LCホールディングス(8938)17年4月3日配信
株価894円⇒1689円(+89%)
・特殊電極(3437)17年6月12日配信
株価2922円⇒4565円(+56%)
・東北特殊鋼(5484)17年9月4日配信
株価1831円⇒1409円(-23%)
・新報国製鉄(5542)17年10月2日配信
株価1577円⇒1322円(-16%)
・パウダーテック(5695)18年2月19日配信
株価4845円⇒3110円(-36%)
・東京エレクトロンデバイス(2760)18年4月6日配信
株価1970円⇒1869円(-4%)
・アバント(3836)18年6月25日配信
株価945円⇒1536円(+63%)
・神戸天然物化学(6568)18年8月13日配信
株価2718円⇒2571円(-5%)
・丸順(3422)18年9月18日配信
株価826円⇒935円(+13%)
今日は前置き無しで本題に直で行きます!!
ここはアツイです!『当たれば激熱』だと思います!
個人的には勝負したい銘柄ですね!
◆クロスフォー(7810)
まずはこちらを読んできてください<m(__)m>
<みんなの運用会議>にて10月6日(土)アップしたばかりの記事です。
【7810 クロスフォー】
アイデアでジュエリー革命を起こせ!!膨大な需要へ勝負の一手!by相川伸夫
https://double-growth.com/7810-crossfor/
12000文字のかなりの長文ですが、大事なポイントは特に赤字の部分です。
必ず↑を読んでからこの下の部分を読んでください。
クロスフォーという会社は昨年2017年7月に上場した会社であり、ダンシングストーンという商品の基本特許を日本をはじめ海外でも取得し、知財を活かした宝飾関連の金具パーツ、ジュエリー製造販売の会社です
事業は大きく国内2つと海外1つに分解できます。
<国内>
1、安価な価格の自社ブランドの販売(1万円から2万円程度)
2、他社ブランドでの完成品の製作(OEM製造、クロスフォーもダンシングストーンの名前も出さない。
黒子に徹しているが、石が揺れる機構のジュエリーを他社宝石店で見つけたらそれはクロスフォーがOEM製造したもの)
<海外>
1、ダンシングストーンの『金具』だけを販売する事業(海外ではその金具を使って様々な価格帯のデザインのジュエリーが製作されて販売されている)
主にはこの三つの事業であり、売り上げは前期40億円、営業利益は2億円強で株価は421円で時価総額は74億円。
今期予想のEPSは12円であり、現在の今期予想PERは37。
現時点だけで判断する株価は割高であるとも評価できますし、財務が良いとも言えません。
現時点の株価は株主優待が自社商品4500円相当がもらえる為に優待利回り10.7%というのが大きな下支えにもなり、公募価格365円という一つの基準もあります。
ダンシングストーン事業のポテンシャルが高いのも評価を高めている一つの要因でしょう。
9月27日の決算説明資料のテニスブレスレットについて詳しい開示がありました。
これは会社としてもかなり勝負をかける事を投資家に示しています。
そして今回クロスフォーが取るリスクテイクは非常に価値の高いリスクテイクだと私は評価しています。
あくまで、クロスフォーの狙った市場が大正解であるならば、この後同社の評価は様変わりすることになるでしょう。
2020年7月期の業績が今期予想の営業利益3.5億円に対してどの程度変化するかですが…
・BADシナリオ⇒赤字に落ちるかどうかの水準(在庫の減損まで入ったら数億円の最終赤字)
・GOODシナリオ⇒営業利益+9億円(+約250%)
・GREATシナリオ⇒営業利益+18億円(+約500%)
当然、GREATシナリオが当たれば現在の421円の株価はPER4倍台になります。
BAD~GREATまでを考えると下値はここから最悪半値。上手くいけば5倍以上の期待値があるのではないかと思っています。
さて、今回はそんな巨大妄想が出来る夢のある『テニスブレス』についてアツく語りたいと思います。
アツさにつられて買って、結果BADシナリオになっても責任は『自己責任』です!注文するときは「相川が言ってることは本当なのか??」と自分でもよく調べ、足りないときは会社にも確認して納得してからにしてくださいね。
◆なぜ、テニスブレスがアツいのか??
クロスフォーが導入したテニスブレスレットの量産機械は従来手で1日1本しか作れなかったテニスブレスレット(テニスというのは名前の由来であって、球技のテニスと直接は無関係。ダイヤモンドがずらっと全周ついてるラグジュエリーなジュエリー)を機械で1日144本作れるようになるよ!!という物であり、多くの人は『へぇーーー凄いね!』で終わってしまう事がほとんど。
しかし、ここで深く考える事を強くオススメします。
・果たして売れるのか?
・市場規模は?
・どれだけの本数を売る気なのか?
・お金の動きは?
・会社の本気度は?
・自信はあるのか?
株価は9月27日に初めてテニスブレスの詳しい内容が決算説明資料にて開示されましたが、その後10円ちょっとしか反応してません。
10月4日に20円上がったのは岩井コスモ証券がレーティングをAにし、目標株価を600円にしたことの影響が大きいでしょう。
まだ、株価はテニスブレスの可能性について認識もしておらず、反応していないと考えられます。
だからそれもあってアツいと感じてるんです!!
これは山王の400円台の時やLCホールディングスの800円台の時と同じ感覚です。
『出来事』にはすべからくそこに『動機』と『背景』があります。
テニスブレスの製造機械を買ったという『出来事』それも1台ではなく3台も!
なぜ買ったのか?という『動機』と買う決断に至った『背景』
ここを読み解いていくのが相川流の投資術における真骨頂であると共に、私の注目銘柄の半分以上はこうした観点でもアツいと思うから記事にしてます。数字にもまだ出てきてない『早すぎる時』に投資するのが楽しいんです(笑)
◆テニスブレス製造機購入に至る背景の考察
クロスフォーはダンシングスト―ンの金具を世界に年間400万個以上輸出しています。海外の取引会社(販社、宝飾メーカー)が250社以上あるクロスフォーならではの販売数量です。
同時に250社が商品を卸す、実際にお客さんに販売する小売店やネット販売店の数はおそらく世界で合計1万店以上はあるのではないかと推測します。
矢野経済研究所による推計では国内のジュエリーショップだけで16118店舗の売り場があるとのことなので、海外も含めれば容易く数万店舗くらいはクロスフォーの金具が使われた製品が並んでいるのかもしれません。
みんなの運用会議で記載したようにテニスブレスレットには膨大な需要があります。
ざっくり計算で大体の市場規模に当たりを付けたいと思います。
業界で専門情報誌の執筆に携わっている本多忠頼氏によると『…宝飾品年間小売額の推定年間の小売額は、甘く見積もっても7800億円で、小売単価20万円以上の宝飾品の小売額は、総売り上げの約3割で2380億円、20万円未満の宝飾品、つまり売れ筋である価格帯1万円から10万円の宝飾品は、総売り上げの半数を占め、3900億円、婚約指輪や結婚指輪などのブライダル関連宝飾品が全売り上げの20%、1560億円と推定した。』との記載(2015年の記事)を見つけました。
これに当てはめて考えるのであればテニスブレスが含まれている市場規模は日本でおよそ6000億円程度であると推察できます。
今度は経済産業省が開示している日本の2.4兆円(13年)から考えると6000億円は25%です。
2020年の世界ジュエリー市場49.2兆円も同じ25%だと仮定すると、約12兆円(割合計算でネックレス、ブレスレット、指輪の1万円以上の価格帯の規模)がクロスフォーの製造するテニスブレスレットが含まれる市場規模だと試算出来ます。
ここの何%が実際にテニスブレスレットの買われている市場規模かを推計するのは至難の技ですが、Googleトレンドでブレスレットに対して検索した値のダイヤモンドブレスレット&ネックレスが概ね12%~16%だという事から10%あると仮定してみます。
そうなるとテニス(ダイヤモンド)ブレスレット&ネックレス&リングの世界市場規模は1.2兆円程度はあるのではないか?となります。
ジュエリーの市場は近年安価でかわいいアクセサリーに押されています。
スワロフスキーはまさにその安価で可愛い路線で大成功しています。
テニスブレスレットはその点ハイジュエリーとしてのラインナップが主です。
ここまで可愛いアクセサリージュエリーが普及出来たのはその安さとデザイン性のバランスが釣り合ったからだと思いますが、その安さをもたらしたのはなんと言ってもキャスト(鋳造)が普及したことによる機械化(量産)です。
ちなみにハイジュエリーもほとんど機械化されています。
300万円するジュエリーだからと言ってもオールハンドメイドではありません。もちろんそういう商品もありますが、ほとんどジュエリー原型は機械の力を借りて製作されています。
これが背景だと考えました。
◆テニス(ブレスレット&ネックレス&指輪&ピアス)製造機を3台も購入に至った動機の考察
なぜクロスフォーはとりあえず1台導入して様子を見ずに3台も導入を一気に決定したのでしょうか?
1台で2直で回しても年間7万本近く製造できるはずなのに。
考えられることは…
1、段取りレス(石枠のサイズ違い)で生産効率を上げて生産したい
2、2直以上で生産しないといけないくらい売れると見込んでいる
3、機械製造は発注から納入まで3か月以上かかるから様子見している間に他社に注文を入れられたくない
4、3台一気に買うことで何かしらのメリットや契約を考えている
どれも関係あると思うのですが、やっぱり一番は圧倒的に2の可能性が強いと思います。
とはいえ、新規ビジネスなので、上手く立ち上がらなかったり、実際どうなるのかも蓋を開けてみないと結果は分からないから今期予想は前期とそんなに変わらない水準で開示しているのだと思います。
社長も自信がかなりあるようでしたし、今回の決算説明資料には機械の写真まで出してアピールしています。
また、実際に現物も確認しましたが非常に出来も良く素直に欲しいと思う物です。
試作品を早く仕上げれば世界の展示会で新しい新規契約先を回っている同社にすればダンシングストーンだけでなくテニスの金具(半製品)も販売契約を取るチャンスです!
テニスブレスレットは中国工員が一日1万円の工賃で作っているなら単純には1日144本作ると工賃が144万円分『儲かった』状態になります。
作ったものの売り先、250社の先の小売店舗1万店舗以上の何%が店頭に並べて、月何本売れるのかによりますが、仮に1万店×30%×月2本売れると年間72000本になります。
また、地金も半分になればその分原価は下がる&よりシンプルな作りに出来ます。
先述したように現在、製作には工賃が一万円掛かっているもので、かつ量産が出来ないために小売り側も高値で売らないと利幅が薄くなりがちの市場供給が少ない商品でした。
ダイヤモンドへのあこがれは今も根強いです。
冒頭のGOODシナリオは、
・機械3台×年間34560本(定時生産本数)×90%(稼働率)=約93000本/年間
クロスフォーの卸価格予想として小売り価格で売られているハイジュエリーの安いテニスブレスが18万円なので、ザックリ計算として
・18万円(小売価格)×60%(卸値)×60%(ダイヤモンド原価)×50%(地金半分)=32400円と推測
粗利は宝飾業界なので50%と仮定
ここから販管費を抜いた営業利益率で30%になると仮定すると、宝飾メーカーに対して卸価格一本当たり工賃分くらい安くしつつ工賃分くらい稼げる試算となります。
よって、GOODシナリオであれば…
・93000本×32400円=約30億円の増収可能性
⇒営業利益で約9億円の増益可能性
GREATシナリオは単純に2直で生産した場合なので上の数字の2倍の試算になります。
この数字は全て机上の計算であり、単なる皮算用でしかありません。
しかし、すさまじく的外れでも無いとも思います。
現状流通しているテニスブレスは部品こそキャストで作っていますが、それを職人が人力で組んでいます。
これからもそういった商品は必ず残ります。
その一部をリプレイス出来る可能性・商機からクロスフォーは機械を3台導入したのでしょう。
17年の9月から1年経たずに本社で生産ができる程急ピッチで動いているということは他社が参入をためらうくらいに市場で先行し、半製品メーカーとしてのシェアを取ろう!という意気込み。
テニスブレスは工賃が高い商品=低価格~中価格は不向きで、ハイジュエリーでしか利幅が取りにくい商品であったため供給も増えなかったのではないかと睨んでいます。機械化により、これが解消されるようにできれば人気化するようなこともでてこればもっと面白い展開になりますね。
ダンシングストーンに変わる大きな柱事業に出来るかもしれないというのが動機になると思います。
そして、この<動機+背景=3台の機械の相次ぐ導入計画>に繋がっているということです。
◆クロスフォー(7810)の投資指標
※2018/10/8現在
終値 421円
時価総額 74億円
※19年7月期会社予想
売上 43.4億円
営業利益 3.5億円
経常利益 3.4億円
純利益 2.0億円
今期末配当 2.5 円
配当利回 0.59%
PER 36.93
PBR 2.64
ROE 7.6%
自己資本比率 47.8%
今回の訪問取材は大変有意義でした!!
GREATシナリオの60億円はクロスフォーの得られるテニス半製品の金具売り上げ金額なので、完成品小売り金額はこの10倍だと仮定すると600億円。テニス市場試算値1.2兆円の5%に当たると思われます。
あくまで試算は皮算用であり、実際の数字は分かりません。
勢いとは裏腹に全くの可能性だってあります。
BADシナリオも当然投資なので存在します。
最後の判断は常に自己責任かつ自己判断で決める物です!
しかし、個人的には材料があってポテンシャルの高い株(特に小型株)をその瞬間の指標だけ見て割高だと判断して空売るのはオススメできません。
「買いは家まで売りは命まで」と言いますが、気を付けてください。
2020年7月期の本決算がこの妄想ドンピシャだったらちょっと調子こいちゃうかもしれません。逆なら凹んでおきます(笑)
それではまた!
『全力全開全力前進!!!』
(相川伸夫)
(情報提供を目的にしており内容を保証したわけではありません。投資に関しては御自身の責任と判断で願います。万が一、事実と異なる内容により、読者の皆様が損失を被っても筆者および発行者は一切の責任を負いません。)