有料メルマガ・石川臨太郎の「生涯パートナー銘柄の研究」の過去配信ライブラリ「銘柄研究」「コラム」のうち、コラムの一部を掲載いたします。 自立した投資家、石川臨太郎のコンテンツをお楽しみ下さい。
なお、内容は執筆当時の背景に基づいており、現在の状況と必ずしも一致しないことを予めご了承下さい。
=コラム「年末までの投資作戦と、来年からの投資作戦を考える」=
(有料メルマガ第453回・2017/10/10配信号)
※2017年10月現在の内容です。留意してお読み下さい。
(前略)
サラリーマンを辞めて専業投資家となって、ついに12年が経過しようとしていますが、はじめてポートフォリオの10%以上のキャッシュを持ちました。
まだ90%の資金は株に預けたままですが、更に日本株が上昇を続けてくれたら、もう少しキャッシュを増やそうと考えています。
私はいままで、どちらかというと資産の割安株やビジネス・モデルが優れている企業に、長く長く、下げても諦めないで投資を続けて(=持ち株数の変動は当然に行っています)、最後には大きく値上がり益を取るという中長期投資のスタイルで株式投資を続けてきました。
しかしすでに63歳となり年金も頂けるようになり、子供もいないので、無理して株で大きく稼ぐ必要は無く、ただインフレヘッジで株式投資は続けたいと考えて株式投資を継続してきました。
ただ1年間に配当額を300万円以上確保したいと考えると、株式への投資額が1億円を超えないと難しくなります。
しかし1億円を超える投資額だと、アベノミクスがスタートしてから毎年のように起きる調整で1000万円や2000万円の資産の減少が瞬く間に起こりました。
去年は、運用額が増えてきたころでもあり、一気に3000万円以上の資産減少を体験しました。東日本大震災が起きた後のような資産減です。
ただ私の感覚からいうと3.11世界同時多発テロやリーマン・ショック、東日本大震災と原発事故のような怖い人災や天災は発生しませんでした。
それなのに株式というリスク資産にお金を投下し続けている(=リスクを取り続けている)ことにより、突発的に発生する株式市場の下落に直撃されました。
もう63歳になった私には、リスクとリターンを比較して、リスクが大きすぎることを行ってきたのだと考えるようになりました。
ネットの掲示板で、リスクに晒す投資資金は2000万円程度。しかし3か月ごとに20%から30%の利益を取ったら、利喰いする。それを年間4回繰り返すことで、過去ずっと100%(=投資資産2倍化)の運用収益を上げている投資家さんの投資スタイルを知りました。
この投資家さんの投資スタイルは、私が探し求めていた投資スタイルそのものです。なかなかこのような投資スタイルに変えることは難しいと思っていますが、いままで以上にキャッシュ・ポジションを増やすことで、いつも突発的に発生する、大きな下落に備えるようにしたいと考えて行った第1段目のキャッシュ増加策が10月6日に行った利食いです。
私のこれからの株式投資の理想はリスクに晒す投資資金を限定して、1年で2倍から3倍にして、毎年しっかりとポケットに入れていくことです。
生き延びるためには変化が必要です。
チャールズ・ダーウィンは、その著書「種の起源」で『最も強いものが生き残るのではなく、最も賢いものが生き延びるわけでもない。唯一生き残るのは、変化できるものである。』といっているそうです。
バブル崩壊からもう20年以上たってしまった日本は、まだインフレが起きずに日銀が四苦八苦しています。
変化することを恐れることはありません。今までのやり方が通用しなくなったのなら、また自分の年齢から考えてリスクが高すぎるようになったのなら、リスクが高すぎると感じた投資方法に、いつまでもしがみついているのをやめて、変われば良いのだと考えています。
サラリーマンを辞める時も、そう考えて自分を変えました。
世の中や自分がどう変わったかを良く見極め、それに合わせて自分も変化していくことが生きのびるコツです。
バブル崩壊後に日本はどう変わったか。
私が考えていることを簡単に述べると、人々が豊かさになれきっていまい、物を所有することに昔ほど喜びを感じなくなっているのではないでかということです。
日本人は不況だ、景気回復が感じられないと言い続けていますが、北アフリカの戦争地帯や、ミャンマーや、北朝鮮の人に比べたら日本人はとても豊かです。本当に食べるだけ、生きるだけで精一杯という人が世界にはたくさんいます。
アメリカ人の中にも家を売り車で生活をしなければならない人もたくさんいると聞きます。日本では不況だといわれながら新築のビルがどんどん建ってきました。そして高層マンションも建ちつづけています。お正月には海外へ旅行する方も多いです。やはり日本は豊かな国なのです。
物が少なく、貧しかった時代は、とにかくものを買うことが喜びでした。
いま中国やアジアの新興国では物を買う喜びに多くの人々が浸っています。
この勢いは素晴らしいものがあります。かつての日本がそうだったように国の経済を押し上げことになるでしょう。
では日本はどうでしょうか。老人ばかりでなく若者も、そして男女の違いなく物の価値を自分で判断できる人が少なくなっているように思えます。これは物が溢れ返る豊かな世の中で、物があるのが当たり前になれてしまい、また自分で物の良し悪しが判断できなくなっているのではないでしょうか。
どの商品に価値があるかわからない。あるいは物が多すぎて選べない、自分で考えるのが面倒で判断したくないと言い換えてもいいかもしれません。
売り子ではない人がいい商品ですよと、親切に教えてくれて手にとらせてくれないと分からない。
セールスマンはうそつきだと思っています。たぶん自分がセールスマンだったとき、うそばかりついていたから人もうそをついていると思っているのかもしれません(⇔これは自分にいっている言葉です。私は自分からうそをついて騙そうとしたことはありませんでしたが、誤解はあえて解かなかったことがあります。これもうその一つかもしれません)。
ということで猜疑心ばかり強くなっているから、セールスされたくない。売りつけられたくないと思っている人ばかりになっています。
ここでうそといっているのは、自分が心の底から信じていないことを営業上信じているふりをして説明することを言います。詐欺でお金を巻き上げる類の犯罪となるうそではありません。いわゆるセールストークというやつです。
では、みんなそのことに気づいていないのでしょうか。そんなことはないと思います。気づいているのです。でも知っていることとできることは違うのです。知っていても変えられない人が多いということだと思います。
過去に成功した体験がある人ほど変えられない。つまり過去を捨てられないのです。捨てる覚悟がないのですね。株式投資の成功体験も同じかもしれません。
でも自分の力で自分を変えられない人は、いずれ外部からの力でいやおうなく変えさせられることになるでしょう。それもいい変わり方ではなく、ビジネスの現場から退場を命じられる、追い出されるという変化です。
こんな最悪の変化を求められるくらいなら、さっさと自分から進化するほうが良いと考えて、実行しています。
(後略)
経済的独立ワクワク!サポーター 石川臨太郎
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