ソフトバンクGのようなスケールではないが、このところ株価が下落傾向を続けている時価総額50億円台の地方銘柄がある。
 福岡に本社を置く日創プロニティ(3440)だ。

 同社はソーラー発電の架台や建築材料の金属加工を手掛ける企業で2007年に福岡Qボードに上場して12年後の本年、東証2部市場への上場を果たすなど地味ながら意欲的な成長を目指している。
 その同社が先週10月15日に8月期本決算の発表を行い、前期実績は想定を上回る結果となったが今期の業績見通しについては26.6%の経常減益としたことで株価は週末にかけ832円まで売られてしまった。

 減益見通しとは言え、今期予想PERは5.5倍という水準で、PBRは0.6倍、配当利回りも減配ながら3%程度の水準であり、そこまで恨みつらみのような投げ売りなど必要はないだろうと思われるが、実際には投資家の怒りに似た売りが押し寄せてきたとの印象がある。


 億の近道のセミナーでも過去取り上げてきたので、この際、改めて同社の評価について考えてみたいが、ざっくり言うと以下の通りのネガティブ要因が先行したと考えている。

1)FIT制度の開始以来拡大してきたてからソーラー架台の受注の変動業績は過去7期間の大きく変動してきた。2013年8月期から2015年8月期までの最初の繁忙期、2016年8月期の調整期を経て、再び3期連続の拡大期を迎え、今期は再び調整期に入るとの投資家のネガティブな思惑から株価の下落につながった。特に今期は中間期に大きく落ち込むとの見通しでこれが投げにつながった。

2)2007年8月のQボード上場当時の企業イメージ(年商20億円以下の町工場的な印象?)が強いので、投資家は長期スタンスで保有する意欲に乏しい。

3)東証2部に上場したのにアナリスト向け説明会を開いておらず、現状においてもその予定がないというIRの不熱心さを投資家は厳しい目で見ている。

4)前期の配当金30円(配当性向14.7%)を今期25円(配当性向16.4%)とする配当政策への不満が表れた。配当性向を20%として30円配当維持を表明したのであれば株価はここまで売られることはなかっただろう。

と言ったネガティブな要因を先週末の株価はかなり折り込んできたと言える。

 一方でポジティブな要因も垣間見えるので私は有料メルマガで詳しく解説していくことにするのでご購読賜りたい。


(炎)


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