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有料メルマガ・石川臨太郎の「生涯パートナー銘柄の研究」の過去配信ライブラリ「銘柄研究」「コラム」のうち、コラムの一部を掲載いたします。
自立した投資家、石川臨太郎のコンテンツをお楽しみ下さい。
なお、内容は執筆当時の背景に基づいており、現在の状況と必ずしも一致しないことを予めご了承下さい。
=コラム「平成の最後のバーゲンセールが始まったのかもしれない」
(有料メルマガ第503回・2018/10/16配信号)
※2018年10月現在の内容です。留意してお読み下さい。
【前略】
今回の暴落で新たに買った、今日の副題に書いた企業のことを書く前に、少しだけ株で安定的に利益を出せるようになった時のことを書いておきます。
私が徐々に株式投資の利益の額が上がってきたとき、株式投資での損に対処する考え方が変化していることに気がつきました。成績がだんだん良くなってきた時、どんな考えかたに変わったので成績が上がってきたかを、今日は紹介しておきます。
株式投資を始めたばかりの頃は、買った株全部で儲けようと思っていました。実際ビギナーズラックで1300万円まで儲けた時は、儲かるまで絶対売らずに投資したすべての株で利益を上げることが出来ました。
下がったら絶対売らないと決めていました。だから損したことはなくて全部の株で利益を上げられました。しかし自分の買い値を割り込んで下がっていく株をナンピン買い下がりで持ち株を増やしていくので、座敷牢(←含み損状態)に押し込められて出るに出れない状態が長く続くことが多くありました。
その当時は、株の儲けは我慢料だと考えていました。その我慢は座敷牢の中にいる時ばかりではなく、自分の買い値を株価が上回り、売れば利益になる含み益の状態の時我慢することだと考えていました。
今回の状況でいうと昭和電工を6470円どころで売却すれば1000万円近い売却益を得られる。しかし昭和電工の株価はまだまだ上ると考えて売るのを我慢するという状況です。
我慢した結果、含み益の半分は消えてしまったことになります。いま時点ではという話です。もし昭和電工の株価が下がり続ければ、含み益は更に減ります。しかし私が考えているように、11月にある昭和電工の第3四半期の決算発表で、四半期ごとの業績上方修正があり、もし増配の発表があれば、昭和電工の株価は大きくリバウンドして、高値の6470円を大きく超えていく可能性も大きいと考えての我慢です。このような我慢が本来的な株式投資の我慢だと考えています。
このような我慢は前向きな我慢ですが、買ってから予想に反して大きく下げて、含み損が増えて、しかも含み損の状態が長い株を我慢して持ち続けるのは、余り精神的に良くない上に、投資効率を考えるとあまり効率的ではない我慢です。
効率のことにも意識が向くようになると、すべての株で買値より高く売って利益を上げると考えの欠点も見えてきました。
株であまり利益を上げられなかった当時は、割安株投資ではなく、上がりそうな株探しの投資をしていました。
しかし全部の株で儲けようとすると、どうしても含み損状態で我慢することが多くなってしまいます。投資資金もそれほど多くないため、現在投資中の株より割安の株が見つかっても、いま持っている株を売らないと買えない。そんなジレンマで悶々としてストレスを貯めまることが多かったのです。
そのうちA株で損しても他の株で儲けてとり返せばOKだと思うようになりました。こう考えてはじめて損切りがスムーズにできるようになりました。
投資の能力が一歩前進したわけです。
資産を増やすためには、アセット・アロケーションで株に配分すると決めた資金の50%以上は株に投資したままにしたい。しかし相場が下がるときにはどんなに自分が割安で価値があると思っていても、需給という光があたらなくなるので株価は下がってしまいます。
株価が下がると思っているのに買うのは辛い。下がってから買えばもっと儲かると思えてなかなか手が出ない。そんな状態がよくありました。そして我慢しているうちに株価が反転して上がってしまう。そうするともう買えなくなってしまいチャンスを逃すことが多くなりました。
そのうちに自分の持ち株の中で配当がよく株主優待が大きくて割安なのに、ちっとも上がらない株があることに気がつきました。そのかわりこの株は他の株が下がるときもあまり下がりません。
そこでどうしても怖いときは、例えばA株を売って、下げにくい株(=いまでいうと京阪神ビルディングのような企業です)に資金を移しておいて、売ったA株が京阪神ビルディングの値下がり率より大きく下がり、もう一度買い戻してもいいかな~と思えるようになったとき買い戻しをする。
【中略】
話を元に戻して、ある株の損を他の株の利益で取り戻してもいいと考えるようになっていたときより、更に成績が良くなったのは、株での損は別に株で取り返さなくてもいいと考えられるようになったときからです。
株での損でも資産運用全体で取り返せばいい。お給料で取り返してもいい。そう思えるようになったのです。
2003年の4月に日経225が8000円を割り込んだときに、「怖い、怖い」といいながら、キャッシュ・ポジションをゼロ(←株に配分した資金のキャッシュ・ポジションをゼロにしてフルインベストに持っていけたということで、最初から現・預金に配分している分はちゃんとキャッシュのままですから、誤解しないでください。この当時も現・預金に配分している資金も持っていました)近くまで引き下げることが出来ました。
2002年以前は株で年間300万円から600万円くらいしか儲けることが出来なかったのに、2003年に一気に1800万円も儲けられたのは、一時的に含み損状態になっても、その損は不動産収入やサラリー収入でカバーすればいいと腹をくくって大底近辺で株を買えたからだと分析しています。
それが成果に結びつきました。
自分の資産運用全体で利益を安定的に伸ばし資産をトータルで増やすことができるなら、あるアセット部分(=例えば株とかゴールドとか)で損をしても気にしない。トータルで利益を上げ、資産の蓄積を増やしていければいいと考えられるようになったことで、リスクを従来より果敢にとっていけるようになったということです。
私の場合だけではなく、このように「投資の損は何で取り返しても良い」と思えるようになれれば、あらゆる投資で従来よりリスクを取れるようになるのではないかと考えているので、今回のコラムで取り上げました。
【後略】
経済的独立ワクワク!サポーター 石川臨太郎
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