※さくっと2分
シクリカルで回復途上にあった製造業リスクオンの動きがコロナ禍影響で失速しました。
4月からは自動車業界の稼働は半減、他の製造業も大幅な減産を余儀なくされました。5月をボトムとして6月からの稼働率は上昇傾向で、自動車関連はリバウンド局面にあります。しかしトヨタ、ホンダ、スバル、日産では株価の戻りに違いが出ており、やはりトヨタが先行。ホンダは過去に背伸びをした増産体制から利益率が低下し、モデル圧縮に動く最中で、日産もインセンティブに頼る販売状況からの脱却には時間がかかりましょう。
限界利益率を考え値引き原資となるインセンティブを増加させ、その効果による台数増を見ながら面で利益を狙う各社の戦略に違いが出ます。やり過ぎは中古車価格に影響を与えブランド価値は高まらない。フリーと販売も然り。
顧客が評価する車を投入することが大前提で、インセンティブに頼らずブランド価値を高めるには、次に投入するモデルチェンジまで我慢の時期と言えましょう。簡単にブランド価値は高まらないものです。
半導体関連物色は休憩中で、先だって日経に記載された中国の工作機械市場の回復は一定の安心感を与えました。特にツガミは年初来高値を更新しています。
設備投資産業のシクリカルな動きとして「軽い」ものほど早く浮上し、下降局面でも早くシュリンクし、「重い」ものは遅く回復し、シュリンクするのも遅い性質があります。
前者はエレクトロニクス関連で、後者は自動車関連など重厚長大関連です。
ツガミの工作機械はウエハー検査用のプローブ針加工用の工作機械で断トツのシェアを誇り、自動車用としても32ミリまたは38ミリまで対応と小径の小型を得意とします。このため機械株の株価動向は同様に動く傾向があるものの戻りの早さが異なってきます。
ツガミ子会社が2017年に香港市場に上場し、現地アナリストによる情報収集がマーケットを駆け巡るのです。まるで工作機械の先導役ですね。他にはキーエンス、ファナック、SMC、THKなどなど。
自動車各社が減産しており能増の動きは見受けられず、電動・電装化投資が中心ですが、コロナにより従来の省人化から無人化への動きが顕著となって行きましょう。
ダイフクへの投資が集中しましたが、いずれ他機械メーカーへの投資も本格化して行きましょう。海外で話題になったデジタルツインも今後注目すべきでしょう。
素材ではやはり信越が圧倒的な存在。集中して投資する企業です。年功序列はなく実力だけの世界と従業員の話しでした。来年から石英でガラス繊維事業に参入を発表済み。どのような戦略なのか楽しみです。
個人的には宇部興産をウオッチしながらスペシャリティは理解しながらもカプロラクタムのスプレッドが気になる…古い考えかな?
コロナ影響で情報通信系の物色が続き、恩恵を享受したサービス産業も足元業績が好調で株価も高値圏。
ホームセンターやヤオコーのような中堅スーパーが物色の対象でした。
DCMは1Qの3カ月間で営業利益は116億円で前の年は68億円に過ぎません。既存店売上高は4月が5.9%増、5月・6月が15.6%、19.4%でしたが7月・8月は12%弱に。客数・単価とも鈍化傾向に。
在宅勤務でDIYなど来店客動向はコロナで変化しましたが、特需は剥離して行き、ショートが入りやすい局面に来たかと思います。
オフィスを返却する動きで大手不動産の好調な賃貸事業も曲がり角を迎えた可能性もあり、家賃が急激に下がり出店し易くなったとの某上場企業社長コメントも取材で得ています。
コロナ影響も徐々に薄れ、次に物色される銘柄はまだ沢山ありそうです。
(あすなろ産業調査部)
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