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 1万円札、5000円札、1000円札といった紙幣は私たちの生活になくてはならない存在です。

 皆さんご存知の通り、2024年に予定されている新紙幣には日本の社会経済の礎をつくってきた3人の新たな顔が登場することになります。

 1万円札には「資本主義の父」とされる渋沢栄一、5000円札には津田塾大学創設者の津田梅子、1000円札は「日本の細菌学の父」北里柴三郎が予定されています。20年ぶりの新紙幣登場まであと3年に迫ってきました。


 そこで今日はお金にまつわるホットな話。

 現金を使わないキャッシュレス社会に向かいつつあるとは言え、私たちの多くはこれまで紙幣との付き合いに慣れてきました。紙に印刷された紙幣やアルミや銅などでつくられた小銭で支払うのがまだまだ当り前の社会体制であろうかと思います。
 少なくとも現金(信用の証明)がないと普段のちょっとした買い物もできませんし、サービスも受けられませんね。

 でも日本の紙幣の流通量は減少しているという話です。
 なぜかって言うと銀行に預けていても金利が極端に低く、だったら銀行に預けていてもしょうがない。家のタンス(金庫)にでも置いておこうというということでお金が眠っているとの見方がされています。
 もちろんここに来てのコロナ禍でキャッシュレス化が一段と進展しているという背景もあるでしょう。あのよく耳にするようになったペイペイなどの電子マネーのCMも時代の流れを象徴しています。スマホが普及して現金が要らなくなる時代に突入しているという背景もあります。


 小銭(500円、100円、10円、5円、1円)は鉱物資源としての一定の価値がありますが、紙幣は物理的には只の紙切れ。燃えてしまうと消えてなくなります。
 四角い紙に日本を象徴する人物や植物、風景などが描かれて、それを偽造しようという悪い連中に対抗した工夫が様々に施されています。生活の中の必需品の一つとして魔訶不思議な存在です。

 紙幣や硬貨などの貨幣はモノやサービスを手に入れるための代替物として人類が生み出した最大の発明品なのかも知れません。貨幣制度は国がコントロールしていて、国民はその紙幣を手に入れるために経済活動を行っています。
 経済活動の結果として紙幣を手に入れていると言っても良いかと思います。


 ある意味、株式も似たような存在です。
 普段の株式投資では株券など見ることはありませんが、昔は投資家が物理的な株券(企業名と株数などが印刷してあった)を手にしていた時代もあったことはご存知かと思います。でも時代が移り、このことを知らないという方もお見えになるかも知れませんね。

 現在の株の売買は、不特定多数の投資家がコンピュータ上の株式市場に集まってなされる訳で、その結果や取引内容はすべてコンピュータ上での記録で処理されていて、物理的な株券は不要です。
 これによって配当金などの権利関係も明確となります。


 昔は1万円札に描かれた聖徳太子が紙幣の顔でした。今は福沢諭吉。
 芸術品のような紙幣には数々の偽造防止のための仕組みが施されているようですので普通の人には偽造はできないのでしょうが、世界のどこかの国が国家ぐるみで日本の紙幣を偽造しているといった話も聞くことがありました。
 ですから20年に一回は新たな紙幣を発行していこうという国の方針は理解できます。


 2年前に話題となり始めた新紙幣の発行というニュースに踊った株式相場も今はすっかり忘れ去られているとの印象ですが、その時はATMマシンや紙幣鑑別機、自販機などに絡んだ銘柄が一時ホットな動きを示したことはご存知の通り。

 そうした銘柄は自販機はともかくキャッシュレス時代となると生き残れない可能性も出てきます。
 このため、グローリー(6457)など新たなビジネスを模索する動きが盛んです。
 また、日本金銭機械(6418)など国内より海外市場に向けたビジネス展開が活発です。同社は高度な紙幣鑑別技術を保有し偽札防止に一役買っているようですが、キャッシュレス時代となるとどうなるか心配されます。

 最近ではマーチャントバンカーズ(3121)がエストニアの暗号資産交換所運営事業に乗り出したほか不動産の決済手段に仮想通貨MBKCOINを用いる試みをスタートさせようとしています。

 まだ一般化するまでには紆余曲折ありそうですが、新たな通貨制度の普及が今後進展していくと新たなビジネス展開につながる可能性もありそうです。


 中国が主要国として初めてデジタル人民元を発行するとの話はショッキングな話題ですが、これによって世界はどう変わっていくのか、日本においてもますますデジタル通貨への関心が高まり、現在の紙幣制度に代わっていくのかとても気になるところです。


(炎)


(情報提供を目的にしており内容を保証したわけではありません。投資に関しては御自身の責任と判断で願います。万が一、事実と異なる内容により、読者の皆様が損失を被っても筆者および発行者は一切の責任を負いません。)


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