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銘柄研究の年
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銘柄研究の年

2022-07-11 14:51


     七夕です。
     夜空を見上げて「夏の大三角」を探すのも良いです。一等星で構成されていますし、星空が奇麗に見える場所なら天の川も見えますから、その両側の彦星と織姫星を眺めるのも風流です。ちょいと蒸し暑いですが・・・。


     今年の参院選ですが、出掛けるには蒸し暑いし、スローガンの中身は相変わらず具体性に乏しいものばかりですから、今回も投票率は低迷しそうです。
     まともな成長戦略も無い中で消費税を無くすと言うなら、その穴埋めとなる社会保障費などはどこから捻出するのでしょう?
     「社会保障費の財源が無くなるので年金を減らします」とでも言うのか?
     加えて、この大学余りの中で、大学まで全て学費無償化なんて…勉強しない学生にまでバラ蒔いてどうするんだ?と思います。出すのなら、せめてデータを整備し、どうしても支援が必要な学生に届くようにしなければいけません。財源(血税)には限りがあります。支援したいのなら、例えば偏差値で区切るのも止むを得ないかと思います。70以上とか。
     もう、政治ごっこや選挙ごっこは止めてもらいたい。

     感想を申し上げれば、幾らかでも政権を担う意思が感じられるのは現与党以外では、維新の会、国民民主あたりでしょうか。あとN党は好きです。言っていることが結構現実的で面白いし、電波行政における既得権の代表であるNHK(腐敗経営陣!)には緊張感を持たせねばいけません。

     さてさて、毎度のバラマキ言いっ放しの無責任選挙の結果はどうなるのやら・・・。
     緊張感、危機感の無い平和ボケ日本を象徴する行事です。


     さて、総会シーズンも終わり、これからの数か月間は資本政策やM&Aの話題が増える時期になります。
     相変わらずの株主軽視(還元の少なさ)と成長性が乏しい日本市場では米国のようなオーソドックスな株価評価より、M&Aに絡む買収や資本政策などの材料の方が株価を大きく変化させる要因になると考えています。
     裏を返せば、外部からのプレッシャーが無い限り、大企業経営陣と市場運営者による大企業(発行体、財界)優遇の意識が変わらないと言えます。
     社内政治と順送り人事により運良く役員や社長にしてもらった経団連的経営陣、そしてその財界に配慮する市場関係者に任せたままでは成長が望めません。

     売上げの伸びも低く、海外で戦うには力不足、戦うアイデアも無く、営業利益率も一桁で伸びないままに、配当性向30%とか時価総額の1~2%程度の自社株買いなど、ささやかな株主還元を自慢げに話す無能経営者では株価は低迷します。PBR1倍以下なんて恥ずかしいと思わないのか?
     超低金利に守られた永遠のバリュー銘柄です(笑)。

     一般投資家の皆様は、このような成長も無く、無事に役員任期を全うすることだけに注力し、上手くいけば相談役や名誉会長になりたいだけで、ステークホルダーに報いる姿勢の無い経営陣をきちんと見抜かねばなりません。

     決算書をいじくったり棚卸の増減で発生するような目先の利益ではなく、真剣に企業の成長を目指し、時には立場を失う覚悟でリスクテイクをし、株主との対話を前向きに捉える経営者を探して投資したいところです。

     当面は株価に期待出来ない場面が続くと思われます。
     このような時こそ銘柄の研究をし、将来が面白そうな企業に(時間をかけて)投資する良い機会なのだと思います。


     先日は外資系証券で働く友人に聞いたところ、今年の春以降はEB債が連日ノックイン(株価下落で株式で返ってくる)しているそうです。設定時の60~70%のエクササイズ条件で組成されたEB債(主に米国株ですが)が当時の6割の株価で手元に返され、そして「ありゃ~」と思っているうちに5割、4割の株価になってしまっています。
     販売時には「60%のノックイン価格なら、まず安全ですよ」「5%程も上昇すれば利息と共に元本は100%で返ってきますよ!」と勧誘されて、10数%の高利回り商品と思って購入したのに、実は手数料ばかりが抜かれていて、今のような株価下落時には投資家には評価損となった株式が戻ります。
     当初は安全だと思って投資した数1,000万円が半分とかになる訳で、これを取り返すのは大変です(汗)

     ここ数年、証券会社や銀行は、米国株式、米国投資信託、米国株EBと…なんでもかんでも米国株式頼みで商品を作り投資家に販売してきました。

     まあ、ざっくりと一例ですが、変動率の高い株式で組成したEB債なら組成会社(アレンジャー)が7%、販売会社が7%ほどの手数料を抜いて販売しています。計算上は投資家が儲かる確率は限りなく低いとしか言えない金融商品を、さも立派な、儲かりそうな商品だとして販売し、多額の手数料を得ていた訳です。
     某IFAのセールスマンであれば毎月1億円程も販売すれば5,000万円もの年収を得られました。どこかの証券会社に所属して営業するより、腕に自信のある営業マンなら、それこそ転職したくなる訳です。

     しかしながら、もうそんな時代も終わりました。
     こんな投資価値の低い商品がいつまでも残るとは思えませんし、昨年辺りからは(腰の重い、業界擁護の)金融庁も杜撰な説明があったのではないかと問題視しています。
     とっくの昔から酷い商品だと知っていたのに今頃になって・・・(呆)。
     行政の全てが遅い。

     裏を返せば、日本国内に真面な投資商品が無かったとも言えます。
     預金金利や国債の金利は雀の涙、株式は上がらない、投資商品は手数料ばかりで、ここ30年程、一般の国内投資家は良い思いをしたことがありません。儲からないのだから「貯蓄から投資へ」などと資金が動く訳もありません。
     ゴキブリやシロアリの利権のお陰で、国内市場(経済)の成長が乏しく、大手上場企業(財界)の経営者が守られるばかりであり、且つ投資家のための税制も欧米からは数周遅れです。


     まあ、愚痴ばかりで申し訳ないのですが・・・、そんな環境であることをご理解いただいた上で様々な投資を研究、検討していただければと考えている次第です。


    (街のコンサルタント)


    (情報提供を目的にしており内容を保証したわけではありません。投資に関しては御自身の責任と判断で願います。万が一、事実と異なる内容により、読者の皆様が損失を被っても筆者および発行者は一切の責任を負いません。)

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