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慢性的な人手不足が顕著だと言われる医療・介護・福祉業界向け人材サービスを展開するグッピーズ(5127)が9月30日にグロース市場にIPO。公開価格1550円に対して初値は2020円と多少人気を集めた。
その後の高値2375円(10月3日)まで17.5%の上昇を見たが、その高値がついた後は調整の動きで安値は1423円(高値比▲40%)と公開価格を割り込む展開となり、時価も1511円と低水準のままとなっている。
今期予想EPSは109円で時価PERは13.8倍。今期はまだ無配と言う点もあり不人気状態ながら、業績は堅調。前8月期は32.5%増収の18.5億円、営業利益は54.5%増の4.7億円、経常利益は59.1%増の4.84億円となったが、今期も売上高22億円(+18.9%)、営業利益5.2億円(+10.5%)、経常利益5.2億円(+7.3%)を見込むなど成長性は感じられる。ただ今期業績の伸びが鈍化するという点が株価の上値を重くしていると推察される。
時価総額は約45億円(経常利益の8.7倍)で極端な割高感はない。
今年のIPO銘柄では2月IPOの美容サロン向け人材採用支援のセイファート(9213)と類似。セイファートは、予想経常利益の6.4倍で評価されているのに比べると、同社の方が評価が高い。
この背景を類推すると、同社が歯科領域(歯科衛生士など、全国の歯科医院数は6.8万医院で1営業日当たり外来患者数133万人)に強みを持つITサービスカンパニーを標榜していることで、売上の9割近くは人材サービス事業(就活、国家試験、転職)であるが、残りの1割はヘルスケア事業で健康管理アプリ(自治体向けなど)をベースにしている点で特徴的。
健康経営ニーズの高まりが見られる企業(健康経営優良法人数は大規模と中規模合わせて2022年は14554社・現状の利用事業者数は155)や健保組合向けや自治体(団体)向けにアプリ利用数が拡大。潜在顧客数は拡大傾向で推移する中で今後の成長に期待。
過去5年の全社売上成長率は34.8%、売上高経常利益率26.2%、ROEは49.9%で高収益。
前期は過去最高益を達成し今期も増収増益を見込む。ヘルスケア事業はまだ赤字の状態だが、その幅は縮小。財務内容も良好で有利子負債は少ない。
フリーキャッシュフローは黒字継続で今後も現預金が積み上がっていくものと見られる。
今期は広告宣伝費増や人員増強を考慮しても2ケタの伸びと堅調な見通し。
皆さんもぜひ一度チェックをお願いします。
(炎)
(情報提供を目的にしており内容を保証したわけではありません。投資に関しては御自身の責任と判断で願います。万が一、事実と異なる内容により、読者の皆様が損失を被っても筆者および発行者は一切の責任を負いません。)