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これまでの20年と、これからの20年
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これまでの20年と、これからの20年

2013-05-28 14:49
    私の著作などで、よく「20年単位のサイクル」を取り上げます。例えば、「世界経済20年時間差発展説」。米国、日本、韓国、中国、インド…というよう に、20年遅れで経済のステージが変わっていくというものです。ただ、中国・韓国については、先進国入りできるかは、微妙な状態で、このサイクルの外に出 てしまう可能性もかなりあるように思えます。

     また、世代交代もおおよそ20年サイクル。大学を卒業した20代前半の新人が、会社の中堅として活躍するまで約20年。40代の幹部の中から、20年の間に会社を代表する人材が出てきます。そして、60代中盤になれば、引退の時期を迎えます。

     気がつけば、私がフランス国営クレディ・リヨネ銀行を退職し、(株)大原創研を設立してからもう間もなく20年。そこで、今回は、私の著作を中心に、過去20年を振り返り、今後の20年を展望してみます。

     1990年代前半の、クレディ・リヨネ銀行在職中から、トレーダーとしての公式レポートの他に、私的な「徒然草」というレポートを発行していました。 ディ―ラ―仲間を中心に、結構好評だったのですが、その中で「日経平均8000円説」を唱えていました。バブルが崩壊したとはいえ、その意見に同調する ディーラーは存在せず、冷ややかな目で見られていたのですが、おおよそ10年後の2003年に「日経平均8000円」は、現実のものとなります。

     大原創研設立が1994年。独立後も「徒然草」の発行を続けていたのですが、読者の一人であった出版会社社長から声をかけられ、1996年に「銀行の終焉」-近未来マネー論序説-(あいであ・らいふ)を出版します。

     現在は日本の将来に強気な私ですが、当時は日本の先行きをかなり懸念し、銀行の大倒産時代がやってくるとだろうとの予想をしていました。こちらも、当時 は「銀行が倒産するはずがない」というような反応が多かったのですが、1997年には北海道拓殖銀行が破綻し、その後も大手銀行の経営危機・破たんが続き ました。

     続いて、同じく1996年の<「複雑系」ビジネス>―資本主義・社会主義を超える“新経済”入門(あいであ・らいふ)では、日本・世界経済がさらに複雑化し、新たな行動原理が必要になるという話。翌1997年の「代表取締役」では、「会社にぶら下がって生きていく時代は終わった。これからは、個々の社員が経営者(社長)と同じ考えを持たなければならない」というお話をしました。

     その後残念なことに、私の予想通り日本経済は長期低迷し、その間私自身は実業分野にエネルギーを注ぎ込んでいました。

     2003年の冒頭に、世界的な経済の復活、特に韓国・中国の成長の気配を感じ、両国株式市場への集中投資を始めます。2004年には「100万円を確実に1億円にする中国株投資術」(講談社)を発刊します。実際、かなり高い収益を得ることができたのですが、2007年に両市場の変調を感じ、すべての中国株・韓国株を売却し、両市場から撤退します。

     2008年の「韓国企業はなぜ中国から夜逃げするのか」(講談社)は、中国市場を中心に、両国の市場で起こりつつあった「変調」について述べました。

     2007年以降は、<日本の輝かしい未来>がやってくることを確信し、日本への投資に集中します。サブプライム・リーマンショックが起こっても、その核心が揺らぐことは無く、2010年に、「2012年に日経平均が2万円を超える15の理由」(講談社)を出版します。東日本大震災・福島原発事故という未曽有の災害で、若干時期が遅れたものの、その予想はまもなく現実のものになりそうです。

     2012年3月には、「銀座の投資家が『日本は大丈夫』と断言する理由」(PHP研究所)で、日本の輝かしい将来を改めて確かめました。

     同年12月には、アベノミクスをきっかけに日経平均が急上昇しました。そのタイミングで発刊した、<日本株で成功する バフェット流投資術>(日本実業出版社)は、おかげさまで版を重ねていますが、日経平均の上昇は一時的なものではありません。

     もちろん、短期的には色々な紆余曲折があると思いますが「2012年に日経平均が2万円を超える15の理由」(講談社)のあとがきでも述べたような、『2020年に日経平均10万円』の大相場かつ、日本経済の長期的繁栄がやってくるものと考えます。

     今年も5月25日に、『勝ち組投資家は5年単位でマネーを動かす』(PHP研究所)、7月10日に、「バフエット流 日本株成功18ポイント」(仮題)(日本実業出版社)を発刊予定です。読者の皆様が、この黄金時代をうまく活用されて、高い収益をあげられることを願ってやみません。

     2020年に、私のこの予想をいったいどのように検証するのか、楽しみにしています。


     昨年末のアベノミクス以来、長年沈滞していた日本経済や株式市場の雰囲気も大きく変わりました。

     今回の株価上昇はバブルだという声もよく聞きますが、現状の日本経済や株式市場を見る限り、「過小評価されていたものが、正常に評価されるようになった」だけですから、決してバブルではありません。

     5月23日木曜日には日経平均が1000円以上下げ、24日金曜日にも乱高下しましたが、これは単なる相場のあやで、2020年に向かって、日本経済も株式市場も繁栄を続けるはずです。

     むしろ、このような大幅な下げ局面は「5年投資」を始める好機ともいえます。

    ★おかげさまで、『勝ち組投資家は5年単位でマネーを動かす』(PHP研究
     所)大原浩著・定価1365円(税込)が発売されました。

    <帯より>
    ◎あわてる人ほど負け組になる
    ◎忙しい人でも大丈夫、数年に1回の売買で「じっくり確実に財産を増やす方法」をやさしく指南。
    ◎今年(2013年)はリーマンショックから5年目の年です。
     5年投資は、本書をお読みになり納得した読者が好機だと感じれば、いつスタートしても構わないのですが、リーマンショックから5年目という節目は、とて も興味深いタイミングです。本書で解説されているような、5年程度を節目とする「投資の基本原理」に忠実な手法を実行していけば、将来豊かな生活をするた めに「十分以上の資産を獲得する」ことができるはずです。(本書【はじめに】より)

    目次

    第1章:混迷の時代になぜ「5年投資」なのか?
    第2章:あわてる乞食はもらいが少ない(5年間で着実に成果を出す)
    第3章:「5年投資」のために、これから5年間の世界経済の基本を押さえる
    第4章:これから5年間の日本経済の基本を押さえる
    第5章:5年間じっくり待って勝つ、金融商品の目利き方法
    第6章:毎日コツコツでも、5年ごとの複利効果で驚くほどの資産に!
    第7章:トレードオフ(何もしないこと)が大事
    第8章:「5年投資」の達人ウォーレン・バフェット
    第9章:「5年投資」に適した企業・適さない企業
    第10章:「5年投資」を助ける名言集

    ★また、7月10日に、「バフエット流 日本株投資成功18ポイント」(仮題)(日本実業出版社)を発刊予定です。

    (OH)

    *ブログ「大原浩の金融・経済地動説」http://www.actiblog.com/ohara/

    (情報提供を目的にしており内容を保証したわけではありません。投資に関しては御自身の責任と判断で願います。)
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