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孫子の投資法 投資とは詭道なり その3
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孫子の投資法 投資とは詭道なり その3

2013-07-30 15:05
    本連載を初めてお読みになる方は<孫子の投資法その1>を先にご覧くださ
    い。  

    ■投資とは詭道なり その3■


    ◎敵が利を求めているときはそれを誘い出し、敵が混乱しているときはそれを奪い取り、敵が充実しているときはそれを避ける

     孫子が兵法の根幹だと唱える<詭道>の本質を突いた話です。もちろん、兵法だけでは無く、投資において最も重要な戦略も<詭道>です。

     例えば、私が最高の投資方法の一つとしてしばしば採りあげる<バフェット流>。優良な企業をバーゲン価格で買い、その企業が高い成長を続ける限りできるだけ長く保有するやり方です。

     このようなやり方は世間的には「投資の王道」と解釈されています。確かに、老子が<世の中の人々は目の前に広い幅の平らな道路が広がっているのに、わざ わざ道幅も狭く高低差も激しいけもの道を通りたがり、それゆえにいつも失敗する>と教える観点から言えば、バフェット流は、「安く買って高く売る」という 大きな道のど真ん中を歩く「投資の王道」に違いありません。

     しかし、それにもかかわらず、実はこの<バフェット流>こそが投資の詭道=ゲリラ戦術なのです。

     簡単に言えば、「安く買って高く売る」のは投資の王道ですが、安く買うための戦略や成長企業を見出すための手法は、バフェット独自の詭道=ゲリラ戦術だということです。

     例えば、リーマン・ショックの直後。マスコミは大暴落だと大騒ぎし、多くの人々が投資に恐怖を感じているときに、バフェットは泰然と多額の投資を行いました。投資家が市場(他の投資家)と戦う兵士だとすれば、まさに<敵が混乱しているときにそれを奪い取った>わけです。

     また、<市場という敵がバブルで熱狂し、利を求めている時には喜んで売却>し、<市場という敵が充実し、本来の価格よりも高くなりバーゲン価格を見つけられないときには、喜んで投資を見送る>のです。

     世の中の大部分の人々の意見に逆らって投資を行うことができるのは、バフェットが独自のゲリラ戦術を確立し、<世間の考え>など意に介さないからです。

     実際バフェットは、アナリストやエコノミストなどのレポートを読みません。そこにバフェットにとって必要な情報が全くないからです。さらに、ウォール・ ストリート(日本でいえば兜町や大手町)から発信される情報は役に立たないどころか、自分の判断を鈍らせる邪魔な存在だとまで言っています。

     バフェットの投資手法は極めて平凡に見えます。確かに、複雑な方程式をはじめとした難解な手法はまったくありません。しかし、そのシンプルに見える投資手法の中にバフェット独自のゲリラ戦術(詭道)が隠されているのです。

     例えば、企業の株価が割安あるいは割高だという判断に関するバフェットの考え、あるいは、どのような企業が今後成長するのかという彼の推測方法、どちらも世間一般の考え方とは全く違います。

     バフェットが具体的にどのような手法で<投資すべき企業>を見極めるのかについては、ここでは語りきれませんので、下記著書をご参照ください。

    日本株で成功する バフェット流投資術 (日本実業出版社)
     
    ★『企業情報を読み解け! バフェット流<日本株>必勝法』=永久保有銘柄を見抜く18のポイント
     
    ★フェイスブック「GINZAXファンページ」
    http://www.facebook.com/Ginzax
    セミナーのご案内などの情報が先行して配信されます。

    ★「客家大富豪の教え」(甘粕正)フェイスブック・ファンページ
    https://www.facebook.com/hakka18Aphorism

    (OH)

    *ブログ「大原浩の金融・経済地動説」http://www.actiblog.com/ohara/

    (情報提供を目的にしており内容を保証したわけではありません。投資に関しては御自身の責任と判断で願います。)
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