株式市場に上場する約3600の企業の株価は千差万別です。
 その集合体の指数は日経平均やTOPIX、JPX日経400といった指標で数値化されています。

 ところで皆さんが投資されている銘柄の株価はどのような評価がなされていますか?
 モノサシで言うとPERやPBRが主体で、時価総額も比較になります。
 PERの市場平均が17倍だとして個別銘柄ではそれよりも高い評価がなされている場合と低く評価されている場合があります。PBRもまた同様です。市場 平均が1.4倍だとして個別銘柄には1倍以下がごろごろしている時代ですので、バリュー面での価値はあるのですが、これは解散価値なのでどちらかと言うと 成長性のモノサシであるPERの評価や経常利益と時価総額の関係で評価をするべきかと思います。

 市場平均よりも高く評価されている場合をプレミアムがついているという定義をすれば、皆さんの投資されている銘柄も人気度がわかるでしょう。人気株ほど市場平均のPERやPBRを上回っており、不人気株ほど市場平均を下回っているというのが一般的な評価の結果です。
 ただ、必ずしもプレミアムがついている銘柄に投資した方が運用で成果が生まれるとは一概には言えませんし、むしろプレミアムがついていない不人気株に投資した方が時間はかかっても成果が生まれやすいといったこともあります。


 投資は過去、現在、未来の3つが織りなす一種の頭脳ゲーム。
 過去の株価と業績があるとともに未来の業績を予測しながら現在の評価がなされ株価が決定されています。その中でいかに未来を読み取ってリスクマネーを投資に充てるのかが投資家の仕事でもあります。
 企業の未来は過去の業績推移と企業自体の未来への取り組み、投資(ヒト、モノ)と財務上のバランス、取り組んでいる市場の見通しなどで決まります。


 今期よりも来期、来期よりもさ来期と利益が伸びていくと予想される企業の株価はPERが高くても当然ですが、普通の個人投資家にはそこまでの判断はなか なかできません。でもそうした予測ができて投資を行い現実に業績が伸びていけば投資家には大きなリターンがもたらされます。
 市場で定番の人気株は未来の業績への期待の高さを象徴し、コンスタントな出来高を伴いながらやや割高な評価を伴って堅調に株価が推移しています。

 これに対して不人気株は流動性がなく、業績も低迷し、いったい何のために上場しているかわからないような状態の株です。
 数の上ではおそらくこっちの方が多いのかも知れません。ただ、今は不人気でも人気株になる要素のある銘柄もあるかと思います。

 潜在的な成長性があっても株価意識のない企業が多いので、人気株と不人気株とで市場は二極化しているように感じられますが、人気株であれ評価不足の不人気株であれ、地道に研究を重ねながら投資し、コツコツと成果を高めて頂ければ幸いです。

(炎)

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