投資家は何も好き好んで株価が下落トレンドにある銘柄を買う必要はない。
その下落トレンド銘柄の多くは業績が上場直後に下方修正するなどの失態を演じている企業です。
企業は厳しい上場審査を経てIPOすることになります。ソーシャルゲームやスマホゲームのgumi(3903)の2014年12月の上場直後の業績下方 修正は記憶に新しいところですが、同社のようないきなり厳しい上場審査を経て東証1部に上場した企業のいきなりの業績下方修正、その後の赤字経営で市場に は警戒心が高まってしまいました。まさに罪作りのIPO企業です。
昨年、新興市場にIPOした企業の株価はハウスドゥにように好業績を背景に大きく上昇している銘柄もあれば反対にリンクバルのように業績がさほど悪くはないのに長期下落を続けている銘柄もあります。
中には平山(7781)のように期初計画を大きく下方修正した銘柄もあります。上場直後の大幅な業績下方修正は言い訳になりません。
先日の同社の説明会ではいくつかの下方修正の理由が掲げられましたが、個人投資家は公開価格から半値以下の水準となっている株価を呆然と眺めながら思案に暮れておられるものと推察されます。
私の持論はこうしたIPO直後に業績を下方修正した企業は3年間は評価されないということです。まずは会社側が発表する業績への信頼性が欠けてしまった点で、信頼性を取り戻すためには期初掲げた数字をきちんと達成する必要があるということです。
同社の場合、上場したのは昨年の7月10日ですのであと4か月で1年になりますが、決算は6月ですので、まずは今期の下方修正した業績をこれ以上悪くさせないように努めないとなりません。
これでクリアしたとしても当たり前。更に悪化すればきっと見向きもされなくなるでしょう。
また、来期の業績回復を会社側としては当然示してくるかと思いますが、信頼性がないのでいくら良い見通しを出してもポジティブな評価ができないまま、株価は低迷しがちとなります。
本格的に評価されるのは、そうした業績がきちんと達成され、しかも更に業績が伸びるタイミングとなりますので、足掛け3年間はプレミアムがつかないで株価は推移するということになると思われます。
それでも同社に興味を持つ投資家はお見えになります。それは同社が打ち出した年38円配当の実施というものです。想定外の業績悪化をはねのける配当政策 やIRで高値から半値8掛け2割引きの株価水準まで売られた同社の株価も戻り歩調ではありますが、どこまで評価すべきか悩ましい状況です。
(炎)
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