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北島秀一・山路力也・山本剛志 共同責任編集
「ラーマガ」THE RAMEN MAGAZINE
#094

・北島秀一・山路力也・山本剛志 共同責任編集
・2016年5月10日発行(月3回)5月第1号(通刊 第95号)

【目次】

■巻頭コラム
 「具材の意味は?」(北島秀一)

□クロスレビュー「必食の一杯」
  武道家 賢斗@東陽町「ラーメン」

■ラーメン実食レビュー
【北島秀一】
  家系ラーメン とらきち家@東白楽「ラーメン(野菜)+海苔増し」

【山路力也】
  二代目 博多だるま@台場「博多ラーメン」
  拉麺5510@大島「白醤麺」
  羽田大勝軒@羽田空港「もりそば」
  らーめんなりたけ 幕張店@幕張「魚だし醤油らーめん」
  千葉ラーメン拉通ra2@小室「濃厚黒拉」
  博多らーめんShin-Shin 博多KITTE店@博多「博多ShinShinらーめん」
  かどや 弘大店@韓国「とんこつラーメン」

【山本剛志】
  りんすず食堂@大島「モツ南蛮ラーメン」
  鴇@藤沢「醤油」
  麺のマルタイ@木更津市「比内地鶏の煮干しらぁめん」
  ふくまん@朝日通「ラーメン」
  小金太@天文館通「ラーメン」
  さといも@宮崎神宮「ラーメン」
  ラーメン洋@南宮崎「ラーメン」

□拉麺人インタビュー
 大西祐貴 <Japanese Soba Noodles蔦 店主>①
 『ラーメンよりも音楽をやりたかった』(聞き手:山路力也)

■連載コラム(第24回)
 『ラーメンの憂鬱』〜ラーメンに必要な人間力(山路力也)
 『教養としてのラーメン』〜ラーメン店集合施設興亡史(2)(山本剛志)

□告知スケジュール

■編集後記


■巻頭コラム
「具材の意味は?」北島秀一

 我々は、限定で毎回ご担当の店主に「NAKED」と言う超難問を突きつけ、ご苦労をかけている。回を重ねつつ「具材がなくても成立するラーメン」から「具材があると邪魔になるラーメン」まで非常に尖った企画を推進している身で何だが、では逆に「具材とは何ぞや」と少し考えてみた。

 一般的な「ネギ」「メンマ」「チャーシュー」「味玉」などの具材の役割は明確だ。薬味であったり彩りであったり、箸休め、舌・食感のリフレッシュ、あるいは「メイン」を担当したり、である。麺とスープだけではどうしても一本調子になる所を、様々な具材が変化をつけ、ラーメンを「丼一杯のフルコース」たらしめているのだ。

 更に、ラーメンの兄弟分の中には「アクセント」を超え、「具材がなければ成立しない」モノもある。長崎ちゃんぽん、タンメン、サンマー麺などがそれだ。具材とスープが渾然一体となり、ほぼ不可分だと言っていい。特にちゃんぽんとタンメンは、調理工程から言っても完全に具材ありきになっている。

 これらの麺料理の歴史を紐解くと、特に「長崎ちゃんぽん」について興味を引かれる記述があった。長崎ちゃんぽんが誕生したのは明治32年、長崎「四海樓」の初代陳平順氏である事はあまりに有名だが、その陳氏が周囲の若い留学生のひどい食生活を見て、安くて栄養たっぷりの料理を考案したのがキッカケだと言う。そう言う意味では、若者や学生に「腹一杯食えよ」とあのボリュームを提供した大勝軒の山岸マスターや、二郎の山田総帥と同じ思いから生まれたと言えそうだ。

 そう言えば子どもの頃インスタントラーメンを作ろうとすると、必ず親に「冷蔵庫に野菜があるからそれも使いなさいよ」と言われたのを思い出す。今でこそアクセント、彩りにも重点が置かれる具材だが、もともとは「栄養」と言う大きな意味があったのかも。だとしたら「具なし」を極めるNAKEDは、飽食の時代だからこそ許される贅沢なのかも知れない。【ラーマガ012号より転載】


□クロスレビュー「必食の一杯」

 一杯のラーメンを三人が食べて語る。北島、山路、山本の三人が、今最も注目しているラーメン店の同じ一杯をクロスレビュー。それぞれの経験、それぞれの舌、それぞれの視点から浮かび上がる立体的なラーメンの姿。今回は今年4月、東陽町にオープンした「武道家 賢斗」の「ラーメン」を、山路と山本が食べて、語ります。

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武道家 賢斗@東陽町
「ラーメン」650