ミニチュアは、現実の建物を俯瞰できるような感覚を楽しめる。それでもどこかリアルさが物足りない、という風に思う人も多いはず。

そんな人には、アーティストのJoshua Smith氏の作るミニチュアを見てほしい。彼の作るミニチュアシリーズは、現実世界をそのまま縮小したかのようなリアルさである。

今回はその中でも、香港の九龍城区をテーマにした「23 Temple Street」と、ニューヨークをテーマにした「Black Shadow Trading Company」という彼の作品を紹介したい。

Photo Credit: Andrew Beveridge/ASB Creative

まず上の写真の「23 Temple Street」は、香港の街角にある建物とその周りを緻密に再現したミニチュアだ。

街の雰囲気や建物をそっくりそのまま再現しており、建物の外部だけでなく内部も上手く表現されているのが驚きである。

Photo Credit: Andrew Beveridge/ASB Creative

窓のくたびれた感じや、壁の塗装が剥がれたところまでもがリアルに作られており、建物の中にはちゃぶ台などの生活アイテムがきちんと飾られている。

外に干された洗濯物も現実感があり、香港の街でよくみる風景である。

Photo Credit: Andrew Beveridge/ASB Creative

東京などでもよくあることだが、ステッカーやスプレーで落書きされた建物の様子までしっかりと再現されている。

シールや文字など、細々としたところまできちんと表現されているので、じっくりと眺めているだけで時間があっという間に過ぎてしまいそう。

Photo Credit: Andrew Beveridge/ASB Creative

特にすごいのは、ミニチュアの中にある家具や小物まで忠実に再現されているところ。部屋の汚れ具合や、食べ終えたテイクアウトの中華料理の箱が机の上に放置されている様子まで緻密に表現されている。

写真で撮ったらミニチュアの中だとわからないほどの完成度である。

Photo Credit: Mu Young

上の画像はニューヨークの街角にある、中国系の貿易会社をテーマにしたミニチュア「Black Shadow Trading Company」。

Joshua Smith氏は都会の街をテーマとして、いくつかのミニチュアを製作している。そのため、同じミニチュアでも街ごとの特徴が出ているのがおもしろい。

Photo Credit: Mu Young

ポスターや街灯ランプなど、じっくり見ているだけで楽しい。

ゴミやポイ捨てされた空き箱などの様子も、何から何までリアルである。

Photo Credit: Mu Young

ニューヨークの建物らしく煉瓦造りでありながらも、中国らしく漢字などが所々に施されているのも興味深い。建物の中の部屋も本物のようなデザインとなっているので、写真を見ていると部屋の中を覗きたくなってしまう。

Joshua Smith氏の作品は人々が本物だと信じるような、そんなミニチュアを作りたいという思いが形になっている。

Photo Credit: Mu Young

写真だけ見れば、本物の建物だと錯覚してしまうような緻密さを持つ、Joshua Smith氏のミニチュア。

さまざまな都市の街角にある建物を、緻密に再現しているので、いくらでも見ていられる。

Joshua Smith氏はこの2つの他にも、さまざまな街の建物や物をミニチュア化しているので、ぜひ彼のウェブサイトをチェックしてほしい。

実物を見てみたくなる、完成度の高いミニチュア作品である。

Joshua Smith
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