虫たちは気温が15度以上になると活発に活動し、気温が低くなるとじっとしていると言われる。でも、気密性の高い部屋では一年中活動していると考えた方がいいかもしれない。
今回は、こうした害虫問題に役立ってくれるアロマやお香の種類と、害虫を撃退する方法を紹介しよう。
虫除けで知られる精油やお香の原料
和ハッカ、ペパーミントすっきりと透き通るような清涼感のある香り。和ハッカとペパーミントは主成分である「ハッカ脳(l−メントール)」の含有量に違いがあって、和ハッカは「65~85%」、ペパーミントなどの洋ハッカは「50~60%」程度とされている。大手メーカーでも研究が進められていて、ハッカ油を配合した「ごきぶりよけ」も販売されている。化学合成殺虫剤を使っていないタイプで、引き出しや棚に置くだけで使えるものも。
レモングラスフレッシュで爽やかなレモンを思わせる香り。タイ料理のトムヤムクンやハーブティとして使われる。レモングラスには、蚊やダニが嫌う「シトロネラール」という成分が含まれていて、市販のアウトドア用ボディスプレーにブレンドされていることが多い。
シトロネラレモングラスと同じイネ科の植物。柑橘系に似た優しく爽やかな香りが特徴だ。虫が嫌いな香りの成分を含むとして、古くから蚊帳やろうそくなどに使われてきた。
ラベンダーフローラル&ウッディーな印象の軽やかな香り。万能な精油としても知られるラベンダーは、虫除けにも。
龍脳(りゅうのう)お香の原料のひとつである龍脳。昆虫忌避(きひ)作用のある成分として知られる「カンファー」を含み、昔から防虫のためのお香に使われてきた。
他にも、タイム、ユーカリ、ゼラニウム、クローブ(丁子)なども虫除けで知られているので、お店で好みの香りをチョイスしてみよう。
害虫を撃退する、おすすめの方法
アロマポットやディフューザーで、虫が嫌う精油を使用アロマポットやディフューザーを持っている方なら、今回紹介した精油を数滴垂らしてたいてみよう。1種類でも、2種類以上をブレンドしてもOK。持っていない場合は、以下のような精油を使った手作りアイテムもオススメだ。
虫除けスプレーを作る部屋でスプレーすれば虫除けとしても使える上に、ルームフレグランスとして精油の香りを楽しめる。
材料・精製水(なければミネラルウォーターや水で代用、45ml)
・無水エタノール(5ml)
・レモングラス、ペパーミント、ラベンダーなどの精油(15滴)
・遮光タイプのスプレーボトル
作り方
STEP1:ガラス容器に無水エタノールを入れ、精油を加えてマドラーやガラスの棒などでよく混ぜる
STEP2:STEP1に精製水を加えてよく混ぜる
STEP3:sTEP2を遮光タイプのスプレーボトルに入れ替えれば完成
塩に精油を垂らして置いておく
塩を精油があれば簡単にできる。なんでも食べるイメージのゴキブリだが、塩だけは食べないらしい。
材料・塩
・ハッカ油、またはペパーミントの精油
作り方
STEP1:お皿に塩を用意し、そこにペパーミントの精油を5滴ほど垂らす
STEP2:ゴキブリが通る場所に置いておけばOK
手作り虫除けキャンドル
ちょっとこだわりたい方、手作りが好きな方は、虫除けキャンドルを作ってみよう。
材料・ミツロウやソイワックスなどのロウ、またはいらなくなったロウ(30グラム)
・シトロネラ、ゼラニウムなどの精油
・ロウソクの芯
作り方
STEP1:ミツロウなどのロウを器にに入れて湯煎する。
STEP2:ロウが液状に溶けたら精油を10滴ほど加えて、よく混ぜる。
STEP3:瓶の中央にロウソクの芯を立てておく。瓶に精油を加えたロウを流し入れ、冷やし固めれば完成。
精油を買ったり作るのは面倒という方は、レモングラスやペパーミントをブレンドした市販のアロマスプレーを使ってみよう。お香が好きな方は、龍脳を調合した「防虫香」をタンスなどに入れて、大切な洋服の防虫を。植物の香りを上手に取り入れて、虫に悩まない夏を過ごそう。
Photographed by Eiko Okamoto、一部Shutterstock1、2