オーブンレンジを買い換えるタイミングには、選択肢に入れたい人も多いのでは? 置くだけでキッチンの雰囲気がアップしそうだし、憧れますね。
撮影:丹羽彰子
フードスタイリスト・丹羽彰子(にわ・あきこ)さんにご協力いただき、実際に数週間使用して、徹底レビューをしてもらってみました。
このレンジのよいところは「とにかくシンプル」
「BALMUDA The Range」のモードはオート・手動・飲み物・冷凍ごはん・解凍・オーブンの6種類のみ。毎日使うものだからこそ、シンプルな操作にこだわっています。
まさにシンプル イズ ザ ベストを形にしたオーブンレンジ。見た目も機能もシンプルそのものです。
あたためたいものを入れてオート機能を押す、これが一番だと思います。複雑な操作がまったくないので、説明書もシンプルで分かりやすく、すぐに使いこなせます。
ダイヤルやスイッチが少なくて迷いようがないですし、興味を示しそうな操作性なので、小さいお子さんと一緒に使いたい家庭によいと思います。
説明書
あたために関しては、説明書どおりにやれば問題なかったです。むしろ、ほとんど説明書を読まなくても大丈夫なほど操作がシンプル。
付属のオーブン用角皿は、よくあるものより深く、肉を丸ごと焼く料理によさそうです。肉汁が出ても、溢れず受け止めてくれると思います。
デザインがやっぱりいい&ふたり暮らしや家族に向いたサイズ
撮影:丹羽彰子
キッチンに置いたときの雰囲気を重視したい人によいと思います。ふたり暮らしや家族にほどよいサイズ感。
そして、ウワサどおりの操作音にうっとり。アコースティックギターの心地よい音色は、家電として新鮮です。家電って音も大事な要素なんだと気づかせてくれました。
購入前に気をつけるところ
庫内が低め&いまどき珍しい上火ヒーター撮影:丹羽彰子
加熱し終わった後のファンが回る音が、ちょっと大きいと感じました。これは他のレンジでもよくあることなのですが、稼働中の音色がすてきなだけに、ギャップを感じましたね……。
撮影:丹羽彰子
また、庫内は1段なので、オーブンでパンやお菓子を一気に大量に焼くことはできません。本体高さ330mm、庫内高さ170mm。最近では珍しく庫内上部に上火ヒーターの電熱線があるタイプだからか、いつも使っているレンジよりも庫内が低く感じました。
お手入れは普通に使っていれば問題ないですが、上火ヒーターに汚れが付着したときは、フキンを使って拭き取りましょう。次にレンジを使った時に焦げる可能性があります。
解凍モードがクセもの「解凍モード」は、他のいろいろなレンジ同様、何回使っても完璧ということがなかったです。裏表を返す、向きを変える、時間を調節するなど、様子を見ながら解凍する必要があります。
説明書のように冷凍肉を平たく均等にし、グラム数もぴったりで試してみましたが、解凍にムラができてしまったので、100Wで手動で解凍した方が確実かもしれません。
「高機能オーブンレンジ」ではない撮影:丹羽彰子
私が個人的に気になったのはオーブン。「BALMUDA The Range」という名称のとおり、あえて「高機能オーブンレンジ」的な機能は入れていないようです。本格的にパンを焼きたい、という人は注意が必要。
何度かオーブンでパンを焼いてみましたが、フォカッチャやちぎりパンなど、付属の角皿1枚で焼けるパンは焼きやすいです。ただ、180℃の予熱完了までに15分くらいかかるので、発酵のタイミングを合わせる工夫が必要でした。
また、発酵温度が40℃の設定しかないので、細やかな調節は難しいです。
まとめ:「BALMUDA The Range」が向いている人、向いていない人
撮影:丹羽彰子
シンプルに、あたため機能を中心に使う人に向いていると思います。
また、棚にしまわずにオープンな場所に置いて、見た目も操作音も楽しんで使いたい人、オーブン機能もたまには使って肉を焼いたりグラタンを作りたい、という人にオススメです。
ハンドルには、レストランの店舗をイメージしたLED照明
買ってきたものをあたためるくらいの単身者には、ちょっとサイズが大きいかもしれません。
また、私の場合はパンを焼くための発酵もしたいし、温度設定をもっと細かくセットしたいので、きめ細かな調整ができるオーブンの方が向いていました。
万能家電ではなく、「ライフスタイルの中に組み込む」イメージで、“昔ながらの使い勝手の家電”と思っていれば間違いありません。料理をするときと一緒で、焼け具合を自分の目で見て確認して、付き合っていくスタンスでいましょう。
「BALMUDA The Range」の活用レシピ
撮影:丹羽彰子
「BALMUDA The Range」を活用したレシピを、丹羽さんに考案していただきました。随時アップします!
・失敗なくつくれる「切り身を使ったアクアパッツァ」・グリルのように焼く「オーブンフレンチトースト」
ちなみに、公式サイトにもいくつか載っています。
Photo & Text by 丹羽彰子、特記なきもの撮影:ROOMIE編集部