いつも行くスーパーの乳製品売り場である日、キュートな新顔を見かけました。海外生まれのチーズとすぐにわかるそのミニマムなパッケージデザインに興味を覚えましたが、その日は結局買わずじまい。

ところが数日後、駅前のスーパーでも同じ商品を見つけたのです。決してチーズの品揃えが多いわけではないこれらのスーパーですが、こんな短期間にそろって取り扱いをスタートさせるなんてなかなかのもの、こうなったらお手並拝見です。

おしゃれな植物性チーズ

ビオライフ 「植物生まれのとろけるスライス」 各593円

カゴに入れる前に表示を読み気がついたのが、こちらの商品は植物性のチーズであるということでした。最近なにかと話題のいわゆる“代替品”であり、乳製品が一切含まれないヴィーガン対応食品です。

今回はチェダータイプとモッツァレラタイプの2種類を買ってみました。

ミルキーで芳醇な香り

こちらはクリームカラーのモッツァレラタイプ。乳のかわりにココナッツオイルが使われています。一枚あたりのカロリーは57calと、従来のスライスチーズと変わりはありません。

こうしてアップしてみても、従来のチーズと見た目の違いは感じず。あえて言えばより厚いような気がしますが、それはスライスの過程でどうにでもなりますから、違いのうちには入りませんね。

嗅いでみましたら、本物のチーズと言われればそう騙されてしまうほど、ミルキーで芳醇なチーズの香りがしました。

こちらはチェダータイプ。原材料名によると、鮮やかなオレンジ色はパプリカ色素から抽出しているようです。こちらもカロリーは57cal。モッツァレラともども原産国はギリシャです。

観察するなかで気がつき好感を持ったのは、この切り口の“揺れ”でした。

まるで自宅でカットしたかのような、フリーハンドで書いた線のような、工場生産めいていなさ。もちろん工場で生産されているのでしょうが、見慣れたスライスチーズのきっちり決められた形より人間味があり、ちょっとした温かみを感じます。

レシピのご紹介

モッツァレラとトマトとオープンサンド

パッケージの写真にならい、まずは焼かずにそのまま食べてみることにしました。胚芽パンにチーズを乗せ、その上にトマトを並べただけのオープンサンドです。

口に入れるとほんのり甘く、それにココナッツオイルのおかげでしょうか、本物のチーズよりもコクとうまみを強めに感じます。そのコクがさっぱりトマトと相まり最高においしい! 一緒に食べた家族は「言われなければまったくわからない」と驚いていました。

カンパーニュのチェダートースト

次は時間のない朝によく作る簡単ピザトースト。カンパーニュにごくごく薄くマヨネーズとケチャップを塗り、チーズを乗せてトースターで焼くだけのシンプルメニューです。普段はカマンベールで作ることが多いのですが、チェダーを乗せてみるとどうでしょう。

豆腐ハンバーグや大豆ミートなど、ヴィーガン・ベジタリアン料理はさっぱりした味わいであるきらいがありますが、こちらのチーズトーストはなんとも濃厚な味わい。とろりととろけたチーズ部分を一口ほおばるだけで贅沢な気持ちになります。

とは言えずっしり重いわけではなく、胃もたれとは無縁そうです。

スクランブルエッグに

パン以外で楽しむ道はないかと、次は卵料理にトライしてみました。チーズをたっぷりいれたスクランブルエッグです。その過程でチーズを手で細かくちぎったのですが、ここで初めて従来のチーズとの違いを明確に感じました。正方形だったら正方形、長方形だったら長方形と、狙った形通りブチブチと潔くちぎれてくれます。

やや半熟気味の柔らかめが好みのため大半は余熱で調理しましたが、チーズ部分はしっかりと溶けました。ふわふわとした卵ととろけチーズのハーモニーが素晴らしく、まるでホテルの朝食で作りたてを食べているような(褒めすぎでしょうか、でも本当にそう感じました)申し分ない味わいです。

保存は容器に移して

乾いてしまわないよう、保存はぴったり密閉できる容器で。開封後は7日間で食べきるといいそうです。

普段はあまり縁のないスライスチーズですが、気が向いた時に一枚だけさっと取り出して調理できるのが便利ですね。

また買おう

キッチンライフに嬉しい驚きを与えてくれたビオライフの植物生まれチーズ。乳製品の摂り過ぎは頭痛や肌荒れのリスクを増加させる可能性があるそうですので、そういった意味でも意義深い商品であると感じました。

口いっぱいに広がるまろやかなコクを求め、これからはチーズの代わりに頻繁に求めてしまいそうです。

ビオライフ公式ウェブサイト

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