有機野菜宅配は、新鮮でおいしい有機野菜を家まで届けてくれるサービス。ビオ・マルシェや楽天ファーム、食べチョクなどが有名ですが、サービス数が多く、各社の違いや自分に合うものがわからないという人も多いのでは。

この記事ではROOMIE編集部が有機野菜宅配の13サービスを品揃えや定期コースのラインナップ、使い勝手の良さなどの観点で比較し、

●有機野菜宅配サービスおすすめランキング10選

を作成しました。各サービスの特徴や活用のコツは、料理研究家で食材宅配サービスの開発経験も豊富な中村美穂先生が解説。選び方や基礎知識、有機野菜・特別栽培・慣行栽培の違いなど野菜の栽培方法についてもお答えします。

また、通常価格の70%オフなどお得な価格で購入できる、

●お試しセットの価格ランキング8選

も合わせてチェックしてみてください。

中村美穂さん
管理栄養士、フードコーディネーター、プラントベースフードアドバイザー、国際薬膳調理師、ローフードマイスター1級。料理好きから管理栄養士となり、おいしく楽しく体にやさしい料理やお菓子を探求。食材宅配サービスを含む各種の商品開発や監修、保育園栄養士の経験を活かし、料理教室「おいしい楽しい食時間」を開催するほか、プラントベース・グルテンフリーフードショップaikaを運営。食事講座や栄養相談、書籍・雑誌・企業のレシピ提供も多数担当している。自身も長年食材宅配サービスを利用している。
オフィシャルサイト:syokujikan.com

※コンテンツ・ランキングの制作方法について

■ 目次

有機野菜宅配とは?

有機野菜宅配おすすめランキング10選
 ∟1位:楽天ファーム
 ∟2位:ビオ・マルシェ
 ∟3位:食べチョク
 ∟4位:らでぃっしゅぼーや
 ∟5位:大地を守る会
 ∟6位:ミレー
 ∟7位:パルシステム
 ∟8位:コープデリ
 ∟9位:秋川牧園
 ∟10位:オイシックス
 ∟これも注目:生活クラブ
 ∟これも注目:坂ノ途中
 ∟これも注目:ナチュラル・ハーモニー

お試しセットの価格ランキング8選

選び方|人気サービスはどれ?違いはどこに出る?

選び方|チェックすべき項目は?

Q&A|どこが安い?慣行栽培は体によくない?etc

有機野菜宅配とは?

有機野菜宅配は、食材宅配サービスのひとつ

※有機マークのあるサービスは、有機野菜の取り扱いあり

有機野菜宅配は、食材宅配サービスのうちのひとつ。

一般的に「食材宅配」とは、食材を注文し、家まで届けてもらうサービス全般のことをさします。食材宅配は図のように大きく5タイプに分けられますが、「有機野菜宅配」はそのなかでも、有機マークのあるサービスのように、有機野菜を取り扱っているサービスのことをさして使われることが多いです。

この記事では有機野菜の取り扱いがあるサービスに加え、特別栽培や減農薬、自然栽培のように化学合成肥料や農薬を減らしている・あるいは使用していない食材宅配サービスについても紹介します。

選ぶうえで知っておきたい「有機野菜」の定義

「有機」や「無農薬」など似たような印象の言葉がいろいろありますが、それぞれ意味が異なります。違いを知っておくと、より自分に合ったサービスが選べます。

有機野菜は、有機栽培という栽培方法で育てられた野菜のこと。野菜の栽培方法には、有機栽培・特別栽培・慣行栽培という国が定めた定義があります。

有機栽培はできるだけ高い安全性やサステナビリティを求める人向け。特別栽培は、予算や入手性との兼ね合いで、出来る範囲で肥料や農薬を減らしたいと考えている人向けです。慣行栽培は一般的なスーパーで売られている野菜と同じ基準と考えればOKです。

有機栽培・特別栽培・慣行栽培の詳しい定義は下記にまとめています。

●Q&A|Q.有機栽培、特別栽培、慣行栽培の定義は?

そのほかに、無農薬・減農薬・自然栽培などの言葉を使っている野菜宅配サービスもあります。

無農薬・減農薬・自然栽培(自然農法)などの言葉には、明確な定義がありません。多くの場合上の図のような意味合いで使用されていますが、各社の取り扱い基準・生産基準を確認したうえで、安全性やサステナビリティについては自分で判断する必要があります。

有機野菜宅配のメリット

有機野菜宅配の主なメリットは4つあります。

有機野菜は化学肥料や化学合成農薬を使用せず、組換えDNA技術の利用や放射線照射を行わない栽培方法で育てられた野菜。そのため安全性が高く、安心だといわれています。また、土壌を汚染する物質を使用せず育てるので、農地のサステナビリティが高いといえます。周辺の植物や動物にも影響を及ぼしにくい点も評価されています。

そして、基本的に有機野菜宅配は産直なので新鮮。生産者が手を掛け、間引き、良いものだけを残すので、少数精鋭の品質の高い野菜だけが収穫されます。

体感ですが、慣行栽培の野菜よりも有機野菜のほうが長持ちするように感じます。これは野菜の品質が高いことや、産直のため流通スピードが早いことに起因するのかもしれないと考えています(管理栄養士・中村美穂さん)

有機栽培では季節にあった野菜を無理なく育てるため、旬の野菜が食べられることも魅力。定期コースなどの野菜詰め合わせセットを利用すると、今まで食べたことのない新しい有機野菜に出合え、食卓が豊かになります。

さらに、有機野菜は甘みやうまみが強く、よく「味が濃い」と表現されます。凝った調理をする必要がなく、焼いて塩をふるだけでおいしいので、料理の時短につながることも。

ここまで有機野菜のメリットについて説明してきましたが、だからといって「慣行栽培の野菜は体によくない」と言い切れるわけではありません。詳しい解説はこちら↓

●Q&A|Q.慣行栽培の野菜は体に良くないの?

ネットスーパーとの違い

有機野菜宅配と似たようなサービスに、ネットスーパーがあります。何が違うのでしょう?

ネットスーパーは、イオンや西友、イトーヨーカドーなど基本的に実店舗のスーパーがあり、そこで売られている商品が配達されます。ネットスーパーにはお任せの定期コースがないことや、ミールキットのラインナップが有機野菜宅配のほうが豊富なことも大きな違いです。


有機野菜宅配おすすめランキング10選

人気の有機野菜宅配サービスの中から、野菜の品揃えが豊富で使い勝手のいい野菜宅配サービスをROOMIE編集部がランキング化。評価のポイントは以下の5つです。

①有機野菜の品揃え
②有機野菜のみの定期コースの有無
③野菜の定期コースの有無
④自社配達の有無
⑤使い勝手(支払い方法、配送エリアなど)

野菜宅配サービスの監修も多数経験がある中村先生による、サービスの特徴や活用ポイントの解説も必見です。

・ランキング一覧

1位:楽天ファーム
2位:ビオ・マルシェ
3位:食べチョク
4位:らでぃっしゅぼーや
5位:大地を守る会
6位:ミレー
7位:パルシステム
8位:コープデリ
9位:秋川牧園
10位:オイシックス

「選び方」を先に知りたい方は下記をチェック。

●選び方:人気サービスはどれ?違いはどこに出る?

1位:楽天ファーム 有機野菜セットや、カット済みの有機野菜が人気 Screenshot: 楽天ファーム

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有機JAS認証の国産オーガニック野菜を取り扱う楽天ファーム。非常に高い有機野菜率を誇ります。有機野菜のみで構成される定期セットが買えるのは、ランキングの全10サービスのうち楽天ファームとビオ・マルシェのみ。そのうち1人暮らしにも向くSサイズは楽天ファームにしかないので、少量の有機野菜セットを買いたい人には楽天ファームがおすすめです。

単品の野菜の品揃えは多くありませんが、サラダ用にカット済みの有機野菜や冷凍の有機野菜、有機栽培の果物を買いたい人にはぴったりです。

単品の野菜の品揃えは多くありませんが、サラダ用にカット済みの有機野菜や冷凍の有機野菜、有機栽培の果物を買いたい人にはぴったりです。

取り扱い商品 定期コース、生鮮食品 配送頻度 週1回or好きなタイミングで(毎日可) 配送エリア ヤマト運輸宅急便(日時指定可)、チルドゆうパック 配送方法 自社便 会費 なし 送料 なし

※送料は東京在住の人が5000円購入した場合

2位:ビオ・マルシェ 有機JAS認証の食事にこだわりたい人に

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ビオ・マルシェの農産物は有機JAS認証を基本としていて、例外は一部の果物などわずか。ランキング内の他社と比較して、有機野菜の割合が非常に高いのが特徴です。生産基準・取り扱い基準が厳しいといわれる大地を守る会の野菜でも、有機栽培の割合は全体の1/4なので、ビオ・マルシェのこだわりがよくわかります。

また、畜産物や加工品も有機JASマークを取得している有機食品が多いので、徹底的に有機にこだわりたい人におすすめ。定期コースは有機野菜のみ、有機野菜とほぼ有機の果物、卵をプラスしたコースなど、ニーズに合わせて選べます。

単品の野菜の品揃えは多くありませんが、サラダ用にカット済みの有機野菜や冷凍の有機野菜、有機栽培の果物を買いたい人にはぴったりです。

取り扱い商品 定期コース、生鮮食品、日用品 配送頻度 週1回が基本 配送エリア 全国 配送方法 ヤマト運輸宅急便(日時指定可)、自社便 会費 5500円/年 送料 なし

3位:食べチョク 旬の有機野菜を生産者から直接買える

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生産者から食材を直接購入できる、産直通販サービス。生産者数は7200軒以上、商品は4.4万点と豊富な品揃えが特徴で、有機栽培・特別栽培・自然栽培・農薬節約栽培・農薬化学肥料不使用・動物性堆肥不使用など、さまざまなオプションで検索結果を絞り込めます。産直なので食品の鮮度が高いことも魅力。有機野菜のセットもあり、生産者によっては定期購入できます。

価格帯は安め~高級までさまざまですが、いずれもトマト1kg、人参1kgのように基本的にキロ単位の購入になることや、生産者ごとに送料がかかることに注意。少量ずつ色々買いたい人や送料をおさえたい人は、野菜セットや食べチョクコンシェルジュによる定期便がおすすめです。

▼定期便はこちら

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新鮮な有機野菜をおいしくたくさん食べたい方にはぴったりのサービス。全国の生産者さんを直接応援できる点も魅力です。

取り扱い商品 定期コース、生鮮食品 配送頻度 好きなタイミングで(毎日可) 配送エリア 全国 配送方法 ヤマト運輸連携便、メール便、その他生産者が指定する配送方法 会費 なし 送料 生産者により異なる。ヤマト運輸連携便は食べチョク特別送料適用で、関東発・関東着60サイズの場合550円(税別)

4位:らでぃっしゅぼーや 野菜宅配の大定番。定期コースのラインナップ豊富

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低農薬、減農薬野菜をメインに、有機野菜も扱う野菜宅配サービス。有機野菜の品揃えはそれほど多くありませんが、定期コースのラインナップ数や自社配達があること、使い勝手など多くの項目で高水準なことから、4位にランクインしました。さまざまな人のニーズに応えられる、野菜宅配の定番といえるでしょう。

定期コース「めぐる野菜箱」は有機野菜の表示こそないものの、らでぃっしゅぼーや独自の基準を満たした安心な野菜の詰め合わせ。野菜の量や果物のありなしが選べ、選択肢が多いことが特徴です。北海道・甲信・西日本産に絞った産地限定のコースもあり。1人暮らしでも無理なく使い切れそうな「SS・少量」は、野菜の定期コースを試してみたい人にもおすすめです。

少量の定期コースは試しやすくおすすめ。定期的に新鮮な野菜が届くので、1人暮らしの方の健康的な食生活づくりにもいいですね。

取り扱い商品 定期コース、生鮮食品、ミールキット、日用品 配送頻度 週1回が基本 配送エリア 全国 配送方法 ヤマト運輸宅急便(日時指定可)、自社便 会費 1,000円/年 送料 180円

※送料は東京在住の人が5000円購入した場合

▼らでぃっしゅぼーやで実際に注文、試食したレビュー記事はこちら▼

【らでぃっしゅぼーや】お試しセット徹底レビュー!口コミや評判・不揃い野菜・お得度などを解説 - ROOMIE(ルーミー)

5位:大地を守る会 安全性、おいしさ、品揃え重視の人に

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野菜の生産基準・取り扱い基準の厳しさは業界でもトップクラス。有機野菜も、それ以外の野菜も安心して食べられます。価格は高めですが、「価格よりも、安心安全でおいしいことを重視したい」という層に高い人気を誇ります。大地を守る会を利用しつつ価格を抑えたい人には、定期コースがおすすめ。

野菜、肉魚卵、加工品、日用品と全体的に品揃えが豊富なことも特徴。日用品も無添加のものや、環境に配慮されたものなどこだわりの品が揃います。

店舗に買い物に行くことと比較すると、厳しい自主基準をクリアした安心な野菜やその他の食品・日用品が自宅に届くのは非常に便利です。

取り扱い商品 定期コース、生鮮食品、日用品 配送頻度 週1回が基本 配送エリア 全国 配送方法 ヤマト運輸宅急便(日時指定可)、自社便 会費 1000円/年 送料 165円

※送料は定期会員が自社配送で5000円購入した場合

6位:ミレー 朝に収穫した有機野菜を千葉から直送

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有機栽培・特別栽培の農産物を取り扱っているミレーは、朝どり野菜をその日のうちに千葉から発送してくれます。有機野菜の品揃えは比較的豊富。価格は安い方ではありませんが、食の安全や、野菜の新鮮さにこだわりたい人に特におすすめです。

化学物質過敏症の顧客には新聞紙を入れないなど、細やかなサービスも特徴です。

品揃え豊富で新鮮な朝どり有機野菜が、送料300円で届くと考えるとお得です。気に入れば定期コースにしてもいいですね。

取り扱い商品 定期コース、生鮮食品 配送頻度 週1回か隔週が基本 配送エリア 全国 配送方法 ヤマト運輸宅急便(日時指定可) 会費 なし 送料 300円

※送料は東京在住の人が5000円購入した場合  

7位:パルシステム 生産者の顔が見える産直野菜を安価で購入できる

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取り扱う青果の97%は顔の見える産直産地から届けられる、トレーサービリティに優れた野菜宅配です。有機野菜の品揃えは多い方ではありませんが、有機栽培以外にも農薬・肥料を減らした栽培に取り組み、食の安全性に気を配っています。

加えて国産の野菜を使用した離乳食や幼児食が豊富なことから、子育て世代に特に人気があります。野菜以外の食品や日用品も含め、価格の安さは本記事で紹介するサービスの中ではトップクラス。気軽に始められる点も魅力です。

有機もそれ以外の野菜も新鮮で美味しく、日持ちもよいので、一週間に一度の宅配を考える方におすすめ。費用面でも気軽に始められます。

取り扱い商品 生鮮食品、ミールキット、日用品 配送頻度 週1回が基本 配送エリア 東京、神奈川、千葉、埼玉、茨城、栃木、群馬、福島、山梨、長野、静岡、新潟 配送方法 自社便 会費 なし 送料 198円

※送料は東京在住の人が専用アプリ「タベソダ」で5000円購入した場合

8位:コープデリ 安さが魅力。有機野菜や有機JAS認証の食品もあり

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有機野菜や、有機JAS認証を取得している肉・加工品・調味料などが掲載されているカタログ「Vie Nature」があり、有機食品やナチュラルな食品にも力を入れています。有機野菜の品揃えがそれほど多くないことと、定期コースがないことからランキングは8位となりましたが、カタログ内には有機野菜のセットもあり。毎回自分で注文すれば、一定のスパンで有機野菜のセットを購入できます。

有機野菜を含め、全体的に価格の安さはランキング中トップ。野菜以外の食品、ミールキット、洗剤やトイレットペーパーまで購入でき、スーパーのように使えます。使い勝手の良さから、会員数は520万人とランキングで最多。高い人気を誇ります。

全体的な費用を抑えながら、有機野菜を生活に取り入れたい人に。スーパー感覚で利用でき、重いものも届けてくれるので便利です。

取り扱い商品 定期コース、生鮮食品、ミールキット、日用品 配送頻度 週1回が基本 配送エリア 長野、埼玉、東京、千葉、群馬、栃木、茨城 配送方法 自社便 会費 なし 送料 198円

※送料は東京在住の人が5000円購入した場合

9位:秋川牧園 安全安心な野菜+おいしい卵、肉、乳製品が買える

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秋川牧園は卵、肉、乳製品が人気の野菜宅配サービスですが、野菜にもこだわりあり。山口県にある自社農場で栽培した苗を用いて、栽培時化学農薬・化学肥料不使用で生産しています。数は多くありませんが、有機野菜も取り扱いあり。

野菜の定期コースはありませんが、おいしい卵、肉、乳製品と一緒に安全安心な野菜を買いたい人におすすめ。オリジナルのチキンナゲットやヨーグルトなど、冷蔵庫にあると嬉しい加工食品も取り扱っています。

野菜に加えて畜産物も、おいしく安心できる質のよい商品を選ぶことは、サステナビリティにつながる選択肢のひとつといえます。

取り扱い商品 生鮮食品、日用品 配送頻度 好きなタイミングで(毎日可) 配送エリア 全国 配送方法 ヤマト運輸宅急便(日時指定可)、自社便 会費 500円/年 送料 195円

※送料は東京在住の人が5000円購入した場合

10位:オイシックス 有機にこだわらなければ野菜の選択肢は豊富。ミールキットも人気

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有機野菜の品揃えは非常に少ないものの、野菜全体の品揃えはランキング内で食べチョクに続く2位。産地違いや珍しい野菜など、豊富な選択肢から選べます。野菜だけの定期コースはありませんが、「おいしいものセレクトコース」は野菜がメインで、お惣菜が少しプラスされます。

オイシックスの野菜を使用した、おしゃれで美味しいミールキットも人気。肉じゃがなどの定番メニューだけでなく、ケールのサラダやバスク風トマト煮などレストランのようなメニューも。ヴィーガンメニューや子ども向けメニューもあり、手軽に野菜が食べられます。

たくさんの野菜を使い切る自信がない方は、ミールキットから入るのもおすすめ。おいしさと調理法を知るきっかけになります。

取り扱い商品 定期コース、生鮮食品、ミールキット、日用品 配送頻度 週1回が基本 配送エリア 全国 配送方法 ヤマト運輸宅急便(日時指定可)、自社便 会費 なし 送料 200円

※送料は東京在住の人が5000円購入した場合

▼オイシックスで実際に注文、試食したレビュー記事はこちら▼

【Oisix(オイシックス)】お試しセット徹底解説!|お得度・内容・勧誘の有無から試食レビューまで - ROOMIE(ルーミー)

【これも注目】生活クラブ 食の安全性とコスパのバランスが良い

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比較的価格が安めの食材宅配サービス。同じ生協系のコープデリやパルシステムと比較すると、さらに食の安全性に気を配った商品を多く取り扱っています。ケチャップなどオリジナル商品も多く、そのおいしさも評判。

有機野菜はカタログに掲載されていませんでしたが、栽培中に化学合成農薬を使わないなど、独自の基準で野菜作りに取り組んでいます。生産者の顔が見える安心感もあり。

独自の取扱基準があり、長年の産直農家さんと組合員のつながりで成り立つ生協。顔が見える野菜や果物を食べられる安心感があります。

取り扱い商品 生鮮食品、ミールキット、日用品 配送頻度 週1回が基本 配送エリア 北海道
青森県、岩手県、山形県、福島県
東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県、栃木県、群馬県、茨城県
愛知県、山梨県、長野県、静岡県
大阪府、京都府、兵庫県、奈良県、滋賀県 配送方法 自社便 会費 情報誌購読料100円/月、共済掛け金100円/月、まち活動費年2回請求 送料 なし 【これも注目】坂ノ途中 サステナブルな農業を支援したい人に

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化学合成農薬や化学肥料不使用、あるいは特別栽培相当の農産物をメインで扱っている坂ノ途中。有機野菜の取り扱いはありませんが、これは坂ノ途中の生産パートナーである小規模農家にとって、認証取得の手間や費用負担が大きいためです。

環境負荷低減や、新規就農者のパートナーになって農業の担い手を減らさないなどの活動にも取り組んでいます。安全・安心でサステナブルな農業を支援したいという人におすすめ。

小規模でも安全な野菜づくりに取り組む生産者さんを応援することは、サステナブルな環境、社会につながる消費行動といえます。

取り扱い商品 定期コース、生鮮食品 配送頻度 週1回か隔週が基本 配送エリア 全国 配送方法 ヤマト運輸宅急便(日時指定可)、自社便 会費 なし 送料 500円

※送料は東京在住の人が5000円購入した場合

【これも注目】ナチュラル・ハーモニー 肥料・農薬を一切使わない自然農法が特徴 Screenshot: ナチュラル・ハーモニー

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一切の肥料・農薬を使用しない自然栽培の野菜やお米を扱っているナチュラル・ハーモニー。一部の肥料・農薬の使用が許可されている有機栽培と異なり、自然栽培は一切の肥料や農薬を使用しません。そのため、有機栽培よりさらに厳しい基準の農法ともいえます。

ただしナチュラル・ハーモニーでは栽培前にその畑で使用していた農薬・肥料・除草剤等についてどのように扱うかは、商品基準に明記されていません。対して有機栽培では「は種又は植付け前2年以上化学肥料や化学合成農薬を使用しない」と定められています。どちらの方がより安全かは、判断が分かれるところでしょう。

安全な野菜を求めるなら、自然栽培・無農薬の野菜のように、無添加で自然なものだけを扱うサービスを利用するのも一つの方法です。

取り扱い商品 定期コース、生鮮食品、日用品 配送頻度 週1回or好きなタイミングで(毎日可) 配送エリア 全国 配送方法 ヤマト運輸宅急便(日時指定可)、ネコポス 会費 なし 送料 1030円

※送料は東京在住の人が5000円購入した場合

有機野菜宅配・お試しセットの価格ランキング8選

有機野菜宅配のお試しセットの価格ランキングは以下の通り。

価格が一番安かったのはパルシステムでした。ただし、オフ率を見てみるとオイシックスの70%オフなど、パルシステムよりお得なものもあります。

お試しセットの価格ランキング

順位 サービス名 価格 オフ率 お試しセットの内容 1位 パルシステム 980円 51%オフ 定番満足おためしセット 2位 ビオ・マルシェ 1500円 50%オフ 有機JAS認定 旬の有機野菜8~9品目 3位 大地を守る会 1880円 63%オフ おすすめ食材おためしセット 4位 オイシックス 1980円 70%オフ おためしセット 4位 らでぃっしゅぼーや 1980円 58%オフ ふぞろい食材おためしセット 4位 コープデリ 1980円 56%オフ 人気バラエティセット 7位 秋川牧園 2500円 29%オフ はじめての農園セット 7位 ミレー 2500円 29%オフ はじめまして!ミレーお試しセット

※お試しセットの価格は2023年8月時のもの。価格やオフ率は変動する可能性があります。
※本記事で紹介したサービスのうち、食べチョク、楽天ファーム、生活クラブ、坂ノ途中、ナチュラル・ハーモニーはお試しセットがなかったためランキング外としました。


選び方:人気サービスはどれ?違いはどこに出る?

ランキングに掲載したサービスの特徴・違いを一覧表にまとめました。

人気をはかる利用者の規模を見るとコープデリが520万人と圧倒的ですが、有機野菜の品揃えや安さ、定期コースのラインナップなど、各サービスで特徴は異なります。

自分が野菜宅配で重視するものによって、サービスを選びましょう。

順位 サービス名 特徴 利用者 有機野菜
の品揃え 有機野菜
の安さ 家族向け
野菜定期
コース 1人暮らし
向け
野菜定期
コース 自社配送 1位 楽天ファーム 有機野菜の
取り扱い割
合が非常に
高いが、単
品販売は少
なめ 非公開 ★★★ -※1 有機 有機 2位 ビオ・マルシェ 有機野菜の
取扱い割合
No.1。野菜
以外の食品
も有機が多
い 8千人 ★★★ ★★★ 有機 – 〇 3位 食べチョク 日本最大規
模の産直通
販サイト。
品揃えトッ
プで、珍し
い野菜も買
える 80万人 ★★★ ★★ 有機含む
※2 有機含む
※2 4位 らでぃっしゅ
ぼーや 野菜の定期
コースの種
類が豊富。
日用品も豊
富で、使い
勝手〇 6万人 ★ ★★ 有機の有
無は不明 有機の有
無は不明 〇 5位 大地を守る会 取り扱い基
準の厳しさ
はトップク
ラス。食の
安全性と品
揃えで選ぶ
ならここ 4万人 ★★ ★ 有機の有
無は不明 – 〇 6位 ミレー 朝どり野菜
を千葉県か
ら当日出
荷。有機野
菜も多め 非公開 ★★ ★ 有機含む
※2 – 7位 パルシステム 安全性に気
を配りつ
つ、手頃な
価格が魅力 168万人 ★ ★★★ 有機含む
※2 – 〇 8位 コープデリ 品揃え豊富
で最安。ス
ーパー代わ
りに使える 520万人 ★★ ★★★ – – 〇 9位 秋川牧園 卵・肉・乳
製品が人
気。食の
安全性にも
配慮 非公開 ★ -※1 – – 〇 10位 オイシックス おしゃれで
おいしいミ
ールキット
が大人気 36万人 ★ ★ 有機の有
無は不明 – 注目 生活クラブ 生協のなか
でも特に安
全性を求め
る子育て世
代が多い 42
万人 なし なし 有機なし 有機なし 〇 注目 坂ノ途中 持続可能な
農業に真摯
に取り組む 7千人 なし なし 有機なし 有機なし 〇 注目 ナチュラル・
ハーモニー 肥料や農薬
を一切使わ
ない自然農
法が特徴 非公開 なし なし 有機なし 有機なし

※1 単品の野菜販売が少なく、価格の評価が不可能だったため
※2 お届け回によって、有機野菜を含む場合と含まない場合がある

各社で違いが出る6項目

①野菜の品揃えと取り扱い基準

この記事で紹介しているサービスは、有機野菜と、それ以外の特別栽培や慣行栽培の野菜のどちらも販売しているサービスが過半数。販売している野菜のほぼ全てが有機野菜なのはビオマルシェと楽天ファームのみです。

有機野菜以外の野菜については、各サービスのウェブサイトで野菜の取り扱い基準(栽培方法や肥料・農薬の使用量、農地の管理についてなど)を確認しましょう。ひとくちに特別栽培といっても、肥料や農薬の使用量が慣行栽培の半分のサービスもあれば、1/10を目指しているサービスもあります。

品揃えは、自分がよく使う野菜があるかをチェック。野菜の種類だけでなく、数量違いや品種違い、産地(農家)違いを数多く揃えているサービスもあるので、あわせて確認しておきましょう。

②トレーサビリティ

Image: GettyImages

トレーサビリティとは、商品の生産から消費までの過程を追跡できるようにする仕組みのこと。品質管理や安全管理のために重視されています。誰がいつどこでどのように生産し、どのような過程を経て消費者の手元に届いているかが公表されていれば、トレーサビリティが高いといえるでしょう。

各サイトのウェブサイトや商品カタログ、商品に同梱されている資料などで、特に生産者や栽培方法について詳しく公表されています。独自の検査機関で残留農薬や放射能検査を行い、結果を好評していれば、より安心です。

③安さ

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安さは商品の価格だけでなく、手数料、配送料などのトータルで検討することが大事。日常的によく購入する野菜が安いと、安くなりやすいといえます。

④定期コース(セット)

毎週定期的に、お任せで野菜を中心とした食材を詰め合わせたセットが送られてくるサービス。旬の野菜が食べられる嬉しさや、何が届くかわからない楽しさがあります。

定期コースがある有機野菜宅配サービスでは、定期コースに入ることがマストの条件になっている場合が大半です。ただしいらない週は簡単にキャンセルでき、隔週や月1回にすることも可能な場合が多いので、気軽に加入できます。

定期コースの野菜が全て有機野菜なのはビオ・マルシェと楽天ファームのみなので、有機野菜にこだわる人は要注意。加えて、食べチョクでも有機野菜のみの詰め合わせのセットがあり、定期購入可能です。

⑤自社配送

配送は大きく分けて自社便と宅配便の2種類がありますが、可能な限り自社便での配送を選択するのがおすすめ。自社便の方が野菜を新鮮な状態で受け取れることが多いからです。

自社便は発送から配達に至るまでの温度管理が徹底されていることが多く、不在時の留め置き(置き配)も可能。留め置きの際は専用の保冷箱、保冷剤、ドライアイスなどを駆使して、帰宅が夜になっても食品が傷まないよう対策をしてくれます。ただし、時間指定は難しいことと、配送エリアが限定されていることに注意が必要です。

決して「宅配便で配送される野菜は全て鮮度が低い」というわけではありませんが、宅配便の荷物の温度管理は各社の規定によって異なります。また、宅配便の場合不在時の留め置きはできず、再配達を依頼する必要あり。ただし、全国配送や日時指定可能などのメリットもあります。

選び方:チェックすべき項目は?

Image: GettyImages

有機野菜宅配を選ぶ際に気をつけたいことを、以下の3つに分けて解説します。

野菜についてチェックしたい3項目 有機野菜宅配サービスを選ぶ際のキホン4項目 必要に応じてチェックしたほうがいい項目 野菜についてチェックしたい3項目 

①取り扱い商品と品揃え
品揃えが豊富なほうが基本的には便利。自分の買いたい野菜が多く揃っているサービスを選ぶため、取り扱い商品と品揃えは必ずチェックしましょう。少量ずつ買いたい・まとめ買いしたいといった希望に合わせて、販売の単位も確認しておくと安心です。

多くのサービスでは、入会前でも公式ウェブサイトから買いものページやサンプルカタログが見られます。

②有機栽培・特別栽培の野菜の取り扱い
有機野菜を買いたい人は、取り扱いの割合を見ておきましょう。また、野菜の栽培方法には有機栽培、特別栽培、慣行栽培などいくつかの種類があります。各サービスの取り扱い基準・生産基準は公式ウェブサイトで確認できます。

③定期コースの内容
多くの有機野菜宅配サービスには定期コースがあります。旬を反映した野菜の詰め合わせで価格的にお得な場合が多く、食べたことのない野菜と出合えるというメリットも。必要に応じて配達頻度を調整できるサービスがほとんどなので、隔週や月1回のペースで頼むことも可能です(詳細は各サービスで要確認)。

使い切れる量で、食べ方の解説やレシピが付属していることが、使いやすい定期コースのポイント。使いこなせるか心配な場合は、事前に中身を見て入れ替え可能なコースや、よく食べる野菜だけが入ったコースを選ぶとよいでしょう。

有機野菜宅配サービスを選ぶ際のキホン4項目

①商品の価格

よく購入する食材の価格を中心にチェックしましょう。ほとんどのサービスは入会前にカタログサンプルやオンラインの売り場が確認できるので、予算内に収まりそうか、一度シミュレーションしてみることをおすすめします。

②年会費・送料

年会費は1000円程度か、無料のケースがほとんど。

送料は無料の場合もあります。有料の場合も東京在住の人が5000円分購入した場合で比較してみたところ、ほとんどが200円前後で、それほど大きな差はありません。

そのほかに、生協系では入会時に1000円ほどの「出資金」を出し、運営資金にします。これは退会時に返却されます。

また、毎週注文する予定がない人は、頼まない週も基本手数料やカタログ代などがかかるのかを確認しておきましょう。

③配送頻度

定期コースのあるサービスやコープ系のサービスは、基本的に週に一度の配送頻度。ただし、必要ない週はスキップすることも可能な場合がほとんどです。

食べチョクや楽天ファーム、秋川牧園などは頻度が決まっていないので、好きなタイミングで注文できます。

④配送エリア(加入可能エリア)
自宅のある地域が配送エリアに入っていなければ加入できません。ただしコープの場合は、ランキングに登場したコープと似たようなコープが、住んでいる地域にあることも。

・全国各地のコープ(一例)

コープさっぽろコープ東北おうちコープコープ北陸東海コープコープきんきコープ中国四国コープ九州コープおきなわ

これらは全国のコープのうちごく一部。住んでいる地域のコープは、下記リンクで探せます。

お近くの生協|日本生活協同組合連合会

必要に応じてチェックすべきこと

Image: GettyImages

・アレルギー対応
食物アレルギーがある人や、アレルゲンの摂取を控えたい人は、アレルギー対応食やアレルギー対応パンフレットの用意があるサービスを選ぶとよいでしょう。

・日時指定できるか
留守がちな人は、日時指定ができるかどうか確認しておきましょう。

・不在時に置き配(留め置き)できるか
自社便での配送の場合、不在時はあらかじめ指定しておいた場所に置き配(留め置き)してもらえることがほとんどです。保冷剤と保冷箱の併用で、傷みにくい工夫もされています。

ただしオートロックのマンションに住んでいる場合など、マンションの規定によってはできない場合もあります。有機野菜宅配サービス側と、マンション管理側の双方に確認が必要です。

・注文方法
注文のしやすさは続けやすさにつながります。お試しで入会してみて、アプリの使い勝手などを確認しましょう。

・支払い方法
クレジットカードや引き落とし、コンビニでの振り込みなど、希望する支払い方法が使えるか確認しましょう。独自のポイントがたまる有機野菜宅配サービスもあります。

・離乳食、幼児食の取り扱い
離乳食の定期コースや離乳食の材料になる裏ごし野菜、冷凍食材、幼児食などの取り扱いに加え、必要な人はおむつやミルクの品揃えも確認しておきましょう。

・畜産物の取り扱い
安全性を重視したい人は、畜産物に合成抗菌剤、抗生物質、成長促進剤を使用しているか、飼料は非遺伝子組み替えかどうかなどの取り扱い基準を確認しておきましょう。

・添加物
添加物をできるだけ取り入れたくない人は、加工品や日用品における添加物の取り扱い基準を確認しておきましょう。

・遺伝子組み換え作物の使用
安全性を重視したい人は、加工品に遺伝子組み換え作物を使用しているかどうかを確認しておきましょう。

・放射性物質検査
放射性物質検査やその基準を公開しているだけでなく、検査結果を公開しているかどうかを確認しましょう。透明性が高いほうが、安心して購入できます。

・エコ
包装資材の回収など、リユース・リサイクルの取り組みを積極的に行っているかどうかを確認しましょう。

有機野菜宅配で気になることQ&A|どこが安い?慣行栽培は体によくない?etc

有機野菜宅配を試してみたいけど、まだ気になることも。コスパやデメリットなどについて回答します。

Q. 有機野菜宅配のなかで安いサービスはどれ?

この記事で紹介しているサービスで価格を比較してみたところ、有機栽培の小松菜の価格幅は一束198~320円(※)。198円で一番安かったのは、コープデリとパルシステムの2サービスでした。両サービスは有機野菜の価格だけでなく、そのほかの食品や日用品も他サービスより安め。価格の安さを重視したい人におすすめです。

※2023年8月に調査した際の価格

Q. 全て有機野菜にしたいけれど、予算的に難しい。何を優先的に買うべき? 根菜類のうち、れんこんやごぼう、芋など皮ごと食べたいもの ほうれん草、小松菜、レタスのような葉物 レモン(皮を使いたい場合)

など、皮ごと・まるごと食べるものを優先して買うとよいでしょう。残留農薬などの心配を軽減できます。お米は玄米の場合、有機栽培のものがおすすめです。

慣行栽培の野菜を買う場合は、なるべく輸入品よりも国産品を選びましょう。定められた基準のもとで肥料や農薬が使用されているため、安心です。

また、「有機野菜でなければ」とこだわりすぎない視点も大切です。有機JAS認証を取得していなくても、環境保全や安全な野菜の栽培に尽力されている生産者の方は大勢います。そうした生産者を知り、応援することも大切なのではないでしょうか。

Q. 有機野菜宅配のデメリットは?

メリットの多い有機野菜宅配ですが、以下のようなデメリットもあります。

注文してから届くまでに時間がかかるので、注文したことを忘れていて、同じものをスーパーで買ってしまったなどのミスが起きることも。食品ロスを起こさないよう、計画的に買う必要があります。

また、商品を実際に見て買えないので、届いてみたら思ったより大きかった/小さかったなどの思い違いが発生することも。記載されている数などをよく確認して買いましょう。

さらに、コープデリやパルシステムといった生協系サービスのように毎週異なる商品がカタログに掲載される場合、ほしいタイミングで商品が買えない可能性があります。切らしたくないものは、掲載されているタイミングで前もって買っておくなどの工夫が必要です。

ほかにも不作によるキャンセル、数量限定商品の売り切れなど、スーパーを使い慣れている人にとっては多少の不便さを感じることもあります。

Q.有機栽培、特別栽培、慣行栽培の定義は?

各栽培方法の主な定義は以下の通りです。

●有機栽培
有機栽培の定義は日本農林規格等に関する法律(JAS法)で定められています。JAS法に基づき「有機JAS」に適合した生産が行われていることを、登録認証機関が検査・認証されると有機JASマークや「有機」や「オーガニック」の文言を表示できるようになります。

有機農産物とは
1. 周辺から使用禁止資材が飛来し又は流入しないように必要な措置を講じている
2. は種又は植付け前2年以上化学肥料や化学合成農薬を使用しない
3. 組換えDNA技術の利用や放射線照射を行わない

など、「有機農産物の日本農林規格」の基準に従って生産された農産物のことです。

出典:農林水産省|【有機農業関連情報】トップ ~有機農業とは~

●特別栽培
特別栽培の定義は政府による特別栽培農産物に係る表示ガイドラインに示されています。ポイントとなる定義は以下の通りです。

特別栽培農産物
次の1及び2の要件を満たす栽培方法により生産された農産物をいう。
1. 当該農産物の生産過程等における節減対象農薬の使用回数が、慣行レベルの5割以下であること。
2. 当該農産物の生産過程等において使用される化学肥料の窒素成分量が、慣行レベルの5割以下であること。

出典:総合食料局長、生産局長、消費・安全局長通知|特別栽培農産物に係る表示ガイドライン

●慣行栽培
スーパーなどで一般的に流通している野菜の多くは、慣行レベルの基準を満たした栽培(慣行栽培)です。ポイントとなる定義は以下の通りです。

慣行レベル
1. 農薬については、農産物の栽培地が属する地域の同作期において当該農産物について慣行的に行われている生産過程等における節減対象農薬の使用回数(土壌消毒剤、除草剤等の使用回数を含む。)をいう。
2. 肥料については、農産物の栽培地が属する地域の同作期において当該農産物について慣行的に使用される生産過程等における化学肥料の窒素成分量をいう。

出典:総合食料局長、生産局長、消費・安全局長通知|特別栽培農産物に係る表示ガイドライン

Q.慣行栽培の野菜は体に良くないの?

有機栽培や特別栽培の野菜と比べると、慣行栽培のほうが農薬や肥料の使用量は多くなります。だからといって「慣行栽培の野菜は体に良くない」というわけではありません。慣行栽培でも、使用する肥料や農薬の種類、量、使用回数などは、安全性を十分考慮したうえで定められているからです。慣行栽培の野菜も、基本的に安心して食べられる野菜だと考えて問題ありません。

ただし、有機栽培は化学肥料や化学合成農薬などを使用していないのに対し、慣行栽培では量や回数の制限はあるものの、使用しています。これらの物質は、長期的に使用した結果として体にどのような影響があるか、まだ検証結果が出ていないものです。そのため「長期にわたり安全性が100%保障されている」とは言い切れないことは、知っておく必要があります。

Q. 栽培方法以外の安全基準は、なにをチェックすべき?

以下のような点をチェックするのがおすすめです。

・国産
・生産者を公表しているか
・独自の検査機関があるか
・旬のものか

国産の野菜は慣行栽培でも一定の基準のもとで肥料や農薬が使用されていることがわかっているため、外国産のものより安心です。

また、生産者を公表していて、独自の検査機関で農薬、遺伝子組み替え、放射能などについての検査を行い、その結果を公表しているトレーサビリティの高いサービスは、信頼できるといえます。

旬のものは季節や風土に合わせて無理せず作られているので、積極的に選ぶとよいでしょう。

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執筆・撮影協力:鮫島沙織

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