Photographed by 塚田優
スペインの酒精強化ワインであるシェリー酒。それを貯蔵した樽で熟成された香り高いウイスキーは、バーボン樽と並んでファンにとってはおなじみのものでしょう。
今回は40年もの間、シェリー酒を貯蔵し続けたオロロソシェリーの古樽を使ったシングルモルトウイスキー「オロロソシェリー 40 スペシャル・エディション」のレビューをお届けします。
シェリーの古樽を堪能する
国内の有識者による厳正なジャッジが行われるコンペティション「TWSC2023」で金賞を受賞したOld Sandhillウイスキーを作っているエゲンシュタイン蒸溜所の自信作のウイスキー。
サンプルを開封した瞬間現れたのは、見事な琥珀色でした。高級感が漂うその存在感に、期待が膨らみます。
早速ストレートでテイスティングをば。ひとくちにシェリー樽といってもさまざまですが、グラスに注ぐとオロロソシェリーの濃厚なアロマが香り立ちます。そして奥には少し凛々しさもあり、重層性が感じられました。
口当たりは柔らか。でももちろんシェリーならではのコクもあり、それが豊かな香りとともに味として感じられ、程よいバニラ感は甘さに厚みをもたらしてくれます。
フィニッシュはかすかにベリーを彷彿させる酸味も加わり、余韻にしっかりとした飲みごたえを感じさせてくれました。
ホットウイスキーでリラックスタイム
このようにストレートで飲んでも見事な完成度を誇る一品をもっと楽しんでみたい。…そんなとき、ふと思いついたアイデアは、ホットウイスキーでした。
ハイボールに比べると一般的な認知はないかもしれませんが、要はお湯割りなので、作るのは非常に簡単です。
オーソドックスに1:1の分量で割ると、より包容力あるニュアンスに変化しました。そしてチョコを口に放り入れ、ホットウイスキーで溶かすとまるでウイスキーボンボン。口いっぱいに何重もの甘さが広がり、至福のひとときが訪れます。
ホットウイスキーはアレンジも楽しみのひとつ。ハチミツを加えると、コクがよりまろやかになり、丸みを帯びた印象に。甘みと酸味を兼ね備えている金柑は「オロロソシェリー 40 スペシャル・エディション」の特徴とマッチします。お酒本来の甘さに金柑の香りが加わって、よりくつろいだ味わいになりました。
ストレートだとおつまみがチョコなどの甘味系に絞られる感じでしたが、ホットウイスキーなら塩バター味のクッキーや、モッツァレラチーズのようにクセのないチーズでも楽しめたので、ペアリングの選択肢も広がり嬉しいところ。
このように高級感のある濃厚な味わいのウイスキーは、自分へのご褒美にうってつけ。少しでも気になった方は、プロジェクトの詳細を以下で確認してみてください。
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