Couch Surfingというサイトをご存知でしょうか。バックパッカーや、世界をリーズナブルに、でもワイルドに渡り歩く若者たちに広く利用されているSNSで、「一晩、お宅のカウチで寝かせてください!」というサイト。2013年には10万もの都市で600万人の人が利用しています。
システムはこうです。旅行の計画がたったら、地名からホストをサーチ。リストから選んだ相手に、直接コンタクトを取って、交渉成立。
交渉は、個人ベースに行われ、1晩の人も入れば、1週間、1ヶ月の人や、カップルや親子で泊まる人も、そして、食事をオファーするホストも入れば、カウチだけ提供します、という人もいますが、基本的には金銭は発生しません。
ホストとして、カウチや部屋をオファーする人のほとんどは、そういった旅行者の話を聞くのが大好きで、お金よりも、そんな出会いのひとつひとつを楽しみます。
我が家も、時々Couch Surferに、小さな部屋を提供するのですが、夜ご飯を一緒に食べて、おいしいお酒を飲みながら、彼らの様々な旅の体験を聞くのは、なかなかエキサイティングで貴重な体験。
Couch Surfingの利用者は、かなりワイルドなスタイルで旅をしている人が多いので、どこからどこまでヒッチハイクして、あそこでは2晩外で寝て、なんてスリリングな体験話や、「色々な国をまわって、6ヶ月ぐらいかなぁ〜」なんていう、帰る時期未定の片道切符の旅行者も多いのです。
昔はバックパッカーに憧れながらも、女の一人旅は危ないと諭され諦めた私。旅行者の話を聞きながら、時には、(あぁ、やっぱり私は無理だったかも) なんて思ったりもするのですが、ホストをしているだけで、彼らの旅行に少しだけ参加しているような気分になります。
知らない人の家に泊まるなんて、知らない人を招くなんて、とちょっとこわいなんて思ってしまいそうですが、このCouch Surfingのシステム、なかなかよくできています。
登録して、実際にカウチサーフィンをするには、顔写真や、かなり詳細な自分の情報の入力が必要。タバコがOKか、ペットはいるか、どんなことに興味を持っているか、などなど。せっかく、一晩でも語り合うかもしれない同士、共通に盛り上がる話題やシェアできる情報がある方が楽しいですもんね。
そして、ホストした側、された側は、お互いの印象をサイト上に残すことができます。もちろん、他の人からのコメントが多い人の方が、ホストの信頼性もあがるということになりますね。
もちろん、全くリスクがないわけではありませんが、純粋な好奇心とちょっとの善意が結びついた時は、改めて、この世も捨てたもんじゃないななんて思えるようになります。
サーファーとしてはもちろん、ホストとして色々な人に出会うだけでも、広がる世界は無限です。忙しくて、世界はまわれないけれど、世界中の人と出会いたい、という人にもおすすめです。