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デザインという名のマジック。廃材がこんな魅力的なアイテムに生まれ変わるんだね
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デザインという名のマジック。廃材がこんな魅力的なアイテムに生まれ変わるんだね

2014-02-22 18:00

    「古くなってしまったものを新たな視点で見ることで、別の新しいものとして蘇らせる」

    リサイクルではなく、アップサイクルという考え方でデザイン性の高いアイテムを生み出すブランド「NEWSED」。

    「NEW」と「USED」の組み合わせで「NEWSED」と名付けられました。



    以前、ルーミーでそのオフィスにお邪魔して、ほぼ廃材で作られたDIY要素が満載のオフィスの様子をレポートしました。

    そんなNEWSEDの主催で、共にアップサイクルという概念を拡げていける商品アイデアを募集した『NEWSED UPCYCLE DESIGN AWARD2013』。

    この度その受賞作品が発表されました。2次審査には18作品が選ばれ、その中からグランプリ1作品、準グランプリ1作品、審査員賞3作品が決定しました。


    グランプリ


    作品名「UNIMAGINABUBBLE(アンイマジナバブル)」 受賞者:柴崎愛美さん

    素材にはアルミ端材を使っています。

    この不思議な形をしたアルミは何かというと…? なんとシャボン玉を作る器具なんです。「UNIMAGINABLE=想像できない」+「BUBBLE=シャボン玉」というネーミングの通り、想像できないシャボン玉を作りだします。



    「いつものシャボン玉に想像する楽しみを加えたい」という遊び心あふれる作品ですね。

    審査員のひとり、バイヤー・クリエイティブディレクターの山田 遊さんからも「アルミ端材をスライスする、というシンプルな手法によって、シャボン玉を作る、という情緒的な機能に着目した、極めて商品価値の高いプロダクト案だと感じました」との評が。


    準グランプリ


    作品名「RE:CLOCK」受賞者:亀井隆昭さん

    使用素材はオルガンスピーカー端材。

    審査員のNEWSEDデザインデレクターでminna<ミンナ>の角田真祐子さん、長谷川哲士さんは、「鍵盤のようなグラフィック(黒タイプ)を入れることで、コンセプトを聞かずとも自然とストーリーの感じられるシンプルで無理のない、気持ちのよいプロダクト」とコメントしています。


    審査員賞 (審査員:山田遊さん)


    作品名「Foot print Mat」 受賞者:岡部 亮さん

    使われなかった靴底を使った玄関マットです。



    軍用靴底の強度と形状をそのまま活かすことができ、足跡が固まったような不思議な存在感のある作品になっています。


    審査員賞 (審査員:鈴木啓太さん)


    作品名「テント生地の観葉植物鉢」 受賞者:高村正行さん

    その特徴は、巾の狭い端材から型取りでき、折り畳んでパッケージングができるようになっていること。「柔軟性」と「張り」を活かしたフォルムでサイズのバリエーション展開も可能です。

    PRODUCT DESIGN CENTER代表でプロダクトデザイナーの鈴木啓太さんは「雨を受けるものが、水や土を受けるものへと変わるという着眼点も面白かった」とコメント。


    審査員賞 (審査員:minnaさん)


    作品名「Acryl Tag Plate」 受賞者:B6 studio

    minna<ミンナ>の角田真祐子さん、長谷川哲士さんがセレクトしたのは、アクリルの端材を使った、鍵などに取り付けるタグプレート。こちらの作品、“世界にひとつだけの好きな柄と文字の組み合わせ”を選ぶことができるのだそうです。



    「アクリルの作品も多い中で、ただ単にカラフル素材として視聴するだけではなく、オンリーワンなものを作るという提案に加え、用途としてタグプレートを設定したことで説得力を感じました」とminnaさんからコメントがありました。

    これらの入賞作品はNEWSEDでの商品化を検討し、2014年の発売を目指します。

    古くなった素材や捨てられてしまうはずの素材を使用し、“欲しいと思ってもらえる魅力的な商品”をつくり、販売に繫げていくことがアップサイクル。

    アップサイクルの考え方には3つの特徴があります。

    まず「素材のストーリーをマテリアルとして考える」ということ。

    例えば、木琴の音階を調整するためにでる音板の端材を利用したワインオープナー「Pon」と栓抜き「Pusyu」。



    木琴の音色とは一味違う、「ポンッ」とか「プシュー」とか、良い音を聞かせてくれることでしょう。楽しい音が何度も聞こえてくるように、楽譜のリピート記号の焼き印が刻印されています。

    アップサイクルの考え方の実例、その2は「廃材の出る工場(生産背景)の特長を最大限に活かす」ということ。



    「SAHALA Series」と名付けられたレザーのパスケースやキーホルダー。

    季節や流行でさまざまな革製品を製作する際に、余ってしまうレザー端材を繫がるパーツにくり抜き、組み合わせてつくられています。その組み合わせは無限なので、ほぼ1点物であり、通常の製品では見られないレザーの組み合わせをも生み出すのです。

    そして3つめ。「廃材の形状を最大限に活かして、加工を最小限に」というのも大切な考え方です。



    「Hundo」はパンチングメタルの端材を使ったペーパーウエイトです。

    パンチングメタルとは、機械カバー、エアフィルター、排気マフラー、断熱・保温パネルなどに使われもので、意匠性、軽量化、通気性を確保するために、金属板を加工して製作されます。



    そのとき、端材として出る金属の丸い板を重ね合わせてつくられています。シンプルなデザインがプロダクトの魅力を引き出していますね。

    アップサイクルの考え方で生み出された、NEWSEDのプロダクトはまだまだたくさんあります。オンラインストアで購入できますよ。

    それぞれのアイテムの背景にあるストーリーを感じとってみてはいかがでしょうか。

    NEWSED PROJECT

    RSSブログ情報:http://www.roomie.jp/2014/02/141285/
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