はじめまして。鈴木一成です。現代アートギャラリーでディレクターをしています。
現代アートってよく耳にするけど、なんだかわからない。きっとそう言う方が多いのではないかな?と思います。ここでは、「案外身近に現代アートと触れ合う機会がありますよ!」という事をお伝えしていきます。
一回目は僕が働いているGallery OUT of PLACE TOKIOを簡単にご紹介します。
本店は2005年に奈良県で開廊。その後2009年に東京・広尾に支店をオープンしました。
僕が居る支店(TOKIO)は今年の2月に広尾から末広町にある3331 Arts Chiyodaに移転して来ました。ここにはアートコンプレックスという形で、合わせて10軒程度のギャラリーがあり、いつ来ても何かしらの展示を見る事ができるでしょう。
以下ご紹介する写真は2月に3331に移転してから初めての展覧会、大西康明『垂直の隙間』の様子です。
なんだか凄い事になっていますね。
これは天井に付けられたワイヤーからホットボンドが自然に垂れてできた垂直の線に、尿素の結晶が付着することによって創られたインスタレーションなんです。
とても大きなインスタレーションですが、ボリュームはとても軽やか。作家が創造した大きな形は、人がコントロールできない自然現象によって完成しているわけです。
でも、難しい事は言わずに「おぉ!」「どうなってるんだ?」と心が動かされ、観察したり考えたりするきっかけになれば、それは既に現代アートの楽しみに触れているんですよ。
なので、まずは難しいこと考えずに実際に皆さんの眼で確かめてもらえればいいなと思います。
現在Gallery OUT of PLACE TOKIOでは、KOLKOZ(コルコッツ)というフランス人の2人組が、奈良県の御所市名柄で滞在、制作した不可思議な映像作品を展示しています。
二つの視点で見えてくる様々なずれを是非楽しんでいただければ嬉しいです。
KOLKOZ『PARALLAXE』
2014.04.25 – 05.25
OPEN : 木曜 – 日曜 / 12時 – 19時
千代田区外神田6-11-14 3331 Arts Chiyoda #207